サーバファイルスロットに5インチベイ用機器を実装

はじめに

 さて、SV-H98 には、サーバ用のファイルスロットがいくつか搭載されています。しかし、オプションとして設定されているのは MO や8ミリ、そして HDD ぐらいです。つまり、 CD-ROM ドライブを内蔵したくても、純正オプションとしては用意されていません。これでは困るので、ここではサーバファイルスロットに通常の5インチベイ用機器を実装する方法を説明します。


改造に必要な材料

 この改造には、以下の材料が必要です。


改造の大まかな流れ

 改造は以下の手順によって行われます。
  1. サーバファイルスロット用機器の箱を改造する
  2. 機器固定用ブラケットを改造する
  3. 5インチベイ用機器をブラケットに取り付ける
  4. ブラケットを箱に取り付ける
  5. 本体に箱を内蔵する


サーバファイルスロット用機器の箱の改造

 まず、箱から HDD を取り外します。続いて、ディップスイッチがあると思いますので、それも取り外します。また、天井部分の板を止めるためのネジ穴があると思いますが、これは5インチベイ用機器を取り付けるときに邪魔になるので、切断します。

 また、HDD のアクセスランプ用の配線があると思いますが、これをコネクタごと取り外します。最終的には、SCSI のケーブルと電源ケーブル以外は全て取り外します。なお、取り付ける機器の奥行きの長さによっては、SCSI のコネクタが邪魔になることがありますので、ネジ止めされているアンフェノールハーフピッチのコネクタを外に出す必要があります。また、ファン用の電源コネクタがファンとぶつかることがありますので、これも場合によっては箱の外に出す必要があります。


ブラケットの改造

 ブラケットは Macintosh 用のため、そのまま使用すると箱からはみ出てしまうので、邪魔になるツメの部分を鋸などで切断します。基本的に CD-ROM を固定するためのネジ穴と、HDD を固定するためのネジ穴が残っていれば大丈夫です。


5インチベイ用機器のブラケットへの取り付け

 実際に取り付けを行う前に、ブラケットの HDD 取り付け用の穴の位置を確認し、箱に固定するためのネジの受けを、何らかの方法でブラケットに固定します。この時の位置決めをミスると、箱に固定したときに斜めに固定されてしまいますので、注意して下さい。

 次に、ブラケットに機器を固定します。ブラケットの表面に実装する場合(箱に固定するときにネジの受けを使用する場合)は通常の長さのネジ、裏面に実装する場合(箱に固定するときに木ネジを使用する場合)は少し長めのネジで固定することになります。


ブラケットの箱への取り付け

 機器を取り付けたブラケットをサーバファイルスロット用機器の箱に固定します。箱を裏側からみると、HDD 固定用のネジしかありませんので、6つあるうちの4つ、もしくは2つの穴を使い、ブラケットを固定します。なお、HDD 用のネジ穴がないブラケットの場合には、箱の裏側から長めの木ネジを使って力づくで固定してください。実際にブラケットを固定する前に、電源と SCSI の配線をすませておいた方がよいでしょう。


本体への内蔵

 あとは、この箱を本体に内蔵し、SCSI ケーブルと電源の配線を行えば作業は終了となります。これ以外の方法としては、箱からレール部分を取り外し(レールは一般のファイルスロット用のものでも流用可能です)、機器とレールの間にスペーサーを取り付け、内蔵する方法もありますが、当方が実験した限りでは、スペーサーの厚さの調整がけっこう難しいようです。

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