SV-98/2-B04(AEC-7720UW) の実装

はじめに

 すでに一般機に対して SV-98/2-B04 の実装は実現していますが、やはり問題になるのは使用する HDD ではないでしょうか。本来ならばハイエンドの SCSI の HDD を使用してディスクアレイを構築しなければならないのですが、容量と価格の面で問題が残ります。さすがに 36G の Cheetah を何個も買うのは大変なので、近ごろ出回っている IDE to UW 変換アダプタ(AEC-7720UW)を使ってディスクアレイの構築を実験してみました。


結論

 結論を書いてしまうと、この変換アダプタを用いてディスクアレイを構築することはおすすめできません。
 当方は Seagate ST313620A を3個使用してディスクアレイを構築しましたが、DOS レベルでの領域確保、および起動まではうまく行きました。しかし、Win95 をインストールしようとすると、1回目の再起動後に

「データの書き込みに失敗しました。データが失われた可能性があります。」

というメッセージが出てハングアップしました。そこで、電源切断を行い、再度立ち上げたところ、もはやディスクアレイは認識されなくなりました。
 この状況でコンフィグレーションディスクを用いてデバイスの状態を確認したところ、3台のうちの2台が DEAD になっていて、ON LINE は1台しかありませんでした。以前に Western Digital の 850M の HDD を3個使用してディスクアレイを構築した際も、同様の結果になりました。


不具合が発生する理由

 この変換アダプタを使用してディスクアレイを構築すると、DOS レベルでの領域確保の進み具合がおかしくなります。
 具体的に書きますと、通常は領域確保を開始すると、確保終了までディスクアレイはアクセスしっぱなしになりますが、このアダプタおよび ATA の HDD を使用した場合、領域確保終了までの間、何度となくディスクアレイのアクセスが止まります。
 やはり変換アダプタ経由での並列書き込みは、何らかの問題が出るのかもしれません。

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