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読者との質疑応答(上級者向けその1)

2001年5月11日掲載(初版)
2001年7月7日更新




質問1:SEの仕事の分野はどのように選べば良いでしょうか?

私は小林さんのホームページを読みまして、SE業界についての、経験に裏打ちされた自信たっぷりのコメントに、大変感銘を受けました。私は来年からコンピュータ会社でSEとして働くことが決まっており、そのことで小林様にお伺いしたいことがあります。

SEといっても本当にたくさん種類があることはよくわかりました。私の働く予定である会社は規模が大きく、金融、エネルギー、流通 、公企業、ありとあらゆる分野でSEを持っています。そこで、やはり最初が肝心ということで、どのような分野を選択するのが良いでしょうか。最初に決めた分野は、年をとってからは容易に変更できるものではないと思いますので。

回答1

そのようです。会社の規模が大きいと,分野ごとに配属され,それ対応での教育 がなされます。ですから,後からの移動は難しいでしょう。

ですが,会社の都合, また,社会の要求に応じて分野はどんどん変更されます。ですから,余り神経質 になる必要はないと思います。 実際,私は3つも4つも分野が変わりました。

しかし,基本となる要求資質は 同じと思います。ですから,ある程度の資質があれば分野を移動することも 可能と思います。以下の回答では,この要求される資質,技術,知識などに ついてお答えしたいと思います。

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質問2:SEに必要とされる基本的な資質はどのようなものでしょうか?

SEの分野に共通して必要とされる資質,技術などについて説明して下さい。

小林様も、本文の中で分野によって使う技術はまったく違い、自分の知識をほかの分野に持っていってもおそらく役に立たないだろうとおっしゃっていますね。ですから、できるだけ将来的にもある程度どの分野でも使える、標準的な、一般 的な知識をみにつけたいのです。(もちろん、小林様のおっしゃるとおり、30年後のことは誰にも予想がつかないのはわかっているのですが...ドッグイヤーといわれるコンピュータの世界ですから。)

回答2

必要な技術など:

  1. データベース
  2. 通信,プロトコル
  3. 業務知識を習得する方法(私のサイトで知識獲得の部分に多少あります)
  4. 統計分析,統計解析
  5. 産業連関分析(SNA)
  6. 情報検索
  7. 交渉術,説得術
  8. プロジェクト管理
  9. 技術予測,技術史
  10. 情報処理技術(各種)(言語,ハード,パッケージ,アプリケーション)

これら全てを勉強していたら時間がいくら有っても不足です。ですから, まあざっとでもさらう必要があるでしょう。(正直言って私が知っていること を並べ立てただけですが。お恥ずかしい。)

基本的にはその分野の知識自体は余り使われないであろうし, 役に立たないかもしれないけれども,その分野の知識を取得,習得する時に 必要とされた「資質,技術,知識」などは別の分野でも同じく役に立ちます。また, そのような汎用的な知識,技術,能力を所有しないと単なる兵隊に終わります。

より高度な仕事をしようとするならば,例えば,「管理能力」,「交渉能力」 さらには,「説得力」などが必要になります。これは当然でしょう。お客を どのように満足させるか,どのようなシステムを構築するとそれが将来的に お客に役立つものになるか[短期的に見て余り評価が高くなくても,長期的 にみて必要な要素がきちんと入っている,将来にも十分役立つシステムで あることが必須です。]このようなシステムを良心的に検討し提供してゆく ことが会社にとって必要です。ですから,このような能力を有するSEが 非常に大切なわけです。

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質問3:アメリカのIT企業で働くためにはどのようなことを考えればよいでしょうか?

私は将来アメリカの大学院でコンピュータの勉強をして、アメリカのIT企業で働ければいいなと思います。日本の企業でも、アメリカの企業でも通 用する正道な分野とはなんでしょうか。日米でシステムに偏りや違いはあるのでしょうか。(例えば日本では普及している技術がアメリカでは全く使われていないなどがあれば教えて下さい。)

回答3

まずは技術のことではなく,要求される資質について説明します。

日本でもアメリカでもSEに要求される 資質は同じであると思います。ですが,社会自体が大変違うし,お客の資質も 異なります。例えば,

日本では,標準システムより,自分の会社独自の文化を好みます。 このため,日本では「標準システム」「標準パッケージ」が全く発展しな かった。大会社は揃って独自のシステムを構築しました。銀行のオンラインシステムでも 同じことが言えます。各銀行がSI会社と組んで独自のシステムを構築した。 だから,今多くの銀行の再編が起こっていますが,統合する会社間で稼働している 計算機システムが全く異なるから,再度構築し直す必要があります。そのため, 統合が決まって,実際に統合されて,その会社で動くシステムは2〜3年後に なって初めて稼働されます。

そのため,SI会社は仕事があるのですが。 全くお話になりません。御存知かもしれないけど,SAPというシステムが あります。ドイツの会社が提供し,企業の購買,販売,営業,物流などの 基幹システムを統合的に受け持つシステムですが,これも,日本で開発された 物ではありません。日本の各社がこのSAPを導入しようとしましたが,社内の システム(計算機システムではなく,会社の組織や書類の動き)が全く違う ため,現場からは相当な反発があり,そのため,折角の標準システムでも それを各社が独自のシステムにカスタマイズ(自社に合わせて修正すること) を行い,全く独自のSAPシステムが動いています。全くこっけいです。

−−−− このように考えると,日本で活躍できても,アメリカで活躍できるかというと 簡単ではありません。 国の文化,企業文化,全てが異なります。もし,あなたがアメリカで活躍 したいと考えれば,先ず,日本の文化,企業文化を勉強し,しかる後, 米国の文化,企業文化を勉強する必要があります。単に技術だけを担当したい ならばその必要はありませんが,高度なSEになりたければそのような文化を 理解する必要があります。

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質問4:業種別 ではどの業界が良いですか?

小林様の「SEの業種に関して」のところでは、構造的不況である、鉄鋼や石油化学はやめたほうがいい、不動産や建設は近づかないに限る、とありました。流通 と通信がよいだろうと書かれてありました。これは、仕事が面白いという視点からのようですが、”正道”と考えてもよろしいのでしょうか。

回答4

今面白いのは,やっぱり「通信」と「流通」かも知れませんね。しかし,仕事の量 が多いのはやっぱり金融ですよ。経済の話で,この業界に投入されるお金の量 を考えればいいです。 産業連関分析の分野別の生産量(付加価値ではなく,投入量 です。お金を どれだけ投入しているかです。付加価値で考えると,口銭商売の金融や商社は大きくありませんので,SE対応ではありません。)

金融機関は,別のところでも書いたかもしれないけど,金融再編成とか言って大きい都市銀行が2つも3つもよって一つの銀行になっていますね。しかし,SEにしてみれば「大変な量 の仕事」が待っているのです。新規な仕事ではなく,少なくとも今まで個別 の銀行で稼働している別個のシステムを一つにまとめなければならない。そのためにしなければならない仕事を上げてみましょうか。

  • 業務の統一化:銀行ごとに業務の種別,やり方,分解の仕方が異なります。もちろん,決済なども異なるでしょうし,認証なども異なるでしょう。そうすると,これらの業務システム自体を一体化(統合化)する必要があります。各銀行にはそれぞれのゆえん,由来がありますから,統合するから問いってそれらの業務をどの銀行が主体性をもって統合してゆくかが大問題です。これに半年くらいかかるでしょう。[SEとは異なる業務部門の仕事ですが,SEはこの段階から入っていないととんでもないシステムを考えてくれますよ。業務部門の方々は。]
  • コード体系の統合化:上で述べた[統合化された業務方式]にしたがって,これをコンピュータに載せるためのコード体系の統合化が必要になります。要するに,お客の番号,顧客の属性,その他諸々の数値をどのように格納するか,コード化するか。店の番号,取引の種別 のコード化,その他諸々,取扱っている業務に必要な事務関連の数値,種別 全てをコード化する必要があります。そうしないと銀行の業務自体を計算機で実行することが出来ないのです。
  • データベースの設計の統一:銀行のコンピュータシステムにおいてはデータベースが基本です。これをきちんと設計しなければ,まあ,システムは動かないだろうし,万一の事故に対する対応が出来なくなり,お金がどこかへ行ってしまうようなことが発生します。IBMの計算機を使えばその点安心でしょうけどね。いや,IBMに限ることはない。ホスト系と言われている計算機を使用すれば安心でしょう。未だ,UNIX系の計算機で対応は不可能でしょう。
  • バックアップ,レプリケーション方法の統一:データベースといえば,必ず付いてくるのがこの二つ。バックアップは,全てのトランザクションの記録を取り,日別 ,週別,月別のDB(データベース)の複製を履歴順に保存しておき,万一の事故に対して元に戻せるようにすることです。トランザクションとは,各店舗の端末からユーザがアクセスした記録,店員が端末を叩いて処理した記録全てです。これを一括ないし,支店グループ別 に記録しておきます。もちろんそれ以外,端末に表示させたりした記録も保存しておきます。操作の途中で故障した場合の処置方法も全てどのように処理するかを決めておく必要があります。レプリケーションとは,中央で管理しているデータのコピーを各支店でも見ることが出来るようにする仕組です。例えば,自分の口座は東京でも,大阪でも引出したり預入したりできますね。奥さんがいれば,同じ口座をほぼ同時に別 の銀行からアクセスすることも可能ですね。そうしたときに,おかしくならないようにする仕掛が必要ですよね。いくら通 信速度が速いと言っても,偶然に全く同じタイミングになる可能性がありますね。そうすると,奥さんが全額引出しているにも関わらず,旦那さんが引出すタイミングがちょうど全額引出す直前だったら,引出せるかもしれませんね。そうすると銀行は困ります。そのようなことが発生しないようにするのがこのあたりの技術です。データベースの人が苦労しているのですよ。このあたりに強いのが,オラクルではなく,実は「サイベース」なのですね。決して「オラクル」やMSの「何たら」を使わないようにしましょう。
  • 次は通信の統一。面倒なのでちょっとお休み。
  • 最後に,マンマシンインタフェースの統一。画面をどうするか,どのような対応をするか。画面 上でお嬢さんが頭を下げてくれなくても良いのですがね。そんなことではないのです。これは大変奥が深いので詳細は省略。

要するに,言いたかったのは,日本の企業の大部分は企業ごとに上記のような各設計項目が独自性を強調して作られています。だから,2つの銀行,3つの銀行を持ってきて合わせようとすると,これらの各設計項目が異なるのですから,これをどこかの統一の設計にしなければならないのです。そして,この段階が「仕様書」ですから,これが変わるということは,各銀行で現在稼働しているそれ以降のシステム全てを変更しなければならないことを意味しています。変更ではなく,全く作り替えることを意味しています。

というのは,このシステムの更新は,通常,銀行が連休をとる時期(年末とか,お盆とか)の2日程度の休日の間に今の今まで稼働していたシステムから,データを移し替えて,新しいシステム上に移行しなければならない。各端末にソフトをダウンロードしなければならない。もちろん各支店に稼働している計算機にもソフトを送信したり,データを送信したりしなければならない。

それから,センターと支店間の通信の試験,実際のデータを用いた業務の試験,一切の諸々のシステムの稼働試験を実施しなければならない。だから,金融機関のSEは死物狂いです。だーれも責任をとってくれないから,SEの親玉 ,システム部門の責任者は死んだようになりますよね。

これが,現在あちこちで起こっている「過労死」です。だから,銀行は合併しては良いかもしれないけど,お客は困らないかもしれないけど,大変なお金が必要だし,行員も解雇されるし,本当は大変なんだよね。これで,効率が上ればいいけど。家の近くに「住友銀行」と「さくら銀行」が隣り合せで合ったのだけど,ついこの間から,隣り合せの2つの銀行とも「三井住友銀行」になってしまった。「へー」と思ったね。偶然にせよ良く出来ている。そうすると,そうこうするうちに,一つの店舗は閉まるであろうし,そうすると,そこで働いた人は大部分は解雇されるのかな。

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質問5:世界中で要求されているのは職人でしょうか?

私の素人考えでは、学校や企業のLANの構築が最も一般的に通 用するスキルがつくような気がしています。アメリカの大学に在籍していたのですが校内のLANを構築する人は、基本的には2人でした。彼らは、その”手に職”を持ってどこへでも移動でき そうにみえ、とても魅力的に思えました。2人で仕事をするためにやりがいもありそうでした。

しかし例えば流通でも、通信といった分野では、あまりにシステムが複雑で、たくさんの人間を必要とする結果 、自分の担当するところが全体の本の一部分となってしまい、全体の流れが見えない、一人では仕事を完了することができない、すなわち”手 に職”がそれほどない、ということにはなりませんでしょうか。

今の日米、世界中どこにいっても通用する、一般的、正道的な、”手に職”のSEの分野とはなんでしょうか。そこでは簡単に技術が身に付くのですか?

回答5

確かにLAN構築をする人は職人です。ルータの設定が行える人は非常に 限られます。というのは,ルータの設定を行うプロトコルは非常に難しく これを知っている人は少ないです。(私も知りません)でも,これは,本当に 職人ですから,私が頭に描いているSEとはちょっと異なります。

日米,世界共通に必要な「手に職」付く技術というと,私は,データベース,情報検索ではないかと思っています。どこのシステムでも 必須の技術です。これ無しに動くシステムはありません。

それから,通信プロトコルでしょう。LAN構築技術に関係します。森総理 がIPV6(v6のプロトコルで構築されたIPネットワークのこと)と言って いますが,これが簡単に構築できると考えるのが森総理の限界です。これは, 通信ネットワークで繋がっているあらゆるルータ,スイッチをIPV6対応の 物に置き換える必要があり,相当の投資を覚悟しなければ,また,既存のシステムを捨てる覚悟をしなければ実現しないことを十分に認識して欲しいです。少なくとも日本国内において考えても, 非常に大変なことです。

もうひとつ,一人二人で仕事が完結するような仕事は,余り面 白い仕事とは思えません。精々,計算機も10台から数十台が接続されるだけで,それが何を生出すかというと,その計算機自身に入っているソフト次第であり,2〜3人がやった仕事が実現を助けているかもしれないけど,ホントの補助に過ぎませんね。

ですから,ちょっと「大志を有する人」はやっぱり10人以上のグループで仕事をするようにするのが良いのではないですか。これを組織立って動かして初めてSEになるような気がします。職人ではなく技術者として働いて欲しいですね。

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質問6:文系の人と理系の人との違いは? 文系の人の利点は?

自分は法学部出身で、ITの勉強をしたこともなく素人です。SEになれるかに関しても,理系の人との違いなども含めて教えて下さい。

回答6

法学部の方は焦点を絞って考えを進めることが出来ます。大変な利点です。

法学部出身であれば あるほど,むしろ職人芸に相当するような単純な技術(LAN構築や二次記憶装置)のことなどに関心 をもつのではなく,私が上に挙げたようなこと(交渉術,説得術,業務知識 獲得,情報検索,経済,文化など)に興味をもって頑張っていただいたほうが いいのではないかとも思います。

とにかく,文系の人は「論理的思考」さらに,より広い分野の知識,興味 を持っていることが強みです。また,私のサイトでも経済のこと,景気のこと を大変多く語っていますが,これらのこと(経済,社会の動き,社会の仕組み) などに関心を持っていることが強みです。

理系の人はこれらのことに全く 関心を持っていません。また,分かりません。理解しようとはしません。 これらの文系と理系の違いを理解されて,自分の強みを認識されたほうが いいのではないでしょうか。また,日米の文化の違いなどを理解する力も 文系の人の方が強いのではないでしょか。

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質問7:ユーザに喜んで貰えるシステムを設計するポイントは?

システムの設計、開発の分野に注目しています。その段階でユーザーに好印象を持ってもらうコツというか、ポイントみたいなものはありませんか?

回答7

これはシステム設計のポイントですよね。これが必要であると私のサイトでも 書いているのですが。具体的にどのようなことが必要かというと, 難しいのです。 でも,何かヒントになることを考えてみましょうか。

−−−
お客は通常困っていることを言います。例えば,

  • 仕事をするのに今のシステムでは時間がかかりすぎる
  • 入力が多すぎるしマンマシンが良くない,画面の切替えが多い
  • プリントアウトに時間がかかりすぎる
  • システムの通信が遅い
  • これこれのことが出来ない などなど...

これは,問題点であるが,これをそのまま解決しても良いわけではない。 これはお分りでしょうね。...そう,応答を早くするにはH/Wを 早くすると解決するかというとそうでもない。10倍早いH/Wを導入 すると応答が10倍早くなるかというとそうでもない。 となると,これをそれほどお金をかけずに解決することがポイントですよ。

そうなると,お客の業務の流れを改善すること,そして,システムの 作り方を考えることです。これはそれほど簡単ではなく,相当な経験 が必要です。 すなわち,お客の業務についての常識,知識を持っていて,大体このあたり 業務のネックになっているのではないかなということが推定できると, 「この業務がネックだろうから,この業務の流れを改善させる」ことが 必要ですよね,...って提案します。そうすると,お客さんは大変に喜び ます。それを実現するシステムを提案すれば,受注は確実です。

また,システムを構築するポイントですが,通常DBがネックになります。 データベースです。これを処理するのにコンピュータのパワーを20%〜50% くらい使っているのが通常のシステムです。 それから,通信に時間を食っています。それらのところを改善させるように システムを組み直します。そうすると,お金をそれほどかけなくても, すなわち,10倍早いH/Wを購入するお金の1/2〜1/3位のお金で 十分早くなります。

−−−
通常,仕事に要している時間の種別毎のデータを取得します。そして, それをグラフ化します。そして,その内のトップから3つくらいがほぼ 50%以上の時間を使っています。だから,このトップの3つをやっつけ れば時間はずっと早くなります。

こんなことを提案すれば,お客さんはびっくりします。そして必ず 注文をくれます。...これが「お客様が感激する」システムを提案するコツです。決してお客様のおっしゃっていることを丸のみにして,これを解決するシステムを提案しても「当り前」で終ってしまいます。 感激とはほど遠いものです。これでは受注はできません。

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質問8:オーナはどのような仕事をしてきたのですか?

はじめまして。自分は、今年大学に入学したものです。自分は、将来パソコンをフルに活用し、人と接し、喜ぶ顔の見られる職業に就きたいと思ってます。HPをみました。自分は、すごくSEと言う職業に興味がわきました。ですが、自分は驚くほど無知な人間です。小林さんは、具体的にどのような仕事をしてきたんですか?

回答8

どのような仕事をしてきたかに関しては,「内省の旅その1」を参照して 下さい。徐々にもっとはっきりと記載する予定です。

−−−−
まあ,差支えない程度に説明しますと,実際かなり専門的な仕事を してきました。これは他の人に必ずしも適合するとは思えませんが。

  • 会社に入って会社の研究所でシステムの研究を10年しました。
  • 米国に1年留学して,システムの勉強をしました。
  • 工業向けの計算機システム(日本初のシステム)を開発しておりました。正確には,ある製造会社向けの自動化システムで,数学で表すモデルを用いて,今まで極めて専門的なオペレータでないと不可能であった精度での操業をコンピュータで実施可能としました。これは日本では初めてです。アメリカからの技術を導入しましたが。
  • 米国留学以降10年ほどこのようなシステム開発に携って来ました。(仕様書作成からプロジェクト管理までを徹底して担当しました。)
  • また,その後10年ほどは人工知能を利用したシステム(Artificial Intelligenceと言いますが)を開発してきました。この時期に,顧客の業務知識を獲得する手法を開発しました。また,工業分野での専門オペレータの運転のデータを元にして,運転のルールを作成することを研究しました。
  • その後,外資系のコンサルタント会社で情報通信分野に関するレポートを書いて生計を立てております。
  • この間の余技として,経済分析やら,交通システムの設計,計画,都市システムの計画 設計,経済予測,需要予測などの業務も担当してきました。というわけで,世論調査や, その他各種の調査,統計分析,今はやりの知識管理[ノレッジマネジメント]に関してはプロフェッショナルな知識を有しています。

−−−−
ということで,私のやって来たことは極めて広範囲で,これが皆さんの 直接お役に立てるとは思っておりませんが。

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質問9:Hakuzou様のサイトに感激して。・・・

Hakuzou様がhttp://www2u.biglobe.ne.jp/~hakuzouで素敵なサイトを運営なさっています。サイトの名称は「 ホームページ作成をワープロ感覚で」ですが,それ以外にも沢山の話題が掲載されております。私のサイトの運営に当たっての感想と共鳴するものがあり,Hakuzou様に書きのメールを送信しました。

回答9

「システムエンジニアの仕事と趣味の紹介」のサイトを運営しております 小林です。初めまして。

元々は私のサイトに「ロボット」「意味」で検索されて訪問された方の 訪問履歴を見ていて,ロボット検索エンジンの評価という貴サイトに 偶然到着しました。興味ある記事を拝見しメールを送りました。 感想をいくつか述べさせていただきます。

  • ヤフージャパンに登録する方法:全く同感です。先ずは内容でしょうが,必要十分条件がYESですね。私のサイトも幸運にも,自然科学,工学,システム工学という特殊なジャンルに登録したので,全くすんなり,1回でサイト運営開始1ヶ月程度で掲載されました。本当にラッキーでした。Yahoo Japanでシステムエンジニア」で検索すると,1-10位に入ります。これは大変嬉しいです。
  • HPの構成が重要であることは言を待ちません。これが仲々大変で,運営を開始して何回も変更しています。お尻にナビゲーションをいれることは大変重要ですし,トップページに来るようにするのが重要な気がします。
  • 評価がトップの検索エンジンのgoogleには登録していなかったのですが,重要なところからのリンク数の多寡で順位が決ると聞いて挑戦したところ,URLを登録したところ,1週間程度で「システムエンジニア」で検索すると,1-10位に入いるようになりました。
  • 内容が多岐にわたっていることも重要ですね。私も,例の「システムエンジニア」の硬い内容に追加する内容で,「情報通信業界の時事放談」とか,「インターネットビジネスについて」などの内容を追加し,Yahoo Japanに追加登録しました。これで,サイトの本来のテーマ以外からの訪問者が45%程度になりました。
  • 内容の充実が大変です。本当に,内容を追加することは,自分が何を持っているかですから,全てをこれに書けることも出来ないし,ノウハウもあるし,一体何のためにHPを運営しているかという課題に直面します。その点,私は「システムエンジニア」の地位向上に役立てることを主眼に運営を致しております。
  • 訪問者からの質問などにきちんと回答をしてこれをフィードバックとしてサイトに反映しています。これで,いわば自動的に内容が追加されます。
  • 訪問者数は100名〜150名/日になりました。貴方の意味では成功者に入りますね。ありがたいことです。

ということで,大変感激した次第で,メールを送らせていただきました。

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質問10:小林さんは何故35歳でSEを辞めないで済んでのですか?

小林さんはおそらく○○歳後半代だと思いますがどうして35歳でおさらばされるはずのSEを今でもやり続けられているのでしょうか?人生の先輩として仕事を生涯楽しめる秘訣などを教えて下さい。

回答10

“35歳でおさらばされる”SEは,前にも書きました通り,SEや プログラマを使い捨てにする会社の場合です。幸い私の会社は,総合 電機会社で,受注金額が1件当たり電気品+コンピュータ+通信機器 などを併せ50億円,100億円するような工事が多く[機械を併せる と,1000億円するようなこともあります],そのため, これらの工事(注文)をくれる会社とは“有能な技術者兼,マネージャ” が必要で,顧客の幹部と親密な関係(困ったことがあるといつでも相談に のる)を保持する必要があります。このような技術者は,システム エンジニアの上りの人(40歳〜50歳以上の人)が担当します。

この人は,顧客の新規な要求,困難な要求を聞き入れて,顧客の 競合する他社に無い“新規な機能”,“より精度,より高性能”な システムを開発して納入します。このような開発品の仕様を決めて, 会社内でこの開発を指導するのはこのシステムエンジニア兼マネージャ です。 私は,課長職,部長職を通じてこのような業務を担当してきました。 これは,プレーイングマネージャと呼べるのではないでしょうか。

−−−
現在は,この会社を早期退職して,外資系のコンサルタント会社で アナリストをして暮しています。このために,今まで蓄積した 幅広い知識,分析力が効果を発揮しています。 と言うことで,単にプログラムから始めたこの仕事も,日本初,世界初 を目指して頑張ってきた成果と言えましょう。競合会社はドイツの ジーメンス,ABB,HP,もう無くなったけれどもDECなどの会社でした。これらの世界トップの会社と世界の市場で競争して 受注を取ってきました。もちろん,日本国内では他の総合電機メーカやコンピュータ専業会社です。今これらの会社はSI(システムインテグレーション)で頑張っておられますね。

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  • できる限り英語のページも作成しようと考えているのですが,実力不足と時間不足でまだまだ間に合っておりません。お許しください。
  • English alternative pages would follow soon, even though only the introduction part is available at this moment. Please, be patient.
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