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つくづくやなタイトルだなぁ


ヤツの名は餅太郎

  その昔、わたしの住む田舎には徹底して「店」というものが少なかった頃がありました。
  ニュータウンの発展と人口増に伴って、いまでこそ洒落たイタリアン・パスタの店なども建っているようになりましたが、数十年前には書店すらなく、近所にあるものと言えば「雑貨屋」が数軒。
  ○○商店とか、○屋とかいった屋号の付いた、お菓子から食品から箒から束子から線香からお盆の菊まで売っているという、そのものずばり田舎の商店があるばかり。

クソ田舎でした。

  駅前にケンタッキーやらマクドナルドやらがある(というか鉄道の駅がある)今の御時世では考えられないことですが、その当時近所十数kmには雑貨屋か駄菓子屋くらいしかなかったんですね、ウチの周りは(笑)
  そんなド田舎で子供達はなにをオヤツに食べていたかというと、雑貨屋に並ぶよくあるスナック菓子とか、のたのたと走る三輪バイク(?)で珍妙なテーマソングと共に御爺さんが売りに来る「ロバのパン屋」さんのパンとか(まだごく希に来ているようです。しかもいまなお御爺さん。まさか同じ人?謎だ)、各家庭で母御が作る自家製の揚げ餅、煎餅、手製のドーナッツやホットケーキなんかでしたが、記憶に残るオヤツといえば「餅太郎」。
  知ってます?
  小さな袋に入った、ようするに「おかき」なんですが。砕いた硬餅を油で揚げた菓子ですな。塩味をつけて、子供が食べやすいようにかごく小さな大きさに砕いて梅と老翁夫婦、桃太郎風のお猿の絵(これが餅太郎さん)を描いた白い袋に入れたものです。お値段が確か、その小さな小袋一つにつき当時「十円」。
  いわゆる駄菓子です。駄菓子屋さんに(そういえばこれも一軒在りました)並んでいる「すもも」や「串カツ」のお仲間です。茨城県の「菓道」という会社が作っていました(←なぜ憶えてる)。
  これをですな、麗しき田舎のクソガキだった幼少時代のわたしは祖母から与えられては、餌をもらったネコのごとくぽりぽり食っておりやした。
「ピーナッツ入り」とでかでかと書いてある割りにはピーナッツはほんの少し、袋の底の方に入っているだけで、これを食うには揚げ餅をみんな食ってから袋を逆さにし、口の中に放り込まなければならないという。キャラメルコーンのピーナッツと同様のしかけです。
  駄菓子ですから、この揚げ餅は安い油でさっと揚げたような薄っぺらな揚げ具合なんですが、この味は子供にはオイシイ。ややしつこいんですが、ピーナッツを求める内にぽりぽり幾らでも食えました。たまーにピーナッツが食べ初めてスグ出てくるときがあって、これは要するにアタリのようなもので嬉しい(笑)
  冬の夜に、これを蜜柑なんぞのお供にコタツで食うのは子供の頃のわたしの淡い記憶の光景であったりするんですが、長じてはとんと見かけなくなったこの餅太郎は、べつに消えたわけでもなんでもなくて、しぶとく、太く生きながらえておりました。

コンビニで

  そういえば昨今はちょっとした駄菓子ブームのようなところがあって、この間もコンビニですももや十円ヨーグルト(薄い板のスプーン付き)なんぞを見かけましたが、これには混じらず、餅菓子の棚に「どでん」とこの餅太郎さんを発見してしまいました。
  しかもデカイ
  昔の記憶にあるそれは掌に乗るような縦長の小袋でしたが、発見したソレは掌に余るようなビッグサイズ。大きな袋に進化しておりやがりました。なんかお徳用みたいな大型サイズに、相も変わらぬ梅と餅をつく老翁夫婦、お猿の餅太郎とお供の絵が。
  製造元もおなじ茨城の「菓道」さん。
  まだ・・あったんですねぇ(笑)  餅太郎。
  なにやらずいぶん大きくなって。成長したもんだ(そういう問題じゃないか)。
  安っぽい油の味もそのままに、喜んで買ってきて袋を開けると、見慣れた小さな揚げ餅が。底の方にはピーナッツ。
  コレっす、コレ。ざらざらと掌にあけて口に放り込めば、コタツと蜜柑の記憶と共に子供の頃のあの味がする。懐かしや。
  ショートケーキなんぞ、年に一回見かけるかどうか、というクソ田舎のクソガキの記憶には、この安っぽい(安いんですけどね)餅太郎の味こそが強く残っている。オヤツといえば、これが定番、でした。
  いまだにこれを作っている(株)菓道さんに感謝。よくぞ残っていてくれました。おかげで懐かしい味を楽しめましたよ。成長したサイズに唖然としましたケド(笑)
  いまじゃ大きな袋で一袋百円になりましたが、小さなお子さんにはウケがいいお菓子かと思いますです。食べやすいサイズで、ピーナッツが出るまでぽりぽり楽しめますしね。
  みなさんのご近所にゃ、出没してませんか?  成長した大型の餅太郎さんは?

誰も知らないカモ(笑)
(2002.Nov.15)



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