こんな教室です・春

 新入生の季節です。体にくらべて大きく見えるランドセルを背負ってやってくる子がいる。初々しく 戸惑いを隠せない。
その横では今までその役割をしていた子供達がジト〜とその子達をみている。早くも次の役割を演じる段階になった。
時とはみな等しく唯一平等である。

そんな中土曜日の過し方でベテランの子達との会話がはじまった。「あしたどうしてんの」
「んんっ私釣堀に行く!」「へー池に行くの」「なんかわからんけど海のほうやねんて」「カンパチいうてた」ギクッまだまだ
幼顔の残っている女の子の口からカンパチという言葉が飛び出すかと思えば向こうから
「ハマチのほうがおいしい」その横で越中さん(仮名)が「お母さんブリのほうがおいしいいうてた」
土佐君(仮名)「うちの田舎鰹おいしいよ」
豊後君(仮名)「そんなもんより鯵やねぎ入れて食べたらおいしいやん」この町は海辺の土地から移り住んで
来た人達も多い。カブト虫より美味しい魚の話のほうが活気づく。---j' >"))))) 〜

さて教室で時々プリントバイキングということをする。20種ほどの様々な問題プリントをテーブルに置いて
好きなのを選んでくる手法である。各プリントには解答後、難易度別達成ポイントがついてくる。
そこでは子供達の知恵が働いてくる。紀伊ちゃん(仮名)へ「そのタイプの問題好きやねんね」
「だって桁数少ないわりにポイント多いもん」見ると多くが同じ問題をしている。鋭い相場感である。
そこで翌週そのプリントのポイントをブーブー言われながら下げると、なんと今度はどんな嗅覚なのか
次に比較優位と目されていた問題に人気が集まった、これはこれで凄いバランス感覚である。

0.1でも間違えれば努力が報われないが為に慎重に注意深くにもなる、そろばんにはそんな作用も確かにある。
そういえば私の知る限りそろばんをやっている子の金銭感覚は堅実そうである。

今もこの町の彼方此方で価格競争をしている駄菓子店が繁栄している。
子供達にとっては名より価格>量・質>ブランドの順位なのである。
そしてその価格判断の核となる指標は自分の日々のこずかいの額。
さすが本音文化の大阪!、次世代金融工学の時代に基礎と機会さえ与えられれば
この大阪から世界に貢献する人達が現れるのではないかと空想しているのはオーバーでしょうね。

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