高速版 P54C への換装
はじめに
高速版の P54C に載せかえるにあたっては、倍率設定ジャンパの取りつけ改造を実行するか、倍率設定ジャンパの取り付けに相当するゲタを併用することになります。ここでは、すでにこれらの改造は済んでいるものと仮定して話を進めていきます。なお、私はジャンパを作成したため、ゲタを使用した場合の状況はわかりません。あらかじめ御了承下さい。
改造に必要な材料
この改造には、以下の材料が必要です。
- P54C(120MHz以上のもの)
基本的には 90MHz 版の P54C を速い P54C と差し替えて、希望する倍率にあわせてジャンパなどを設定すれば、改造は終了となります。
なお、倍率設定と BF0,BF1 の関係は以下のようになりますが、CPU のロットによっては倍率設定にプロテクトがかけられているものがありますので、御注意下さい。
| 〜133MHz版 | 150MHz版〜 |
BF0=High,BF1=High | ×1.5 | ×1.5 |
BF0=Low,BF1=High | ×2 | ×2 |
BF0=High,BF1=Low | ×3 | ×3 |
BF0=Low,BF1=Low | ×4 | ×2.5 |
改造の注意点
注意点というほどではないのですが、P54C には許容電圧の範囲によって SSS(3.14v〜) バージョンと VRE(3.3v〜) バージョンが存在します。ちなみに SSS バージョンは CPU を裏返しにした時に SSS という刻印があります。今まで見た限りでは、SSS バージョンは 150MHz 版までで、それ以上は VRE バージョンばかりでした。一時期 SSS バージョンの 200MHz 版があるという話を聞いたのですが・・・。
なお、PC-9821 An の場合、本来は SSS バージョンが望ましいのですが、うちの環境では VRE 版の 200MHz 版, 166MHz 版ともに問題なく動いていました。まあ、心配な方は背面パネルをはずして、電源ユニットのボリュームを調整してください。
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