ブロンコステップの取り付け


 事の起こりは5月にセローでツーリングに行ったとき、前々から長く乗るとジェベルより尻が痛くなるとは思っていたが、初めて300km以上走って尻だけじゃなくて関節にもかなりの痛みを感じたことだ。Webで調べてみたらやはり痛みを感じる人は他にもいた(し、他の車種でも人によっては痛むらしい)。さすがに関節が痛いという意見は自分の調べた限りでは数名くらいだったが。

 2chの情報でソースも無かったが、セローはその目的からバックステップ気味でシートも低いため一般的なオフロードと違い膝などの曲がりはきついらしい。そもそもトレール目的なのでツーリングには向いてないと。とは言え購入目的であるオフロードが楽なペースで走れて、積載性が良く、価格が手ごろというとセローかジェベル200くらいしか選択肢がなく、スズキ車は例の如く改良とかほとんどしないのでセローを選んだ。

 痛みの対策の方も調べたらシートの加工が主流だったが、自分の場合は関節の痛みの方が問題なので改善されるかどうかはちょいと怪しかった。もう一つがTT225のステップの取り付けだった(TT225はセローと同系統のバイクでエンデューロ向けの車両)。TT225のステップ+ペダルはリアブレーキがドラムの世代のセローにはそのまま取り付け可能だったので、以前はポジションの修正に良く使用されていたらしい。しかしTT225は古いバイクのためすでに部品は手に入らなくなっていた。

 さらに調べてみるとブロンコのステップがTT225とほぼ同じ形状で取り付け可能らしいという情報を2chのログで拾った。まだ踏み切るには情報が曖昧なのでオーナーズクラブで質問したところ、多分取り付け可能だがWEはリアブレーキがディスクなのでブレーキペダルは加工が必要だろうという情報が得られた。確実な情報や事例はなかったが、加工は必須なのでポン付けできなければステップの取り付けステーも作って貰おうと、とりあえずブロンコのステップでやってみることにした。

 新品は意外と高かったのでオークションでブロンコの左右ステップとシフトペダル、加工用にセローのブレーキペダルを落札した(以下2009/05時点での純正部品の価格と落札価格)。

パーツ 純正価格 落札価格
フロントフートレストアセンブリ(レフト)5BT-27410-00 6,615 3,150
フロントフートレストアセンブリ(ライト)5BT-27420-00 6,615 1,890
シフトペダルアセンブリ 1RL-18110-00 1,197 370
ペダル,ブレーキ 4JG-27200-00 3,927 1,890
合計 18,354 7,300

 実際にセローに合わせてみると、左右のステップとシフトペダルはそのまま取り付けることができた。位置は大体5cm前方、2cm外側、1cm上方になった。上方への移動はステップのゴムの厚みでゴムを外せばノーマルと同じ高さになる(ちなみにギザギザがあるのでゴムを外しても使用可能)。ステップそのものも一回り大きくなった。ブレーキは無理をすれば踏めないことも無いが、安全性・操作性を考えて予定通り延長することにした。

 加工するような改造は経験が無く、知り合いもいないのでこちらも調べて川口の2Koolにメールで問い合わせたところ、良い感触の返事が貰えたので(ハーレー系のバイクの改造がメインっぽかったので腰が引けてた)お願いをしに行った。依頼内容はメールで伝えてあったので、その場で調整と雑談をしながら1時間くらいでペダルの切断して溶接して延長完了。作業そのものは30分かからなかった。

 見た目は気にしないと伝えてあったので最低限の整形のみで済ませたものをそのまま取り付けるという事を話したら、溶接箇所は錆びるから塗装した方が良いとのこと。また、ペダル自体の取り付けは左右ともボルト2本だけなので、位置を下げたかったらステーは直ぐできるしシート盛るだけならできるからと2次、3次の対策までアドバイスを貰った。

ノーマル ブロンコステップ
ノーマルステップ ブロンコステップ

 帰りがけにホームセンターでペイントスプレーを買う。車用のは高かったので一般用のラッカースプレーを購入。若干弱いようだが、どうせ見られて困る部分でもないのでたっぷりと塗布。取り付けはそのままOR交換のみなので問題なし。ブレーキペダルが長くなった分ストロークが大きくなってしまったが、ノーマルは小さいこともあって空振りしないようにがっつり踏んでロックさせてしまうことが良くあったので丁度良いかもしれない。部品代以外の経費はこんな感じ。

内容 費用
ブレーキレバー延長 4,200
黒スプレー 148

 セローとジェベルを比べると、約8cmの車高の差がほぼシートとステップ間の差になっているために足がキツイ。シートはジェベルの方が厚みがあり柔らかかったと記憶している。セローではアンコ抜きで尻の痛みが減ったというコメントがあったので厚みや柔らかさが痛みと直結しているかは分からない。なお、アンコ抜きで楽になった人によるとシートの座面が広くなった事で体重が集中しなくなり痛みが減ったということだったが、確かにジェベルの方がシート幅は広かった。

 自分の問題としては関節痛、股ずれ、尻の痛みの3つだが関節痛についてはステップ交換である程度楽になると思う。股ずれも足の曲がりが原因なので改善される可能性が高い。尻の痛みはシートとの相性問題だと思われるので関係なさそうだが、足の曲がりを誤魔化すために着座位置がやや後方になっていたのが本来の(設計で意図されていた)位置に収まれば改善するかもしれない。

 シフトペダルが前方に移動したのでややエンジンが邪魔になってる。トレッキングシューズでのペダル操作では干渉しないけど、オフロード用のブーツでは干渉するかも知れない。今はブーツが必要な走り方をする予定はないけど、干渉するようならシフトペダルも加工する必要があるかもしれない。

とりあえず80kmほど走ってみた感じでは(この程度では痛まないけれど)、関節の方は楽になったのが分かった。また、ステップが大きくなり、外側に移ったおかげで足が乗せやすくなって力も入れやすくなったので乗車姿勢を変えるのが楽になった。多分これは尻の痛みを軽減するのに役に立つ……ような気がする。

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2009年06月08日作成
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