AMD K6-2(旧コア) への換装

はじめに

 さて、ゲタ経由で K6 が搭載できたことをきっかけに、「もしかして、ゲタ経由でも非 Intel 系 CPU なら動くんじゃないか」ということを思いついたので、どうせなら K6-2 でも載せてみようか、ということで実験してみました。なお、ここで実験しているのは、すべて旧コアの K6-2(26050) ですので、倍率の上限は 5.5 倍となります。


改造に必要な材料

 この改造には、以下の材料が必要です。

改造の大まかな流れ

 改造は以下の手順によって行われます。
  1. ゲタ用の電源ラインを確保する
  2. 本体のフレームを加工する
  3. ゲタと CPU を組み立てる
  4. CPUを載せかえる
  5. 本体を組み立て直す
 ですから、本体を分解できない方は必然的にこの改造は行えないことになります。


動作するゲタの種類

 私が今までに試した K6-2 に対応しているゲタ、および CPU アクセラレータは以下のとおりです。  ただし、PL-J98/PLUS! および HK6-MD300-N2 は、当方の環境では動作しませんでした。PL-J98/PLUS! はメモリチェック終了後、DOS の起動メッセージが出たところでハングアップ、HK6-MD300-N2 は ADDRESS 20 LINE ERROR で轟沈でした。


ゲタ用電源ラインの確保

 というわけで、以降は PL-Pro MMX-R,MMX/PLUS! を搭載するための方法を書いていきます。まず、ゲタ用の電源を確保する必要がありますが、ゲタには専用の電源ケーブルが付属してきます。

 私は、すでにファイルスロットを SCSI ファイルベイ化してありましたので、5インチベイ用の内蔵 CD-ROM の電源を分岐させ、そこから電源を取りました。その他の方法としては、ファイルスロットのバックボードに FDD に電源を供給しているコネクタがありますので、そこから取ってもよいでしょう。


本体のフレーム加工

 次に、このままではゲタが本体のフレームにぶつかるので、フレームの加工を行います。 まず、スピーカや LED がついているフレームをとりはずし、右から1/3ぐらいの位置から切断します。使用するのは左側の 2/3 の方です。続いて、底板を加工することになります。

 前面から見て、ファイルスロット付近からリセットボタンの上のあたりまで、庇のように鉄板が出ていると思いますが、その右半分(スピーカがついているフレームの位置決めのために空いている穴のあたりまで)を切断します。なお、PL-J98/PLUS! を搭載する場合は、残りの部分(リセットボタンの上まで)を内側に折り曲げるか、もしくは切断する必要があります。


ゲタの設定

 そして、ゲタの設定を行います。とりあえず CPU を外した PK-686P125 にはジャンパが見えると思います。工場出荷時は 9-10 がショートされていると思いますが、それを 7-8 をショートに変更する必要があるみたいです。この点についても、どう変化するのかよくわからないのですが・・・。


CPUの載せかえ

 まず、PL-Pro MMX-R,MMX/PLUS に K6-2 を差し込みます。下に厚めの導電スポンジなどを置いて、上から垂直に全体的に体重をかけていくと、楽に入ります。同様に PK-686P125ゲタ に PL-Pro MMX-R,MMX/PLUS! を差込み、電源コネクタを接続してから本体の CPU と載せかえ、改造は終了となります。


おわりに

 この改造は P55C あるいは K6 の 233MHz から載せかえても、「少しは速くなったかな?」と実感できる改造です。しかし、周辺が足を引っ張っているので、全体のパフォーマンスはそれほど上がらないようです。遠からず登場する K6-3 が搭載できれば、また別の展開があるかもしれませんが・・・。

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