日  時;2002年9月14日(土・夜発)〜15日(日)

メンバー;L宮内、杉浦、伊沢

 

 

三重県にある木屋谷川へ行く。奥秩父や上越の沢とは違った魅力があると思ったのと将来、南紀の沢に行きたいので足掛かりとして手ごろな沢を選んだ。

14日の夜、鎌倉の自宅をPM6:00に出る。杉浦さんを拾って、伊沢さんを迎えに南林間駅に着いたのがPM9:00。3時間かかった。東名高速・東名阪経由の勢和多気ICで降りて、国道368・166号を経て木屋谷林道に入る。橋に着いたのが15日午前2時半過ぎ。高速からは予定通りに着いたが三重県は遠かった。林道では鹿に何頭もあった。牡鹿はゆったりとりっぱな角を見せながら歩いていた。

15日の行程。
天気は曇り空。朝6時起床して身支度をして出発した。左岸から沢に下りる。そこそこの水量があった。3m位の滝、5〜6mの滝を越え、小滝をさらに越えると釜の深い3m滝が現われる。天気が良ければ泳いで取り付いても良いが、寒そうなので右岸を巻く。やがて右岸からワサビ谷が出合う。15m程の滝が架っていた。このあと2〜3本の滝を過ぎると12mの大滝に出合う。正面左から登れそうだが、右岸から巻いた。さらに進むと小ゴルジュが見えてくる。股下から腰くらいまで浸かって行くことが出来る。伊沢さんは濡れないで通過しようと思ったらしく。右岸をへつっていた。出口はCS2m滝。これが終わると少し穏やかになる。日も射してきた。木々の向こうに青空が覗いた。やがて奥山谷出合。ここで1本取る。この辺りから所々足元に栃の実だろうか・・結構落ちていた。このあとは照葉樹林の中の流れに沿って歩く。沢はやがて左の方へ曲がっていく。ちょうど左岸から沢が入ってくる。左岸の沢の方へ行きたくなるが、沢床が高いので左折していく沢を間違えずに詰めていく。大木が所々横たわっている。右岸から4段30mの滝が落ちてきている。鉄砲谷出合である。遡行の3分の2も来てしまった。遠くに鹿の鳴き声が聞こえた。このあと小滝をいくつか越える。右岸から沢が2本入ってくるが、詰める沢か確認しながら進む。やがて、奥に4m程の滝が見える沢に出合う二俣に着く。右俣の方が水量多いが国見山に詰めるので左俣に行く。4mは簡単。滝上は倒木に遮られる。杉浦さんが「奥多摩のようだ」と言った。掻き分けて脱け出るとまた今までと同じ雰囲気。5段30m滝が見えた。水量も少なくショボイ滝だった。苔むした倒木を越えて進んでいくと30mの直曝に出合う。水量は少なかったがなかなか立派。右岸を高巻いて滝上に出る。そこはブナの自然林の空間が広がっていた。思わず休憩。下草がなくスッキリしている。沢は岩が苔むしていて、沢音がやさしい。その沢を詰めていくと少しずつ水量が減っていき、国見山の支稜にぶつかる。支稜を登っていく。ブナ林の中を登って行く。薮っぽい雰囲気は微塵もない。明るい尾根。国見山の頂上に着く。鈴鹿から来た中年男性4人組と会う。山の話を少しして、記念撮影後明神平へ向う。尾根は県境になっている。三重県側はブナ林。奈良県側は一部植林されていた。稜線を歩いていて、とにかく気持ち良い。丹沢のブナは立ち枯れを起こしていて無残な状態であるが、ここはそれに比べると別天地。木々の間から三重県側の山山を見る。奥深い山だと感じた。丹沢より少し低い山山だが懐はある。明神平に着く。広場のような所。紅葉の時期には赤黄に囲まれる場所のようだ。ハイカーが結構居る。途中含めて7パーティー位いた。天理大小屋傍から奥山谷に下る。テープと踏み後があるのだが、自分だけ沢沿いに歩こうとしてしまう。ここでも日が斜光線として入ってきて、美しい風景を目の前に現してくれた。奥山谷は名の通り深い谷だった。木屋谷川に出て右岸の踏み後を歩き、眼下に見える歩いた沢を振り返りながら橋まで戻った。

この沢は明るい。杉浦さんも言っていたが奥秩父のようにジメジメしていない。カラッとしている。曇り空でも沢が明るい。時折太陽が出て、青空も出て良かった。水も冷たくなかった。関西の沢人は近くにこんないい沢があるなんて羨ましい。関西に住んでいたら、毎週沢に行っていると思う。丹沢は「沢に行くぞ!」という感じだが、この沢は「沢に行こう!」という感じ。この辺りにはヌタハラ谷、千石谷や唐谷と言った沢がある。また来たい。ただこれらの沢は今回とレベルが違うが・・
入乃波温泉方面の堂倉谷も良いらしい。国見山で出会った女性が教えてくれた。

帰り、香肌峡(かはだきょう)温泉にあるスメールという施設に入った。小奇麗でなかなか良かった。露天が寝そべって入るのだ!ここから帰りに伊勢神宮に寄って、有名な赤福を買って帰った。伊勢を5時過ぎに出る。名古屋圏周辺の人たちが、観光にたくさん来ている。名古屋まで渋滞で3時間かかった。東名は空いていてスムーズに帰浜で来た。自宅に24時半着。

14日夕方6時からの活動時間 32時間半のうち
車移動18時間。仮眠3時間。沢遡行6時間半。温泉観光その他5時間でした。

移動距離=往復約1200Km、車代51000円。

コース&タイム
9月15日
木屋谷橋6:55→奥山谷出合8:20、8:40→鉄砲谷出合9:10→奥の二俣9:25
→30m大滝9:45→国見山10:40、11:00→明神平11:25、11:55→奥山谷出合12:35→木屋谷橋13:20