梨沢・七ッ釜渓谷遡行

日時;平成14年3月30日(土)

メンバー;宮内、長谷川、倉林

 

千葉県では一番と思う梨沢へ行く。(キンダン川も良いと思いますが・・)
久里浜港からフェリーで金谷港へ行き、そこから車で梨沢橋へ向う。天気は晴れ。船内から白き富士や丹沢方面、雲取山方面が見えた。

梨沢橋に車を置き、郷蔵方面へ舗装道路を歩く。のどかな田園地帯という場所である。雲一つない青空。陽気は春真っ只中。カエルの大合唱の中、郷蔵に着き、畦道を沢へ降りる。支度をして入渓。連日の雨でかなりの水かさがある。水深10〜20cmくらいか。子供の頃、近所の小川をザブザブと歩いたことを思い出しながら・・
左岸から細い支流が入り込む辺りから廊下状の様相になり、流れは曲がりくねり始める。水深が増し、流れも速くなってくる。右に左に浅い所を探しながら進む。1m位の滝?が出てくる。水量が多く、へつるが足が取られる。倉林君が手前から右岸を高巻きしようとして登るが、降りる場所がない。仕方なく左岸へ渡り、大岩を越して通過する。通る場所によっては腰までの深さ。この沢の岩は脆く、へつる時など苦労した。両岸の崖が高く立ち上がり、川幅も狭まり、平均水深も増してきた頃、大滝に出会う。ごう音と共にすごい水量が落ちていた。立派な滝がそこにはあった。滝の下まで行く。左側から登れる事が分かるが、水圧でとても登れない。少し戻り高巻くことにする。枯れ木や刺のある木が、行く手を阻む。体全身でかき分けて、何とか樹林帯へ逃げ込む事ができた。そこから先は仕事道のようなものが出てくる。大滝の上で沢に戻ろうと下りるが、川のような沢がそこにはあった。とても降りる気がしない。戻ってさらに先の方へ巻く。沢に戻ると、乾いた体に心地よいナメが始まる。が、倒木が多い。所々、跨いだり潜ったりしながら進む。七ツ釜に着くと、倒木が水を堰き止めていて、川になっていた。深さは1〜1.2m位。濁っていて澱んでいて泳ぐ気にはならず。再び高巻く。七ツ釜の終了地点で沢に戻り、七ツ釜を見下ろす。水量は減っていたが、なかなか難しそうなゴルジュの渓相。この先、再びナメが続き、快適に進むが、やはり倒木が多い。二俣に出る。ここで間違いを起こし、右俣へ進まなくてはいけないものを左俣へ行ってしまった。途中で間違いに気づいたが、倒木と薮の傾斜のある沢を降りる気も起きず、稜線に出る。詰めを間違えた代償は大きい。保田見という集落に行きたいのだが遠くに見えていても行くルートがない。沢に一旦下りないと行けない事が解る。保田見の遥か西の方にある山中という集落へ向う。集落に行き着くまで1時間かかった。詰めを誤らなければ、梨沢橋に着いていた時間だった。山中集落でタクシーを呼び、お金と時間の浪費をしてしまった。

(雑感)
とにかく水量が多かった。雨が降り続いていたので解っていた事だが、予想以上だった。写真で見てきた沢のイメージは吹っ飛び。楽しい沢歩き、シーズン初めの足慣らしつもりが、沢登りをしっかり堪能してしまった。(高巻きのルートファイティング等々)詰めを誤ったが、何はともあれ、遡行できたことが収穫。ミスは今後に生かし、沢登りに取り組んでいきたい。人の企画に附いて行くのと、自分で企画して行く難しさの違いを改めて感じた。

 

コースタイム
梨沢橋9:30→郷蔵入渓地点10:05→6m大滝11:00→(高巻き)→大滝上部で昼食
→七ツ釜地点13:30→遡行終了14:45→山中集落16:00