万太郎本谷遡行

日時;2002年8月30日(夜発)〜9月1日

メンバー;L源水、宮内

 

30日。杉浦さんが急に行けなくなり源水さんと二人で行くことになる。一人当たりの荷の量が増えるのでザックを変えた。(このことが失敗となる)

3時間半程で土合駅到着。構内で仮眠。登山客が多い。

31日(土)朝、ここにいる登山客のすべてが万太郎だった。5〜6パーティー。始発列車で土樽駅に向う。車内は一般客が乗っており混んでいた。ちょっと驚き。

土樽駅からは車道を万太郎入渓地点まで歩く。かなり暑い。トイレに行く場合。途中、土樽PAに潜り込むことができそうなので、PAでするといいかも。準備をして出発。最初は石伝いに河原歩きの様相。少しすると樹林帯に囲まれた雰囲気になり滝が出てくる。さらに進むとナメ滝とナメ、淵の連続となり、二人で「好いですね〜」と声を交わす。遠くには谷川の稜線も見える。4〜5mの滝が出てくる。釜は深い。右岸をへつって行くが最後の3m位を泳いで登り口に取り付く。しっかり泳がないと戻される。水は温かい。イコール気持ち良いとなる。先に進むと右手に排気塔が見える。そこで1本とる。渓相が変わってくる。ゴルジュっぽくなりおおきな淵を越えるとオキドウキョのトロと呼ばれる小ゴルジュに出会う。右岸をへつり、途中で左岸に泳いで渡り、左岸をへつる。ちょっと泳いで1m位の滝を越え、さらに右岸をへつっていくと4mの滝が正面にあり、ゴルジュは終わる。とても楽しい。二人とも笑顔で突破する。とにかく水が冷たくない。ゴーグルを持ってきて良かった。水の中も良く見えるし、コンタクトの落ちる心配もない。4m滝を越えると開ける。先に進むと樹林に囲まれた大きな釜をもった4m滝が出てくる。左岸に残置シュリンゲのある壁をトラバースしながら登る。シュリンゲを利用しなくても登れる。このあともエメラルドグリーンの釜、淵が続き、明るい花崗岩のナメとナメ滝が続く。廻り込んで滝に取り付ける所も釜を泳いだりして、沢を満喫することに熱中した。源水さんは歩けるところも泳いだりした。樹林に覆われていた沢もこの当たりから開けてくる。3mナメ滝の手前で休憩。岩の上で軽く昼寝。オジカ沢の頭と稜線が見えた。沢は左へ曲がっていく。繰り返される小滝を登っていくと、一の滝に出会う。直登もできるようだが上部にホールドがない。巻は右のスラブ状の壁を登ってトラバースする。前の2人と3人パーティーが遅い。3人P、セカンドのビレイをきちんとしていない。登っている最中にロープを肩に廻して束ねている。落ちたらどうするのだろう。見ている方が気になる。反面教師として勉強になる。1時間待たされる。ノーザイルで登れる壁にてこずっていた。おかげで二人とも体が冷えてしまった。越えるとまた渓相が変わり、大岩のゴーロ帯となる。やがて二の滝に出会う。右側の階段状の壁を登る。また小滝が続く。やがて河原状の場所にでる。この当たりが天場ポイント。右岸の一番よいところは取られていた。探しているうちにイシクラ沢に入りそうになったので、本谷に戻って左岸からガレ沢が出会う所を整地してテントを張る。各パーティー好きな所に張り、焚火。あちこちから煙が立ちのぼる。夕食時、源水さんが「コッフェル出してください」と言う。頭の周りを?マークが回り・・「忘れました」各自の食器で米を炊く。食事がちらし寿司で良かった。反省反省。

天場は西向きに開かれている。夕日が辺りを包み込む。木々も沢の岩岩も赤く染まった。美しい情景だった。

1日の行程。
朝食を摂っている頃、他のパーティーが我々の横を出発していく。

3〜4Pが抜いていったあと、のんびり片づけをして出発。沢幅は狭くなり、小滝をいくつか超えていくと右岸から2段になっている三の滝が落ちている。奥には20mの滝。ここも大渋滞。さすがに間をおいたから大丈夫だろうと思ったのが間違いだった。2段目の滝を巻いている3人Pと1段目を3人Pが登っている最中。そのあとには6人Pが控えている。ここでも1時間待たされる。朝の待ちはきつい。天気は頭上だけ曇り空。源水さんは上着を着込んでいたが、自分は面倒臭くって着なかったら寒かった。やっと自分達の番。源水さんに「リードをどうぞ」と言われたので内心ウキウキで登る。難しい所は無く、あっけなく1段目を終わる。2段目は巻道が渋滞しているので、直登する。くの字を書くように登る。最初の数歩がいやらしい。濡れていて苔が生えている。くの字の下側を源水さんがリード。先は自分がリード。一気に3パーティーを抜く。巻きルートは見た目に悪いのに皆そちらに取り付いていた。滑って落ちている人もいた。三の滝からは樋状の滝が繰り返され、水量も減り、フィナーレが近づいてくる感じ。右岸からノゾキ沢を過ぎて、大岩のゴーロ状を行くと二俣になる。若干右俣の水量が多い。右俣には3mの滝が懸っている。滝を4・5本登ると沢は涸れる。岩と草付のミックスを歩く。稜線はガスで見えたり見えなかったりした。日が出ていなくてよかった。出ていたらかなり暑かったと思う。草付にはミヤマトリカブトの群落。ハクサンフウロにアザミの仲間。名の判らない白い花などが咲いていた。途中ドラム缶がある所で休憩、ちょうど草付の中間地点。ここから天場の河原が見えた。結構な高度を稼いだと思った。笹地帯を泳ぐと登山道にでる。そこから肩の小屋まで一息。登山道には登山者がたくさんいた。家族連れや中高年Pなどなど。話を聞かれたりしながら装備を外す。長谷川さんにメールを打つ。焼岳と笠が岳へ行っているので登頂できたのか聞いてみた。返事は登頂できたのこと。我々は、山頂に立ってから西黒尾根を下って土合駅まで戻った。

とにかく楽しい万太郎。ナメ歩き、へつりに泳ぎに滝登り。天気が良ければ稜線を眺めながらの遡行。無邪気な源水さんの顔があった。初めて見る顔だった。
源水さん企画の沢は参加者が少ない。何故だろう。

反省点は笛で合図するのだが、源水さんの笛が聞こえない。滝の音が勝っている。かすかに聞こえるか否かという感じ。コッフェルを忘れたこと。下山靴が足に合わなく靴ヅレを起こしたこと。

コース&タイム(記;宮内)

8月31日
土合駅8:30〜土樽駅8:45→入渓地9:25、9:45→関越排気塔10:50→3mナメ滝12:05
→一の滝12:35、13:45→滝上部13:55→二の滝14:25→イシクラ沢出合付近14:50

9月1日
天場7:25→三の滝7:35、8:45→滝上部9:00→二俣9:15→草付中間10:00
→肩の小屋10:40、11:05→谷川駐車場13:30