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つくづくやなタイトルだなぁ


ちぃさく、ちぃさく、ちぃちぃさく

  どこの家にもその家庭の伝統、というのはあるもので、お米の研ぎ方なんかにも意外とそれがありますな。
  管理人も母御のおらぬ時などは米を炊くのですが、研ぎ方はずっと昔に、子供の頃に母御から教わっている。研ぐのを台所の下から見上げて、かすかに憶えているのを再度教わるときに反芻して憶えたりします。
  この子供の時に憶えていて頭を離れないのが、米を研ぐときの「音」。
  下から見上げる子供の耳には、
「ちぃさく、ちぃさく、ちぃちぃさく」
  という音が、釜の中から聞こえたわけですな。
  長じて再度教わってみると、これは釜の中で水に浸した米をかき回す音でございまして、沈んだ米の中に深く入れた揃えた指先で撫でるように回し(ちぃ)、手の平で柔らかくつぶすように押す(さく)。これを二回やって(ちぃ、さく、ちぃ、さく)、次は揃えた指先で逆方向に二回米をかき回し(ちぃちぃ)、また手の平全体でこするように米を押しつぶす(さく)。これを繰り返して、研ぎ汁が白くなるまで研いでは水を捨て、以下何度か繰り返すわけですが(無精な管理人は水捨て二回で済ませてしまいますが)、するとこういう音がする。
「ちぃさく、ちぃさく、ちぃちぃさく、ちぃさく、ちぃさく、ちぃちぃさく、(中略)、ちぃさく、ちぃさく、ちぃちぃさく(じゃーっ)」
  これが我が家に聞こえ伝わる「米を研ぐ音」。
  研ぐ人によって家庭によって違うのでしょうから、これはたぶんウチだけの音なのでしょう。どうでもいいような、この音のリズムが、台所から毎日聞こえてくる、我が家の音、なわけです。管理人もまたこのリズムで研ぐことを憶えていますから、これは、つまり伝わるワケですヨ。この家の音として、ね。
  ちょっとだけ、いーじゃないですか。
  台所からする、その家の音。耳から耳へ、手から手へ伝わってゆくその家の音。
  貴方のオウチは、どんな音ですか?


(2003/10/31)



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