キャブレターセッティング


キャブ
カタナのキャブ

 カタナのBabyFace+ノーマルキャブ+K&Nリプレイスフィルター仕様のセッティングを紹介します。


セッティング基礎知識

 基本的にキャブレターのセッティングはパイロット・メインのジェットの番数変更とジェットニードルの段数変更、パイロット(エア)スクリュの調整で行う。もちろん他にもセッティングに影響する部品はあるけれど、部品の入手とかを考えるとこれ以上の部分は素人(僕の事)にはちょいと厳しい。
 セッティングをする目安となる症状は下の表のような感じです。

  薄くする 濃くする
症状 ・プラグが黒
・もたつく
・ボコつく
・黒煙が出る
・プラグが白
・息つき
・ノッキング
・急閉時にアフターバーン
・回転の戻りが悪い
気温 暑いとき 寒いとき
湿度 高い 低い
気圧 低い 高い

次いで、いじる部分とスロットル開度の関係はこんな感じになります。あくまでも目安です。

いじる部分 スロットル開度
メインジェット 1/2〜全開
ジェットニードル 1/4〜3/4
パイロットジェット 全閉〜1/2
パイロットスクリュ 全閉〜1/4

カタナのキャブレターについて

 まずは取り外しから、特殊工具とかは必要なし。
 S/Mにはインシュレーターのバンドを外して、エアチャンバーの固定ボルトを外し、エアチャンバーごとキャブを車体後方にずらせばインシュレーターを外す事ができる。その後キャブをエアチャンバーから外して、ワイヤー類を外せば完了、と説明してある。
 実際にはキャブを後方にずらしてもクリアランスがほとんどないので、インシュレーター無理矢理引き抜くようになってしまう。何度も繰り返しているとインシュレーターは確実にへたります。
 インシュレーターがどの気筒についていたか分かるようにしましょう。1/4気筒と2/3気筒は別物なんだけど、表示とかは無いし見た目もほとんど一緒なので、後でどれが何処に着くのか分からなくなる。

 キャブレターを分解する前に忘れてはいけないのはフロート室に残っているガソリンを抜いて置くこと。うっかり忘れて屋内や体のそばで開けてしまうと不幸を体験できます。

 カタナのキャブのパイロットジェットはメインジェットの奥にあって、メインジェットを通過したガソリンがパイロットジェットに行くようになっている。つまり低開度でもメインジェットが影響するので、パイロットジェットはメインジェットを交換したらチェックする必要がある。

キャブ 下から見たところ
キャブレターを外したところ 中央がメイン、上にあるのがパイロット
(通常キャップで塞いである)

 ライコランドの店員さんの話だとカタナで社外マフラーとK&Nリプレイスフィルターの場合、メインジェットの番数は#125前後できまる事が多いとのこと。
 輸出仕様は全気筒同じ番数なのに国内仕様は2/3番気筒の番数が小さいのは国内の場合、渋滞が多く平均速度も低い状況が多きため冷却が不十分になることが多いためらしい。
 メインジェットはちょっとしたショップや用品店に1個550円前後で置いてある。パイロットジェットはあんまり置いて無く、キャブメーカーが注文とかの対応に対してやる気が無いため、納品に1ヶ月以上かかるのはしょっちゅうで、ひどい場合だと半年も待たされる事があると言う話をこれもライコランドで聞いた。
 ヤマハのSRの純正のキャブがカタナと同じパイロットジェットを使っていて、ポッシュから大きいサイズのジェットセットが出ている。このセットはキャブメーカーにパーツを提供している工場の物を使用していて、違いはミクニの刻印が無いだけらしい(値段は1600円位)。このセットは47.5、50.0、52.5の三種類のパイロットジェットが1本ずつ入っている(カタナのOEMは47.5)。
 K&Nのリプレイスフィルターは4900円。


ジェットの交換とフィルター

煙草は無関係
K&Nフィルター(左)

 メインジェットの交換には何の問題もない(メインジェットだけならドレン部分だけ外しても交換が可能)。パイロットジェットは奥まった所にあり、そのサイズが精密ドライバーでは大きく、普通のドライバーだと先のくびれが邪魔で入らない。僕は安物のドライバー(造りがいい加減なのでくびれが無い)を使用している。

 次いでエアクリーナーボックスを洗って内側にグリスを塗る。埃とかがエアクリーナーだけでなくグリスにも張り付く事で清浄効果が良くなり、フィルターの汚れも抑えてくれるらしい。
 K&Nのフィルターは一応半永久的にクリーニングして使えるので長い目で見れば(壊さない限り)安くなる。フィルターのクリーニングの楽な方法を紹介。洗うのは簡単だけど、オイルを均等に塗るのが結構難しい。そこで平筆(刷毛でも良いがあまり大きいと塗りすぎやムラが出来てしまう)を使うと均等にむら無く塗れる。霧吹きだとオイルが固すぎて駄目でした。


パイロットスクリュの調整

 パイロットスクリュの調整方法は僕が聞いた限りでは2通りあって、1つは一番回転数が上がるところで合わせる方法と、もう1つは回転が落ち込む直前で合わせる方法がある。
 僕はとりあえず規定値(2と1/2回転戻す)を基準にしてあわせてみたのだけど、前後1回転で変化がほとんど見られなかった。全閉から戻していったところ、1と1/2回転位戻す間は徐々に回転が上がっていったけど、それ以降はほぼ同じ回転数だった。
 特に変化が無いようなので、結局パイロットスクリュに関しては規定値であわせている。


パイロットジェットセットについて
POSH製  「SR400/500用 オーバーサイズパイロットジェットセット」  定価1200円



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2001年03月18日作成     2001年04月05日修正
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