2000年1-3月期のGDPがプラス??
もう,私はジャーナリズムと戦う気はない。勝手にやればいい。本当はこんなサイトはどうでも良いのだ。私は,経済企画庁よりデータも少ないし,何も判断材料はない。彼らが全ての数値を握っているのだから。彼らは,GDPの構成要素である個人消費支出の算出根拠までを変える権限を持っている。(正確に申し上げると,家計支出とは,一人暮らしを除く家計に関する「支出」を計算している。これはずっとそのままです。これを,一人暮らしの人の消費支出が伸びているのを考慮し,個人消費支出が伸びていると言いたいためにこれらの一人暮らしの人の消費支出を組み入れようとしているのです。これでは,統計量の連続性をどうするつもりですか。)
1−3月は,通常ではうるう年ではない。そのため,89日あるはずが,今年は特例でうるう年になった。そのため,90日ある。そうすると,単純に計算して,1/89=1.1%多くなるのです。大きいですよね,これって。なにしろ,年間の成長率が0.6%あるかどうかをうんぬんして,これで「選挙に勝てるか勝てないか」の瀬戸際なんですから。4半期で1.1%ということは,単純計算で,年間で約0.28%押し上げます。だから,成長率がゼロでも,0.28%の成長率があるということです。単に一年がたった一日長いだけでそれだけの影響があるのです。[そんなもんですかね。本当は,自分のポケットの財布の重さは,うるう年であろうと無かろうと関係ないのですけどね。だって,給料はみんな<日給ではなく>月給だから,うるう年で一日長く働いたからといって1日分増えるわけではない。]
これって本当に国民を馬鹿にしているよね。ポケットに関係なく,それだけ一日分多く消費すると言っているようなもんですよ。そんなもんですかね。ポケットにお金がなければ同じだし,給料で生活していれば,予算で縛られるから,一日分多くなるはずがない。でも,経済屋さんはみんなこんなことを言っている。[日経新聞,5月1日の記事より転載しました。済みません。編集上,多少,文字を移動させました。一切内容には手を加えておりません。]
ね!!そうでしょう。野村総研予測で0.8%,日本経済センター予測で1.0%,個人消費を押し上げるって。やっぱり,あの金森さんの日本経済研究センターの方が多いですね。[新聞では,日経センターと書いてあるけど間違いよ。日経新聞とは何の関係もない。]
それと,揚げ足取りで悪いけど,この新聞記者は掛け算,割り算を知っているのかな。それとも経済の授業を受けなかったのかな。今年の成長率が高ければ,発射台が高くなり,2000年度に向けた経済成長が大きくなるような書き方をしているけど,成長率というのは,年度計算で,昨年度に比べて,または,1990年とか言う基準年に比べて,計算するのであって,昨年度に比べる場合,1999年度の値が大きくなれば,2000年度の成長率は下がる,基準年度に比べるのであれば,全く関係ない。なぜ,発射台が高くなると,2000年度の経済成長を促進するのかな。多分,気分的な問題なんでしょうけど。
どの研究機関も,精いっぱい,1−3月のGDPは2.1%以上持ってきています。これが,年間成長率が政府予測通り 0.6%を達成するために必須の値だから。そして,きちんと年間成長率は0.6%以上を設定していますね。何も民間研究機関が揃って,0.6%と書く必要はないではないですか。
私は何も政府や民間研究機関がいけないと言っているのではないですよ。「余りに自主性がない。全く政府の機関誌に成り下がっている」と言っているのです。どこの誰が,独立した企業である民間研究機関がそろいも揃ってみんな,政府の予測と同じ,また,それ以上の値を予測値として出さなければならないのですか。
この結果は,6月10日過ぎにはっきりします。景気動向指数なんか関係ありません。これは,経営者の感じです。感覚です。今年の昇給がどうだったかご存知ですか。今までの最低ですよ。はっきり言って,もしこのような景気なら,なぜみんなの給料をあげないのですかね。そうすれば,自然と個人消費は上がるのですけど。入りが少なくなれば,出が少なくなるのは理の当然です。
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