北陸ツーリング 2


2000年4月28日〜5月5日
上から見た方が面白いです
男女滝

 4月30日

 天気予報に裏切られて、朝から快晴。しかし予定通り洗濯開始。カタナをざっとメンテナンスした後出発、既に正午になっていた。

下手の写真じゃ雰囲気が伝わりません
兼六園の噴水

 R8で行くのも芸が無いので、井波まで行って県道27号で金沢に向かう。この県道はいくつもの小丘を越えて行くのどかな道。
 金沢市内に入ってから本屋でるるぶを買う。現地に入って3日目にしてようやく観光情報を収集するいい加減な性格はいつやしなわれたのだろう?店のおばあちゃんに兼六園を観光するのにバイクを停める所があるか訪ねると、すごく丁寧に駐車場の場所だけじゃなく、道端にバイクが置けるようなスペースがある場所まで教えてくれた。
 兼六園周辺の駐車場はあまりバイクを停めさせてくれ無いようだったので駐車場に停めるのは早々にあきらめた。駐車スペースを教えてくれたおばあちゃんに感謝。

 兼六園は写真だと雪景色や紅葉が多いのだけど、この時期の目にしみるほどの新緑もすごく良い感じ。
 金沢は井上靖が高校時代を過ごした街でもあり、前田利家関係の小説をいくつか読んだ事もあって色々見てみたいと思っていたんだけどバイクを置きっぱなしで動き回るのも落ち着かないので他は廻らなかった。


 白山比メ(口偏に羊)神社に向かう。僕は宗旨を聞かれたら神道と答える人間だけど、それを抜きにしても神社とか杜の雰囲気が好きなので、これという神社は旅先の安全を祈る意味もあってなるべく訪ねるようにしている。
 神社の少し手前の「道の駅しらやま」で地元のZ乗りさんに道を尋ねる。僕もカタナ(ファイナルではあるけど)という、旧車と呼ばれるバイクに乗っているので話が合って盛り上がる。もっともこの人はものすごい濃い人だったので、結構ついて行けない場面もあったけれど。話し込んでいたら日が傾きはじめてきたので出発する。

 神社に行ってからR157−白山街道をそのまま南下。Z乗りさんによると地元の人はここから白山一周ルートを走るけど、この時間からだと厳しいとの事でそれなりに楽しめると薦められた福井に抜けるルートをとる。
 R157/R360は手取湖を抜けるまでは山村とトンネルが続くわりと単調な道だけど、そこから勝山に下りるまでの間は楽しいワンディング。夕方だったので石川県側は山で日が遮られていて結構風が冷たかったけど、山を越えて福井県に入ると少しだけ暖かみの残る夕日の中を走るようになった。こういう変化をダイレクトに感じられるのがツーリングの良い所だと思う。

 できれば九頭竜川をさかのぼって行きたい所だけど、そうなると日が完全に暮れてしまうのであきらめて丸岡ICから北陸道に乗る。北陸道は尼御前から海沿いを通っているのだけど、この区間はすごく風が強い。まっすぐ走るのも大変なくらいで、タンクバッグが風に煽られて浮いてきた時は冷や汗ものだった。

 この日の走行距離 200km

 5月1日

 この日も晴れたので予定通り能登半島に行く事にする。県道29号で最初の目的地の気多大社に向かう。県道29号は小高い丘とカーブが連続する道、この辺はこういう地形が多いらしい。
 水の理が良いのか丘陵の角度がそれほど急ではないせいか、そこかしこに棚田が見られる。

 工事中の所で道を間違えてしまったので、Uターンをしようと思ったらバイクをこかしてしまった。幸いスピードが出ていなかったのと転倒対策の姑息技(※)のおかげでほぼノーダメージだった。初めてカタナを起こしたけどその重い事・・・二度と倒さないようにしたい。今になってあの間抜けな状態を写真に撮って置けば良かったと思う。
 下石ダムのあたりはブラックマークが沢山ある走り応えのある区間。タイアが減っているためかずるずるすべってせっかくのワインディングだけどじっくりと走る。

左下のは僕の足
ヤセの断崖

 能登半島の西岸に出て、千里浜はパスして気多大社へ。この神社の杜は植生が良く保存されているのか針葉樹がほとんど無くて常緑/落葉広葉樹林の混交林だった。
 海沿いをR249、県道36号で北上。
 更に海沿いを行き、厳門・ヤセの断崖を見る。ヤセの断崖は厳門よりマイナーだけどこっちの方が面白い。写真では分かり辛いけど、実際はかなり高さがあってこの写真もフレームに足を入れたのはいいけどビビって腰が引けてたんで、さぞ間抜けな姿だったと思う。
 みんな北上してくるから分からないけど、ヤセの断崖の看板から少し進むと駐車場がある。僕はうっかり通り越してしまったので見つけられた。道が狭いので路駐は止めよう。

 R249を輪島方面に向かう。猿山方面は道がわかりにくそうだったので行かずに県道38号で海岸線に向かう。
 海岸線に出るまでは両側で1〜1.5車線程度の見通しの悪いワインディング。僕はホントにこの道で大丈夫なんだろうか?と感じてしまうような狭くて、路面の荒れた山道を走るのが好きだ。途中にある男女滝は道路沿いになんとなくあるので小さい看板を見逃すとうっかり通り過ぎてしまいそうな滝。ぱっと見は地味だけど、丸く削られた岩盤に階段の様に滝壷がある面白い滝。

 海沿いに出ると道幅も広くなり、走りやすくなる。能登半島の海岸線は崖(というかなだらかな傾斜ではない)からいきなり海になるような場所が多く、この辺も入り組んだ海岸線が崖状になっていてその端に道がある。
 カーブでガードレールを超えたら何十メートルか落ちて海にダイビングするような感じだけど、それだけに景観が素晴らい。この県道38号は能登半島で僕が走った中では一番良いルートだった。

 輪島市街に入ってR249を東に進み、今回一番見たかった白米千枚田を見る。すごいの一言。

悪い夢の風景のようでもある
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白米千枚田

 R249から県道28号で禄剛崎を目指して進む。この海岸線のルートは海が近くてなかなか良い感じ。禄剛崎では灯台を見るつもりだったけど、結構歩かないと駄目みたいだったのでパスして見附島に向かう。
 見附島は結構ポスターなんかで取り上げられていて公園から見ると全く同じ方向から見る事になるので初めて見るっていう感じがしない。周りを見てから改めて見附島を見ると、「何でここにこんなものがあるんだろう?」という違和感がすごかった。

 少し南下して県道57号に入る。高速コーナー主体の道幅もある快適なルート。能登半島は道路整備が盛んに行なわれているせいか、僕の持っている少し古い地図だと結構無い道がある。この時もそうでいつのまにか高速道路のように信号の無い整備された道を走っていて、一気に能登有料道路の終点まで行ってしまった。
 そのまま有料に乗って和倉温泉に向かう。既にだいぶ日が傾いていたので能登島を廻るのはあきらめたけど、行かないのももったいないので能登島大橋を渡って能登島側のパーキングでUターンして戻った。

 R160で能登半島の東海岸を通って高岡に戻る。氷見までは距離がある割に観光地も変化も無く、しかも日が沈んだあとの海沿いの道っていうのは妙に居心地が悪く感じて前を走る車のテールを睨みながらいらいらと走る。

 この日の走行距離 360km



(※) 紹介するほどのことじゃないけど、レバーホルダのボルトを少し緩くしておく事で転倒した時にレバーにかかる力をホルダが回転する事で逃がす事ができるのでレバーが折れにくくなります。



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2001年05月22日作成
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