初冬の那須詣で

日  時;2003年11月25日〜26日
メンバー;L宮内、金田

(記 宮内)

金田さんが25・26日の両日休みだというので山に行くことにした。初冬の山歩きと温泉を目当てに上記の山へ・・

25日。
朝、4時半に港南台駅を出発。一般道から東北自動車道浦和IC〜那須IC経由那須岳の県営駐車場へ向かった。4時間半弱で到着。横浜は小雨だったが現地へ向かうにつれ雨脚が強くなった。駐車場では少し落ち着く。準備をして出発。駐車場には車が1台あるのみ。
 登山道は茶臼岳をトラバース気味に峰ノ茶屋というところへ進む。雪は登山道脇にちらほらあるのみだった。10月以降は風の強い那須だが今日はあまり風がない。立派できれいに作りかえられている茶屋で一息ついてから空身で茶臼岳へ。登っていると雨具の右腕側だけ防水が利かない。長袖がびっしょり濡れてしまい袖から雨水がポタポタと垂れてくる。もう寿命かなと思った。買ってから11年目に突入したのでゴアの性能も無いに等しいのだろう。さすがに頂上に着くと風があるが南東の風で思ったほど寒くない。雨・風で景色を望むこともできないので岩の影で休憩してから茶屋へ戻る。茶屋の室内温度3℃。雨具を脱いでから紅茶を作り飲んで体を温め、落ち着いてから昼食作り。担当の金田さんが持ってきたものは韓国の辛ラーメンというもの。初めて食べたが辛さがほどほどでおいしかった。作っている最中に三斗小屋温泉からの帰り登山者が一人茶屋に、昼食中には三斗小屋へ向かう登山者2人組が来た。2時間近く茶屋でゆっくりとして雨脚が弱ったころを見計らって三斗小屋へ・・出発時室内温度5℃。以前来たときは紅葉のトンネルを歩いたが今は冬の始まり。葉を落としたダケカンバを近くに遠くに眺めながら下っていく。一部沢のように水が流れているところがあったが、特に歩きにくいところもない。やがて前方に赤い屋根と銀色の屋根のふたつの建物が見えてくる。登山道の一段下にあるのが大黒屋。上にある赤い屋根が煙草屋。その三斗小屋温泉煙草屋旅館へ午後2時前に到着。名前は旅館だが温泉付き山小屋である。茶屋で出会った登山者が到着していて玄関そばのストーブで寛いでいた。主人の大月フサ子さんによると雨の日は風が弱いと教えてくれた。手続き後、濡れた雨具などを玄関に干して部屋へ行く。玄関のある1階は暖かいが2階の部屋は寒い。荷の整理をしてから内風呂へ・・頭から湯を20回かぶってから浸かる。浴槽は全てが木で出来ている。底も一枚板になっている。毎日清掃するのであろうか?とても清潔感のある内風呂である。湯の温度が気持ちよいし湯冷めしにくい。小屋は昔来たときとは違って暗くなると電気がつく。昔燈っていたランプは使用していないらしい。入浴中、外は雨が強くなっていた。夕食は1階の30畳ほどの大広間。そこに2組の登山客だけ。あまり歩いていないのだが、おいしくゴハンを頂くことができた。18時過ぎ、暗くなってから露天風呂へ行く。旅館の傘とサンダルで行くのだが外は寒い。石の部分は凍っていた。三方だけに壁がある脱衣場で服を脱ぎ、急いで湯に浸かる。湯は二つに分かれている。直接熱い湯と水が注ぎ込まれているほうとそうでないほうと・・手前にある少しぬるめの湯でじっくりと温まってから熱いほうへ。寒さがあるぶん一段と気持ちよい。ホースから熱い湯と水が注ぎ込まれているので自分で温度調整できる。ヘッドランプを点けなくても離れた宿から洩れる光でほのかに明るい。他に誰もいないので気兼ねなくのんびりできた。宿の洩れていた光が突然消える。21時。消灯時間である。締め出されたらマズイと急いで服を着て戻る。気がついてみたら風の音を聞きながら2時間半以上も湯に浸かっていた。それでものぼせることもなく、出ても寒く感じず芯からポカポカしていた。湿気っていない布団とさっぱりしたシーツの上で寝る。夜半風が強く建物が揺れたが、不安にもならずぬくぬくと・・

26日
起きると晴れ。多少雲があるがすごい勢いで西から東へ流れていた。朝食をとったあと朝風呂に入り普段のテント山行とは違い、のんびりゆったりと出発。隠居倉への登山道を登る。登り始めるころには雲ひとつない快晴。足元は霜柱でびっしり。霜柱を靴やストックでサクサクと音を立てさせながら楽しんでひと登りすると、三本槍方面や熊見曽根方面のダケカンバが霧氷に覆われていて、熊笹の緑と青空に映えて非常に美しい。来てよかったと思った瞬間である。昨日の雨中の歩きがあったがゆえに余計にそう感じるのかもしれない。朝日岳から三本槍岳への稜線にでるとさすがに北西の風があり少し寒い。手袋をして三本槍へ進む。稜線もハイマツや岩などに霧氷がついていて、特に岩のものはエビノシッポのように発達していた。清水峠から先、登山道は石も土の部分も凍っていた。しかしアイゼンをつけるほどの状況でもなかったので転ばないように注意しながら歩いた。この辺りからは上越や日光方面の山々が見渡せた。三本槍岳の頂上で展望を満喫した。ゆっくりとしたいが風もあるし先もあったので10分ほどで退散する。金田さんはもう少し居たかったようである。熊見曽根近くの岩陰で昼食。風が当らなくなると途端に太陽でポカポカになる。昼ごはんを作ったりしていたら1時間20分も休憩していた。このあと朝日岳への登り、頂上からこの冬に来ようかと考えている朝日岳東南稜を観察して峰ノ茶屋から駐車場へ戻った。

<雑感>
久しぶりに来た那須。普段の山行とは違ってがつがつ歩くのではなくのんびりゆったりと歩いたし、また歩ける山である。昔は良くやっていたこんな山行もたまにはいいなあと感じた2日間だった。金田さんも今回が3〜4回目の登山にしては、しっかりとしたペースで歩いていたように後ろから見えた。

<行動時間>
25日
駐車場9:00→峰ノ茶屋9:40〜50→茶臼岳往復→峰ノ茶屋10:50〜12:50
→三斗小屋温泉煙草屋13:50

26日
煙草屋8:20→隠居倉9:08〜20→三本槍岳11:03〜15
→熊見曽根付近12:20〜13:40→朝日岳→駐車場15:20

交通
(金額)
車(一人当たり10750円)
その他
(金額)
三斗小屋温泉煙草屋(7500円)
地図
(エアリア)
 
地形図
那須岳
温泉
 
土産
 
その他
天気図 (11月25日11月26日)