From LongTimeRiders YahGo!Go!! First Up Load 000528

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BMW K1200RSのエンジンレイアウト
   BMWというバイクは、バイクに興味のある人にとっても ある意味 特別な種類のバイクです。
   カテゴリーで言えばハーレーはアメリカン、ドゥカティはスーパースポーツならば
   BMWはクルーザーとでも言うのでしょうか。
   形がいかにもスーパースポーツであろうとも、長距離移動の際の荷物入れ
   車でいえばトランクであるパニアケースが不思議とよく似合うし、
   チェーンやベルトといったある距離で調整のいる2次減速ではなく
   シャフトドライブを採用している点や防風効果を考えたカウル、
   オプションであるがグリップヒーターなども用意されていて、
   いかにも”長距離を走りなさい!”とバイク自身が訴えているような感じがします。
   エンジンも横倒し直列4気筒、ボクサー(水平対抗)ツインと
   他メーカーが作らないエンジンレイアウトだし(Kシリーズの縦置き横倒しレイアウトは特許。)
   なんでこんなエンジンなのかと興味の無い人は思うでしょう。
   しかし考えてみれば、エンジンヘッド廻りの調整やピストン交換も
   タンクやエンジンを降ろさずに可能だし
   Kシリーズに至ってはクランク廻りの交換もエンジンを降ろさずにできるなど
   結構合理的なレイアウトなのです。
エンジンの一癖
   BMWのエンジンレイアウトにはFシリーズの単気筒、Rシリーズの水平対向2気筒
   そしてKシリーズの水平直列4気筒の3種類があります。
   自分は”R”と”K”は経験があるが”F”は乗ったことがないので何も云えないし
   "R"も試乗車を少し走らせただけなので偉そうに書くことはできません。
   が、一般の人たちが思い浮かべるBMW、"R"と"K"に関して、いろいろな雑誌のインプレでは
   「抜群の直進安定性」とか「それでいて素直なコーナリング」などと書かれています。
   でも”MARCH”は初めて試乗車を乗るまでは、はっきり言って信じることができませんでした。
   シャフトドライブはともかくとして、エンジンのクランク軸が進行方向に対して右(あるいは左)に
   1方向に回っているのだからアクセルの開け具合で慣性力などの影響で
   バランスがくずれるような気がしてならなかったのです。
   試しに乗用車のボンネットをあけてエンジンを空ぶかしするとエンジンはものすごくぶれます。
   車体も同じようにぶれる車もあるでしょう。
   (映画マッドマックスのなかでインターセプターのエンジンを空ぶかしするシーンのように・・)
   FRの乗用車なら後輪への伝達はシャフト(プロペラシャフト)だからBMWとレイアウトが似ています。
   すなわちBMWのエンジンも、ぶれの影響が強いんじゃないのだろうかと思っていたのです。
   たしかにその影響はありました。
   ”R"でクラッチを握った状態で空ぶかしすると車体が右にもっていかれました。
   しかし"K"にはそれがほとんどありません。
   なぜでしょうか?
   これはクランク軸と逆方向にギア軸が廻っているためで
   重たいクランクと重たいクラッチが両方を相殺しているからです。
   気になるのは信号待ちのアイドリングでほんのわずか
   アイドルが上がると多少右側に引っ張られるなと感じるのと、
   走ってるとき両手を離しエンブレがかかると
   だんだん右にまがっていくことぐらいです。
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