お金が膨らんだりしぼんだり

自分にとってほしいもの、大切なものって
大きく感じたり、大きく
見えたりしてしまうものなんですね。

それが思わず目に見える形に表れてしまう。


アメリカの心理学者ブルーナーとグッドマンは

知的レベルの等しい富裕層の家庭の10歳児と
非富裕層の家庭の10歳児を集めて

1セント、5セント、10セント25セント50セント

の硬貨を見せて同じ大きさの円を紙に描いて

もらうと非富裕層の家庭の子はどの硬貨も実物より

大きく描いたそうです。

富裕層の家庭の子は非富裕層の家庭の子より
大きくは描かなかったそうです。


非富裕層の家庭の子は富裕層の家庭の子

よりお金に対する要求が強いぶん

お金の感じかた(知覚)の差がでたと結論づけている。


うーん、話変わって生活の苦しかった
明治時代のお金の値打ちはどうだったでしょう。

では小説家であり、芥川賞、直木賞を設立された

お金持ちの菊池 寛(きくち かん)さんに

聞いてみよう。・・彼はこう豪語している


「不幸のほとんどは、金で解決する。」

さすがです。


もう一人、今度はお金に苦労された樋口一葉さん

ならどうでしょう。

樋口一葉さんは家族を養うために相場師の
弟子にまでなろうとした人です。

類は友を呼ぶでしょうか、彼女のまわりには

貧しく不幸な人ばかり集っていました。

そんな人達をネタに小説を書いていました。

小説「にごりえ」

たぶん日本一短かいあらすじは、

娼婦お力は源七という馴染み客がいました

源七のお金がなくなると、今度、お力は

結城というお金持ちの客に乗換えました。

しばらくしてお力の前に妻と別れた源七が現れ

その後、お力と源七の入った

棺桶が運ばれていったそうです。


小説が売れてからも一葉さんの生活は苦しく

それが原因でしょうか病魔に侵され

若くして亡くなっています。


今、日本銀行券の5千円札の肖像になった

樋口一葉さんをながめながら

当時これだけお金があったら

彼女は豊かな生活ができ幸せになって

いたんだろうなって思う

しかし後世に彼女の小説は残って

いなかっただろうとも思う。

豊かさと貧しさが生み出す人生。

冒頭より話がだいぶ脱線し始めたので

今宵はこのへんで、おやすみなさい

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