図4に筆者による予測を元にインターネット利用者数および普及率の推移を図示する。(ここには携帯電話,PDAなどからのアクセスは含めていない。それを含めると,約1.5倍以上の伸びとなると想定される。別途報告予定。)
日本での利用者数はアジアの他国と比べて特徴的である。すなわち,加入者数と実際の利用者数がほぼ同数であること。これに対し,インターネットカフェなどの利用が活発なアジア諸国では,インターネット加入料が高額なため,一つの契約で数名の利用者があるのが通常である。
日本の利用者数は,1999年内に60%の増加率で急増し,1999年のユーザ数は2,300万人となり,2003年には6,300万人になると推定する。その内訳は,自宅内からのアクセスが増大すると同時に自宅外からのアクセスも増大するが,その割合は多少減少する傾向にある。それは,家庭へのPCの普及が急速に増大しているため,会社や学校からアクセスしていた人が自宅からのアクセスに切り替えていること,企業では,労働時間内に私的な用件でのネットワークの利用を禁じる動きが始まっていることなどがこの傾向を助長している。
家庭への普及率は,ここ1〜2年急増し1999年末現在20%であるが2003年には37%に達すると予測する。2003年頃から多少伸びが鈍化しているが,これは,65才以上の高齢者で構成される高齢者家庭の割合(平成10年で12.6%)が急増していること,年間所得300万円以下の家庭が平成10年調査で25%を占めておりこの割合がが増大していることなどによる(平成10年厚生省国民生活基礎調査より)。