水蒸気蒸留法 -distillation-

最も用いられる抽出方法で下から加熱して水蒸気をハーブなどの植物に放出して、そこから出来る芳香成分の含まれた蒸気を冷却する事により精油(エッセンシャルオイル)と水溶性のハーブ水(ハーブウォーター)が分離されます。精油は水に浮くため上部にハーブ水は下部に。また水蒸気ではなく直接ハーブなどの植物を水に入れてから沸騰させる直接蒸留法もあります。
*◆*◆*布引ハーブ園にて撮影*◆*◆*

パーコレーション法 -percolation-

堅い原料の種子や木などから精油を抽出する方法で、水蒸気蒸留法とは逆に上から下へ水蒸気を通過させ
その後冷却されて出来た留出液から精油を抽出します。蒸留する時間を短かくすることで植物へのダメージ
を軽減させることが出来ますが、精油に不揮発性物質が残留しまうという問題点もあります。



圧搾法 -expression-

柑橘系(レモン・オレンジ・グレープフルーツ・ベルガモットなど)のエッセンシャルオイルはこの方法が用いられ
果実の皮を絞ってオイルを抽出する方法です。またこれらのオイルは「エッセンス」と呼ばれる事もあります。


 コールドプレス(冷圧搾法)
熱を一切加えずに果皮を押しつぶして精油を絞り出す圧搾方法で植物本来の成分を維持しながらオイルを抽出する方法です。また果皮を削って精油を取る方法(エキュエル法)もあります。

  [オリーブ・ココナッツ・グレープシードオイルなど]
 エクスペラープレス
約50℃〜90℃の熱を利用し機械圧搾によりオイルを抽出する方法。コスメティック・グレードのオイルを抽出することが出来る。

  [大豆油・ひまわり油・ピーナッツ・マカダミアナッツオイルなど]


溶剤抽出法
-estraction-

有機溶剤(石油エーテルなど)に浸して芳香成分を溶かし出す方法です。熱を加えると香りが変わってしまう原料や
大量の原料から抽出するのに適していて主に芳香剤として用いられます。またこれらのオイルは抽出法が異なるた
め「アブソリュート」とも呼ばれエッセンシャルオイルとは区別されています。この溶剤抽出法で作られたオイルは溶
剤が残留している事があり肌に塗るような使い方には向いていません。