朝日連峰を歩いて

 

日  時;2000年8月13日〜16日

メンバー;L宮内、酒井、山本、羽鳥、内田、鳥海、渡辺、土屋

 

当初の12日の夜行バスが取れなかったため、13日朝の新幹線で山形へ行った。お盆休みということもあって、山形まで立ちっぱなしだった。
 山形から朝日鉱泉までジャンボタクシーで移動。
 鉱泉で準備をして出発。つり橋を渡り島原山への分岐を超えてから、だんだんと傾斜が増してくる。移動時間が長かったためメンバー全員が体調不良。中ツル尾根は急登の連続できつかった。17時40分ころ大朝日岳に登頂。台風が接近していた影響で曇り空。風が強い。記念撮影をしてそそくさと小屋へ下る。小屋は満員だった。遅く来たので空いているところへ潜りこむ。

 14日

 今日は狐穴小屋までの尾根歩き。天候は打って変わって晴れ。ご来光を拝んだ。鳥海山・月山・
飯豊連峰・や吾妻連峰に磐梯山まで見渡せた。他パーティが早く出発する中、我々はのんびりと行く。体調は万全ではなかったが「美しい花々、金玉水・竜門小屋での冷たい水」が少しずつ調子を戻してくれた。標高は低いが朝日連峰の大きさを実感させる尾根歩き。見渡す限り山が連なる。最終日に歩く尾根を横に見ながら歩く。“アップダウンの多い尾根”“充実した山行になるか、疲れるだけの歩きになるか”紙一重のイメージを持たせる尾根だった。
 昼近くに小屋に到着。きれいな小屋だった。ガスってきたが小屋の外で昼食作り。サンドウィッチを作って食べた。明日の出発が早いので場所を入り口近くにしてもらう。

 15日

 メーンイベントなる歩きが始まった。朝、2時25分に出発。暗い中、北寒江山を登る。山頂からは山形市や今晩泊まる村上市の夜景が見えた。歩き始めた時点ではガスが立ち込めていたが、少しずつ晴れてきて満月がでる。月明かりに浮かぶ山々が幻想的で美しかった。はじめは順調に行っていたが、相模池で道がわからなくなった。池が雪渓に覆われていて道が切れていた。暗いため山肌に道が見えず、行ったり来たりとうろうろしてしまった。45分くらいかかり道を見つけた。ひと山越えると少しずつ明るくなってきた。昨日歩いた稜線の向こう側から陽が昇る。大上戸山を中心とした前後の山はやせていて、道幅が30cmくらい。両側に低木があったがその下は何もない。木が無かったら、相当スリルのある歩きになったと思う。その分何も遮るものがない。昨日まで歩いた山々を見ながらの歩きとなった。大上戸山には小粒だが岩場のアップダウンもあった。変化があり楽しめる。途中で沢登り2人パーティに追い抜かれる。我々のヘッドランプが見えていたそうである。道陸神峰の山頂でタクシー会社に確認の電話をした。ここからの下りは急で落ち葉があり踏ん張りにくい所だった。この辺りからメンバーの顔にも疲れが出てきた。山腹を回り込むように進むと下のほうに三面川が見え、有名な1本釣り橋が見えてきた。川は澄んでいてきれいだった。1人ずつつり橋を渡る。ワイヤーを両手で持ち、幅15cmくらいの木の上を歩く。三面小屋で昼食。この辺りになる暑い。標高300mなので当たり前か。程々に切り上げて先へ進む。
 ここからが長かった。川沿いを歩くのだが小さなアップダウンがあり、みんな口々にきついと連発していた。ブナの緑が濃くきれいだが慰めにはならない。もう1本同じようなつり橋を渡り、むっとした草いきれのなかを歩き、14時45分に奥三面ダムの登山道に到着。木陰でタクシーが来るまで休む。15時ころタクシーに乗る。冷房が幸せ。落ち着くと喉が渇き途中で飲み物を買い、運転手と話をしながら村上市内へ向かった。
 「約12時間の行動。長い一日だと思った」
 瀬波海岸の近くにあるお寺に泊まった。宿坊というよりは民宿に近い雰囲気でよかった。温泉に入り夕食をとった後、海岸へ「夕日を見に行こう」となり、海はきれいで、沖にはイカ釣り漁船の漁火。花火をしようということになる。買いに行きながら「明日は海水浴をしよう」と話が進み水着を買い求める。めいいっぱい遊んだ気分になったし、日中の疲れも飛んだ気がした。

 16日

 帰る日である。朝食後、海水浴へ・・青空の下、泳ぐ。山本さんはパワフル。洋服を着たまま泳ぎ疲れを感じさせない。半日、カキ氷を食べたりしてのんびりと過ごした。みんなで下山地が海なのは両方楽しめていいな〜と言い合った。宿坊で温泉に入り、着替えをして駅へ移動。駅前で昼食をして新潟駅で土産物を買い込み、家路に着いた。

 

コースタイム
 13日
 朝日鉱泉10:55→中ツル尾根→大朝日岳17:40〜17:55→大朝日小屋18:00

 14日
 小屋7:00→狐穴小屋12:00

 15日
 小屋2:25→相模山→道陸神峰→三面小屋11:40〜12:10→奥三面ダム登山口14:45〜瀬波温泉移動