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つくづくやなタイトルだなぁ


十五夜の団子


  十五夜だから、というので、近所の婆さんが十五個の団子をくれた。
  自分の家で粉をひいて作った自家製の団子だ。美味さでは売り物の団子なぞ比べ物にならない。
  それならば、と近くの休耕田からススキを刈ってきて、酒瓶に突っ込んで十五夜お月さんと洒落る。
  いささか曇りがちでこれは月は見えないか、という大方の予想を裏切って夜には晴れた。
  ススキに団子に丸い月。申し分のない十五夜だ。
  割合にでかく丸められた団子を割って頬張り、もふもふと窒息しかけながら喰う。たいへん美味しい。
  ふと耳を傾けると、りぃりぃんと音がする。鈴虫だ。まだ弱い声だが鈴虫に違いない。
  秋が来たのだ。冴え冴えとした空に月がぎらぎら光っていて、これは確かに秋の空。
  もう明け方が冷たい季節になったのだ。
  婆様のうまい団子を食みながら、青い光に照らされる秋の入口の夜でありました。

(2015/09/27)



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