安達太良山・石筵川遡行

日  時;2003年5月16日(金・夜)〜17日(土)

メンバー;L宮内、蜷川、松原

今シーズン最初の沢。新緑の明るい沢を求めて、東北へ向かう。石筵川は安達太良山の西面に位置する沢である。

16日の夜、横浜駅東口を21時50分に出て、首都高・東北・磐越自動車道経由、磐梯熱海ICで降り、母成グリーンラインで銚子ヶ滝登山口へ向かう。道は暗くてよくわからない。17日午前1時半ころ、道路の左側に台位停まれる駐車場が出てきた。その反対側に登山道の明記がある。しかし、ここは走り屋達の溜まり場だった。日中は有料道路だが夜間は開放されている。そのためか思いっきり走り回っていた。声を掛けてきたお兄さんは人の良さそうな感じだった。しかし、うるさくて眠れそうもなかったので有料道路の入り口まで降りて、車内でアルコールを少し飲んで3時頃に仮眠を取る。空には月が出ていた。

 17日。

 日頃の行いが善いのか晴れ。登山口まで車で行って、6時50分出発。登山口まで車道を歩くとそこには30人ほどのハイカーがいた。登山道を歩き、入渓地へ向かう。途中で銚子ヶ滝に降りられる道があるので見に行く。戻って和尚山への登山道と川の合流地点で準備。8時20分に遡行開始。樹林帯の中を流れる沢。ゴーロを右に左に石伝いに拾う。この歩きに飽きてくるころに滝に出会う。20m二段の滝である。下段を正面右の壁をくの字に登り、上段は水流の右側を登る。シーズン最初であるのと沢登りが初めてという松原君がいたのでロープを出す。滝の上へ出るとガラリと渓層が変わった。ナメが広がっていた。150〜200m位。中々気持ちよい。青空の下、新緑に山桜が咲いていて、明るくて・・

ナメが終わり、ゴーロを進むと釜の深い7mほどの滝に出会う。ロープを出し、草付きをトラバース気味に行き、右側を登る。またナメが広がり、2段7〜8mのナメ滝が出る。ここはノーロープ。上部も100m位ナメが続き、この沢最後の10m幅広の滝に出会う。問題なくいける滝だが、一部足元が滑りそうに見え、怪我をしてもいけないのでロープを出して越える。ここから先では所々に残雪が出てきた。主に左岸側。正午前に二俣に着く。右俣は安達太良山方面へ直接行ける。我々は本流である左俣へ行く。雪に押しつぶされた笹が沢を覆う。笹だけでなく木も覆っているので通過が大変。足元も見にくい。押し上げたり倒したり潜ったりと忙しい。1時間ほど格闘して終わる。目の前には緩やかな雪渓が広がっていた。一息入れてからバイルを持ち雪渓上を歩く。少し歩くと右側に安達太良本峰が見えた。ずっと雪渓が続けばいいのだが寸断されて、また沢を歩く。雪に冷やされている沢水は冷たい。再び雪渓が現れて詰める。なかなか良い景観。船明神山に近い所を詰めて、切れたところで装備を外す。硫黄のにおいが風に乗ってきた。ガレを登るが粘土質の土が混ざっているおかげで崩れにくい。15時すぎに稜線に出た。稜線に出ると安達太良山付近には多くの登山者がいた。北のほうには吾妻連峰が見え、磐梯山や南会津の山々が見えた。下山路が分かりにくく少しうろついてしまう。下山路を活きよいよく降りていたら入渓地点方面へ行く分岐を見逃し、母成峠へ降りてしまった。そこから舗装道路を3kmほど歩き駐車場に戻る。約10時間の行程だった。

(雑感)

 この沢は明るく、適度に変化があり、沢初心者にも楽しめる沢だと思います。

 遡行していて自分は「沢が好きだなあ」と改めて感じた1日でした。山の懐に入るこのウキウキ感は言葉では表せない。

コースタイム

 グリーンライン駐車場6:50→(銚子ヶ滝見学)→入渓地7:45〜8:20→20m二段の滝9:20
→100mナメ手前10:50〜11:10→二俣12:00頃→雪渓出合13:15〜13:30→雪渓終了14:00 〜14:45
→稜線下山開始15:40→母成峠16:20→駐車場17:10

交通
(金額)
車(一人当たり12000円)
その他
(金額)
地図
(エアリア)
安達太良山
地形図
安達太良山・玉井
温泉
土湯温泉・樹泉(日帰り施設;700円)
土産
無し
その他
天気図 (5月17日)

石筵川簡略図