98/10/20/Tue

「Windows ヘルプを作ろう。」

よく見かける Windows のヘルプファイル (*.hlp) は MS-WORD 97 と、マイクロソフトが 配っている Help Workshop 4.03 があれば作れます。ちなみに WORD 95 は Help Workshop 4.03 では対応していません。

さて、簡単な例を示しながらヘルプファイルを作っていきます。始めにワードで 次の文章を入力してください。


ヘルプの作り方

別のページへジャンプID_LINK
このページで説明を読むID_SETUMEI

別のページ

説明文っす。

次に「別のページ」という文の先頭にカーソルを持っていって「挿入」→「脚注」 を選び、任意の脚注記号の欄に # を入れて OK を押してください。すると脚注文を挿入 出来るのでそこに 「#ID_LINK」と入れてください。 同様に「説明文っす。」の文の前に 「#ID_SETUMEI」、「ヘルプの作り方」 の前に「#ID_HELP」 という脚注文を入れてください。 すると次のようになるはずです。(ワードの表示はアウトライン表示にしています)
#ヘルプの作り方

別のページへジャンプID_LINK
このページで説明を読むID_SETUMEI

#別のページ

#説明文っす。
-----------------------------------
#ID_HELP
#ID_LINK
#ID_SETUMEI

これはHTML でいう < a name="〜" > にあたります。つまりリンク先の指定になります。となると 次は < a href = "〜" > も入れなければなりませんが、これはこの様にします。

まず「ID_LINK」の所を反転させて「フォント」→「隠し文字」をチェックします。 すると ID_LINK の文字が消えますが、ツール→オプション→表示 で隠し文字を表示するにチェックすれば 表示されます。次は「別のページへジャンプ」を反転させて「フォント」→「下線」 →「二重線」を選びます。すると「別のページへジャンプ」の文字に二重線が付きます。これで 実際にヘルプファイルにしたときに「別のページへジャンプ」の所をクリックすれば 「別のページ」という文の場所(実際には脚注文「#ID_LINK」の場所) にジャンプ する様になります。

次は「ID_SETUMEI」を隠し文字を隠し文字にしますが、「このページで説明を読む」 の所は二重線ではなく、只の下線(1重線)にしてみましょう。するとヘルプファイルにしたときに 「このページで説明を読む」をクリックすると「説明文っす。」という メッセージが表示されるようになります。

次にこのままでは同じページにすべての文章が表示されてしまいますので、改ページを します。「別のページ」の文の上にカーソルを持っていってシフトキーを押しながら リターンを押してください。同様に「説明文っす。」の文の上にカーソルを持っていってシフトキーを押しながらリターンを押してください。ここまでやると、ワードの上では次の様な表示になっているはずです。 ただし隠し文字にした「ID_LINK」と「ID_SETUMEI」は表示されず、「別のページへジャンプ」 という文には実際には二重線が付いています。


#ヘルプの作り方

別のページへジャンプ
このページで説明を読む
---------- 改ページ --------------
#別のページ

---------- 改ページ --------------
#説明文っす。
-----------------------------------
#ID_HELP
#ID_LINK
#ID_SETUMEI

後はキーワードを入れます。これはヘルプファイルのトピックの検索で使います。 「#ID_LINK」を入れた時と同じように挿入→脚注で「ヘルプの作り方」の前に 「K 作り方」と入れて下さい。これでヘルプファイルにしたときキーワードの 所に「作り方」という表示がでてそこをクリックすると「ヘルプの作り方」の ページにジャンプするようになります。ここまででワード上では次の様な表示に なってるはずです。
#kヘルプの作り方

別のページへジャンプ
このページで説明を読む
---------- 改ページ --------------
#別のページ

---------- 改ページ --------------
#説明文っす。
-----------------------------------
#ID_HELP
k 作り方
#ID_LINK
#ID_SETUMEI

ここまできたらあとは Help Workshop を使ってヘルプファイルにするだけです。 上の文章をリッチーテキスト形式(*.rtf)で保存してください。次に Help Workshop に含まれる hcw.exe をたち上げて file -> new -> Help Project と選んで、 ヘルプファイルのプロジェクトの名前と保存場所を指定してください(ここでは helptest.hpj とします)。あとは右側の files ボタンを押して ADD でさっきワードで作った rtf ファイルを 追加して ok を押し、右下の Save and Compile を押せばヘルプファイルの出来上がりです。

次に目次を作ります。hcw.exe をたち上げて file -> new -> Help Contents を選んで、 default filename の欄に helptest.hlp と入力してください。あとは Add Above ボタンや Add Below ボタンを押して項目を入力していくだけです。 Add Above ボタンを押して Title: に「ヘルプファイルの作り方」、Topic ID: に「ID_HELP」 といれ、helptest.cnt の名前で保存し(これが目次ファイルとなります)、 完成です。するとhelptest.hlp を押せば目次が開くようになります。

なお画像を入れたいときはワードで画像の挿入をすれば良いだけです。他にもいろいろ 機能がありますが、それは Help Workshop 付属のヘルプファイルを見てください。