天才と謎の存在、3


最近急に寒くなった。

お天気欄を見ると
去年と比べ気温はそんなに変わっていない。
じゃあなんだこの特別な寒さは、
と。
隣室で小さな紙片に目を通している者が
なにやらぶつぶつ、呟いている。
よーし今月はこの額で抑えた
よっしゃー来月はもっと抑えるぞー
だって。

切り替えの早い人だね。

そう、九官鳥のQがいた頃は
この南国の鳥のためにと
部屋を温かくして暮らしていた。

Qにとって日常は狭い鳥かごで
ひたすら飼い主の帰宅をただ待つ毎日。

帰ると嬉しそうに喋りまくっていた。

ただQのクチバシは他の九官鳥より
明らかに奇形で梟のクチバシのようでした。

だからよく丸い餌を落としてはキョロキョロと
探している。
そのうちに周りは見失った餌だらけになり
止まり木の上から不思議そうに下を
見まわしていた。

あんたが落としたんだよと笑った。

先に楽しければ面白しいほどになぜか
不安や悲しみは後を追っかけている。


やっと籠から出るときが来たと思えば
手のひらで冷たくなっていた。

そうして
Qのいたもう気配のない籠だけが無機質な
部屋の景色の中に残った。



九官鳥は寝言を言うのを知っていますか。

犬も寝言を言っていました。
犬のほうは「クォーンクォーン」
でした。
犬は何を夢見ていたのでしょうね。

犬の夢判断はやったことないな

犬種はダックスフントでした。名はデコ


手がかりはあります。

小学生の頃の話で、ハンバーグの日に母親はいつも
コタツの上にハンバーグを盛った皿を置いておくのですが
その日に限って
濡れ布巾できれいに拭いたようなテカテカした皿が
並んでいる

何々まだ焼いてくれていないのかと・・・んっ

なにかよからぬ気配を察してコタツ布団を
さっとめくり中を覗くと 

やはり
見つかってもうたと言わんげに
目をギョロリとこちらに向け
腹を上にして降参ポーズをとった犬がいた。

当時の小学生にとってハンバーグを食べる事は
幸せの象徴なのにです。

やりよった
翌日、食べ過ぎの罰として食事抜きにされた。

ところがこのワンコ、パブロフの犬より知恵者で
こんなことでくじけません。

決着つけたる !

翌週のハンバーグの日、母親が仕事で
「コタツの上にご飯つくっておいとくから
順番に食べといて」と言って部屋を出た。

しばらくして、あっ思い出した。危ないと
感じて部屋を覗くとやはり一番最初に見えたのは
奴の背中だった、それも行儀良く犬座りで
おあずけして座っている。私の席で。

ああっ間に合ったと安心して「どいて」って
自分の席に座ろうとすると

あああっ、見ると私のハンバーグの上で
タラタラタラとよだれを垂らしている !


ただ九官鳥は場面に応じて
はっきりとした日本語で寝言を
言うんです。
何か気に食わない夢でも見ていたのか
夜中に「コノヤロウー」


亀もいました。

亀はさすがに 無口でした。

んっ、私、亀じゃないんですけど
亀はどうしても欲しいという友人がいて
潔癖で綺麗好きな人だったんで少し心配でしたが
あげたんです。
亀は長生きなんですよ

半年後、彼の家にいくと亀はいない。

だから亀じゃないって

亀はどうしたのかと聞くと
臭いので可哀そうになって
亀をタワシと洗剤で毎日、丸洗いしたそうです。
その上に水と敷石をしょっちゅう消毒していたそうです。
それが彼の愛情です。

その彼の考え方で見れば
我が家の亀は愛情不足と思った
のでしょう。

亀を知らない彼に手遅れですが
それとなく言いました。

四天王寺の狭い亀の池に
何十何百の亀が住んでいて
その亀達、泥や糞にまみれ、ふんずけられたり
上に乗られたりしながらも蓮のように
たくましく長生きしているってね。

ワサワサ、、ホイホイホイ、
お母さん、妹がしっぽ噛んだー

どうしても亀にしたいのね

水清ければ魚棲まずの一派なんだよって。

合掌


命を育む。愛情ってなんだろう。
そんな疑問に
ある有名な臨床心理の先生が何かを
言っていたのを思いだした。

そんなある日、眠った夢の中で

いた いたんです

クチバシがすっとしてイケメンになった
Qは元気そうに手の届きそうな空を
嬉しそうに飛んでいた。

愛情とはいつまでも関係を断たぬ
ことなんだと
それがやっと分かったよ。

籠から出てどこにでも自由に行けるのに
まだ傍にいてくれたんだ、ありがとう。

夢を温めてくれているんだ、ありがとう。


犬も亀も鳥も、もうたまの
寝言夢でしか会えないけれどね、ありがとう。




ただ今冬は例年になく寒くなりそうだ。



何が言いたいか分かっているな ?



映画<奇蹟がくれた数式>

さて
映画の話ですが

ラマヌジャンを語る前に
アセスメントらしき話ですが、手元には
資料があまりありません。
なぜか旺文社の世界人物事典にも
掲載されていませんでした。

その意味は後で分かってきました。

そこでウィキペディアを利用させてもらって
概略を書いておきます。
ラマヌジャンのフルネームは
シュリニヴァーサ・アイヤンガル・ラマヌジャン
生誕は1887年ー1920没で享年32
南インド生まれ

幼き頃より母親からヒンドゥー教の
宗教教育を受けていたそうです。
高校では当初、全教科の成績は悪く高等数学どころ
じゃなかったみたいです。

15才の時、ジョージ・カーという
数学教師が著した純粋数学要覧という
数学公式集に出会ったことで
突然数学だけに没頭するようになったそうです。

以後奨学金を得てマドラスの
パッチャイヤッパル大学に入学を果たしました。

さてこの頃よりいよいよ映画に登場してきます。



今宵はこのへんで終了したく思います。
また天才について調べたり感じたりしたことの
続きを語りたいとおもいます。

12月24日

心だけの贈り物ですがどうぞ受け取ってください
あなたこの季節にはよく似合うわね



ほんとうにありがとうございました。

愛すべきキャラ共々またのお越しをお待ちしております



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