◆ 金属工作 ◆
子供の頃、祖母が教室をやっていたのでピアノを教えてもらっていたことがあります。物心がつく前から10数年教わっていたでしょうか、毎週30分ほど稽古してもらうのが当時は好きではありませんでした。なんとなく続けていたピアノでしたが、長くやっていれば多少は弾けるようにもなるもので、バイエル、ハノン、ブルクミュラー、チェルニー、ソナチネ順序を進んでいきました。弾けなかった曲が弾けるようになったときの喜びはあるのですが、でもどうもあまり楽しくありません。中学に入ってしばらくしてやめてしまいました。がそのやめた後から弾くピアノが楽しくて仕方が無いのです。自分で弾きたいなと思う譜面を見つけてきて(ゲームのBGMだったり、歌謡曲の伴奏だったり)それを我流で弾くのですが、それが非常に楽しかったのがとても意外でした。自分でやりたいことでないと一生けんめいには出来ないという事でしょうか。
学校の図画工作もあまり得意ではありませんでした。絵もどんな形を書いたら、どの色を使ってよいのか良く分かりませんでしたし、立体物を作るのも不器用でいやでした。しかし、家に帰ってからプラモデルを作るのは楽しくて、塗装もろくにしませんでしたが、作っては壊し作っては壊しを繰り返していました。それからもう20年以上たってしまいましたが、今になって、工作遊びに夢中になってしまっています。
<転入者>
On30の機関車に載せる丁度良いサイズの人形をずっと探していました。鉄道模型を置いているお店に行くとHOとNサイズの人形は良くあるのですが、Oナローのサイズの人形を見た事がありません。ネットの通販を見てもなかなか良いお値段なので、子ども達が持っている人形を乗せてみたり、クリスマスツリーのリース用の人形を乗せたりしていました。その中でも特に気に入っていたのが、小さなぼーっと無気力そうで眠たそうな眼をした小人の人形です。近所のららぽーとに行った時にこれまで存在を知らなかった古本屋さんを見つけました。入ってみるとボトルキャップの人形や、チョコエッグの人形、ガチャガチャのフィギュアなどもたくさん置いています。そこで小人の仲間を見つけてきました。この人形、チョコエッグのおまけのだったんですね。3人ほど新しい小人を連れて帰ってきました。開けてみないと何が入っているか分からない販売方法というのは、購入をためらってしまいます。ちょっと高くても、欲しいものだけ買えるほうが好きだなぁと思います。などと思いつつ帰ってきてから0−4−2に乗せてみました。2人とも頭がつかえていますね。On30の世界では大男です。
この一月くらいで買ったムック類です。「今日からはじめる ミニカー・コレクション」ビットチャージのS2000以外の車も並べたくて買いました、国籍不明のミニカーをそのうち手に入れましょう。「定年前からはじめる男の自由時間 鉄道模型作りに挑戦!2」、真鍮キットの組立記事にまず興味を持ちました。また片野正巳さんという方の作品の記事も素敵でした。GNOMYのトロリィを使ったミニパイクも紹介されています。最後は「おとなの工作読本 No8」鉄道模型特集です。森博嗣さんの庭園鉄道の記事目当てで購入しましたが、それ以外にも乗用ミニ機関車や、工作用紙で作る機関車の記事も真似したい工作。ここでも真鍮キットの組立記事があり、なんだか自分でもハンダごてを握って真鍮キットを組み立てなくなってきました。
いつもチェックしているサイトを見ているうちに可愛らしい客車のキットを見つけました。「アルモデル」というメーカの「軽便木造オープン客車」です。On30ではなく、HOナロー(ゲージは9mm)です。Oナローが1/45くらい、HOナローが1/87くらいですからほぼ半分のサイズ。真鍮エッチング?のキットですし、必要そうな道具は半田ごてしか持っていませんが、作ってみたくなりました。
仕事で大宮に出たときに模型店「マイロード」でキットとフラックスを買ってきてしまいました。
<作品展>
この趣味を始めてから毎日のようにチェックしている「ナローファンの部屋」、「まーくんの部屋」で、有楽町でナローゲージのレイアウトを見られるという情報を得て、早速見に行ってきました。芳賀一洋さんと生徒さんの作品展で、会場の前半分には生徒さんの、奥半分に芳賀さんの作品が飾られていました。どれもとても精密なつくりで、塗装も見事で、もう何もかもすばらしいとしかいいようがありません。お目当てのレイアウトは伊藤誠一さんという方の森林鉄道のもので一目で心を惹きつけられました。地面も建物も、緑もこんな風に自分も作ってみたいという憧れの気持ちを引き起こされる作品でした。会場の方に許可をいただいて写真を撮らせていただきました。
入口反対側には「廻目沢森林軌道」と題された小さなパイクが飾られていました。ディーゼル機関車がぐるぐると可愛らしく回っていました。広く大きな場所が無くてもぎゅっと空気が詰まった密度の濃い景色でこの作品にも見とれてしまいました。奥の方では、鉄道模型ではありませんが、とても素敵なストラクチャの模型もありました。3、40分会場をぐるぐるしていたでしょうか。ものすごい刺激を受けて、今日は帰ったらあれをしようかと今月中にはこれもしようと工作意欲をかきたてられての帰宅でした。いや良いものを見せていただきました。どの作品もじーっと見つめて目に焼き付けます。上手に取れない写真のかわりに、雰囲気というか空気というか、その世界のエッセンスが記憶に残せていたらよいなと思います。
<真鍮工作>
必要な工具や道具はそろっていませんが、袋を開けて、パーツの切り取りを済ませてしまいました。1枚の板の中にすべてのパーツが入っています。これを折り曲げて組み合わせて箱にするようです。
数日後、ヤニなし半田を買ってきて、いよいよハンダ工作の始まりです。パーツを折り曲げるのにも力を入れすぎてパキッと切り離しちゃいけないと余計ドキドキしてしまいました。4枚のパーツを組み合わせてハンダ付け用の穴にフラックスを塗ってハンダを流します。最初は要領がつかめず、かなり多くつけてしまったり、少なすぎたりと四苦八苦。しかし段々作業も手早くなっていって1時間とちょっとで、屋根をくっつけるところまでこぎつけました。あちこちハンダがはみ出したり、盛り上がっていたりと不器用丸出しで無残ですが、過程を十分楽しみました。下回りは1枚のキットを何箇所かパキパキパキと折って出来上がり。
ちょっと形になるとすぐに写真撮影です。結構上手に出来てるじゃないかと自己満足の世界に浸っていると、あれ、下回りの上にきちんと上モノが乗っかっていないことに気がつきました。ドアの下が浮いてしまっています。ここもぴっちりくっつかないといけません。裏返してみると、下回りと上回りの接続のネジ止め用部分に補強のハンダを流しているのですが、一箇所、接続面まで回ってしまっているところがありました。このでっぱりが邪魔をしてぴったりくっついてくれないのです。なんとかしたいところです。
キットにちょっとおまけがつけたくなってまた大宮「マイロード」に行ってきました。
真鍮の帯板とシールプライマーを買って帰りました。「初めてのキットだったけれども面白い」とオーナに話をすると「はまっちゃいましたね」と言われてしまいました。
買って帰った帯板で屋根にアクセントをつけました。屋根の押さえ板とでもいうのでしょうか。周りは雨どいかなぁ、などと機能をこじつけながら、ついていたら可愛らしいのではないかという観点で工作します。小一時間格闘して、出来たところでまた記念撮影。16.5mmの足回りと線路に乗っているので、なんだか変な感じではあります。
<初ブラシ>
実家の弟が使っていないというでお正月に奪ってきたエアブラシをこれまた初めて使って週末に塗装をしました。まず手初めに1月のはじめに作ったグラントラインのコッペルをすみれ色にしました。薄く5、6回に分けて塗っていきましたが、塗料が乾かす合間に針金で簡単なカプラを作りました。前回も書いた森博嗣さんのまねっこです。1枚目の写真に写っているのがそうです。これなら相当な急なRでもはずれないでしょう。ポーターの0−4−0はR10センチくらいでも通りましたので、小さなパイクも作りたいなと野望を持っています。2枚目は久しぶりに切りとおしの裏側からですが、見事に草が生えていません。頑張らなくちゃいけない場所です。
コッペルの後にはアルモデルの木造客車です。マスキングテープを使って塗り分けにも挑戦してみました。厚ぼったく塗ってしまい、完全に乾いていないうちにマスキングテープを張ってしまったので1色目のクリーム色はあちこちでこぼこしてしまいました。失敗失敗。あせって塗ってはいけませんね。2日かけて屋根まで塗って完成させました。
タップもない、ねじもない、台車もない、線路もないのないないづくしですがあとはのんびりそろえようと思います。今回ここまでの作業がとても面白かったので、余裕が出来たらこの客車はもう一台作りたいなと思います。今度は青か緑にしたいなぁ。
<樹木育成>
On30のパイク用の樹木を作り始めました。針金を適当な長さに切って数本まとめてねじって形を作ってというこれまたお気楽工作です。角材にキリで穴をあけた作業台と一緒に6本くらい作りました。この後は水で溶いた紙粘土をつけて茶色く地肌の塗装をしてからライケンをつける予定です。緑化用の材料は沢山売られていますが、今回はライケンと細かいスポンジとパウダーで実験してみようと思います。うまくいけばおなぐさみというところです。
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