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筆者小林健三からの特別のご案内:
筆者の著作「SEの35歳の壁」〜その乗り越え方〜が4月25日にソフト・リサーチ・センターから出版されました。
あの有名なアマゾンのサイトで、下記の書物のレビューが掲載されています。また、日経コンピュータの書評欄にも掲載されました。
アマゾンのサイトで、これらのコメントをご覧になれます。
アマゾンのサイトでご購入になると、送料が無料です。

読者との質疑応答(上級者向けその2)

2001年7月7日掲載(初版)
2001年10月1日掲載(質問2,3を追加)
2002年1月14日(質問4〜7を追加)
2005年4月4日(質問8,9を追加)
2005年6月30日(質問10を追加)




質問1:Windows NTの実力は正直なところどんなものでしょうか?

本当の所、WindowsNT の実力とはどんなもんなんでしょうかね。マニアックな人達の中では結構けなす人が多いですが、WindowsNT の正当な評価と言うよりは、どうもアンチマイクロソフトと言う立場から、ステレオタイプで物を言っているような感じがします。私自身は使ったことが無いので何とも分かりません。

回答1[この質問は他の部分との関連が強いのですが,筆者の主張を述べさせていただきます。]

WindowsNT の実力[性能]はあると思います。すなわち,マシンの性能も,リアル タイム対応,マルチタスク対応などでも十分でしょう。

でも,マシンの環境がどうなんで しょうか。その当たりが問題のような気がします。 WindowsNT に「NO」を言う人で,代わりにUNIX系を勧める人には 特にそれほど強い,「アンチマイクロソフト」と言う考えは余り 無いでしょうね。 それよりも,期限に迫られてシステムを作る場合,多少お金が かかってもサポートなどが安心して受けられる,DB[データベース]などが揃って いる,運用もしっかりしているなどの利点がUNIXのマシンには あります。

UNIXマシンの中でも通信関係者に強い“SUN”はディーラが扱っています,HPは直販だから, 私は同じUNIXでもHPの方が好きです(SUNは使いたくないと言う意味です)。 HPのサポートはびっくりするぐらいしっかりしています。SUNは ディーラー次第ですから,SUNから直接購入は出来ないはず。

−−−
アプリケーションや実際に使われる場所によってことなるでしょうが,企業での業務ソフト用には, 信頼性,サポート,運用支援,支援ソフト[ミドルウエア],業務ソフトなど 一括して利用可能(高価かもしれませんが)であると言う利点は, 何物にもかえがたいものがあります。

私も3年ほど前に部下にNTを調査させ,マシンにNTをインストール させて試験をさせましたが,とにかく動かすだけが精いっぱいで, その上に業務ソフトを構築して何らかの業務をさせることは夢想 だに出来なかったような記憶があります。 代わりにHPのRISCマシンを使用いたしましたが,スケーラビリティ[大きい能力が必要になったときに,ソフトの書換え無しでどの程度 まで拡大できるか]とか,アベーラビリティ[ダウンしないで365 日のうちどの程度の時間動作するか],MTBF[ダウンする間の時間]などが格段の差があったような気がします。

その頃(今では 違うかもしれませんが)NTはやっと動くようになったところだし, 以前のバージョン(3でしたか)から(4に)バージョンアップされた時 に,以前のスペックから全く異なるスペックになってしまいましたが,それに対してMS[マイクロソフト]からは何の説明も ない状況で,本気でシステムを作ろうとする人には“怖くて使いたく 無い”マシンそのものでした。 その事情が分からない上司[当時は社長でしたが]が,1/2以下の価格で 一応動くと言われているNTを何故使わないかと,とことん言われた 経験があります。そして,無理やりHPのRISCマシン2台をdualで動かしました。それ以降365日,24時間ダウンはありません。 だから,安いもんですよ。スケーラビリティに関しては,CPUを4台〜8台に増設(要するにマルチプロセッサ構成)にするだけで,能力 がほとんど比例的に増大します。

WindowsNTではこの能力の比例性 が確認できません。(ベンダーに聞いても教えてくれないのです) 何しろ,世界3箇所で24時間,365日動作させる必要があり,この 3ヶ所でデータの同時更新(レプリケーション)が必要,バックアップ が必要,国内でのこのマシンへのアクセスが100台程度という システムでしたから,本当にNTで作れと言われた時は絶対に 反対しました。これは本当です。

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質問2:SEになるのが最終目標ですが,高卒+専門学校と,大卒とどちらが有利ですか?

高校3年生の男子です。私は会社にプログラマーとして入り、最終的にSEになることを目標にしていま す。 そのためには大学で学んだ方が有利なんでしょうか? しかしその目標ができたのが遅く、文系なので理系の学部に入るには浪人覚悟 です。 そこで専門学校を訪れ、その特性など尋ねてみたところ、プログラマーとして 即戦力という 意味では専門学校で学んだ方が大学で学んだ場合より強いと言われました。

自分としては、 専門学校で学ぶからにはソフトウェア開発技術者試験の合格を目指しているし、必ず合格します、意志は固いです。

Q:単純にプログラマーとして入社する時点、入社してからしばらく経ってから、 それぞれの段階で、大学と高卒での専門学校、どちらが有利かということはあるんですか ?

Q:SEとして活躍できる期間も短いものなんでしょうか?

回答2

最終の目標がプログラマーかSEかで取るべき経路[高卒で専門学校で勉強するか,大学に進学するか]は異なるでしょう。と言うのは, SEがプログラマーの将来像であるとは簡単には言えないので,SEになるには[将来であっても],かなり広範囲な知識,能力が必要です。 私のサイトにも,SEに要求される資質などを記述していますから, それを参照下さい。

そのような広範囲の知識や能力,興味を所有するためにはそれ相応の覚悟 が必要だし,勉強も必要と考えます。だから,出来ることなら大学を卒業されるほうがベターでしょう。しかし,それはその人の素質,素養によるものが大なので,大学卒業が[SEになる]必須の条件[必要条件]でもないし,大学を卒業したら全ての条件が整う[十分条件]わけでもありません。

また,「 有利・不利」をどのような基準で判断するか分かりませんが,[将来の]SEの像に近いのはやっぱり大学卒業でしょう。不利か有利かは貴方次第です。

お金もかかるし,時間も必要だし,貴方も書いているように理系の大学を受けるためには浪人覚悟であれば,ここでも1年を損します。それを 有利と考えるか,不利と考えるかは本当に貴方次第です。

大学を卒業したからと言って就職戦線を有利に戦えるかどうかは大変に難しいことです。私のサイトを訪問される方の多くはほとんどがSEを目指して就職戦線を戦おうとしている人達です。 それらの人達がどのような厳しい状況で戦っているかがようく分かると 思います。

文系の大学を卒業してSEになっている人もかなりの数います。だから, 理系の大学を卒業することが必須の条件ではないことを理解して下さい。

専門学校を卒業してプログラマーになり,10年ほどつとめ上げて,プログラマ のリーダクラスになると,いっかどのSEよりは立場は上になります。 少なくとも,大学を卒業してすぐにSEの称号を与えるような会社のSEよりはより高度な仕事をしているでしょう。 貴方の最終目標がもし「プログラマー」であれば,専門学校に進まれることも,考えうる選択肢でしょう。でも,最終の目標が「SE」であれば,余り勧め られる選択肢ではありません。何しろ,1年やそこらの専門的な勉強で それだけの広範囲の勉強が出来るかどうか大変疑問です。

でも,大学に入ってもレジャーランド的な大学生活を送るとしたらこれは何にも成果を得ることが期待できないでしょう。大学での学習は大変厳しいとお考え下さい。

少なくともプログラマーとしての必須の知識は取得できるでしょうから, 専門学校でも十分だと思います。でも,将来像次第ですね。既に上で述べた通りです。

SEの寿命に関しても質疑応答その1「SEの定年35才説について」その2をご参照下さい。

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質問3:専門学校での学習の方がSEには有効ではないでしょうか?

質問2の回答に対する追加の質問です:

小林様のサイトの質疑応答のコーナーなどは初心者向けから上級者向けまで全 て 見させていただきました。 その上でもわからないので質問させて下さい。

私が描いていたSEへの道は、 「プログラマーとして数年(5年〜と専門学校の先生は言っておられましたが)経験を積みな がら、SE育成 の社内教育を受け、そしてSEになれる」というものです。 私が目指しているSEは漠然とSEと書きましたが、直接プログラムを作る人に指示が 出せる、5W1Hというか状況を的確に判断して指示ができ統率できるような SEです。

小林様は,回答2で,そのように状況を的確に判断する能力を得るために、広範囲の知識や能力が必要と言っておられるのでしょうが、それには大学で4年間学ぶことによって 得られるものと、社会に出て実際に経験しながら覚えていくものがあると思う のです。 大学の4年間は長いでしょうしその間目的意識をもって学べば得られる知識、 能力は幅広いと思います。しかし4年間は長いだけにその間ずっと目的意識を もって学ぶというのは大変なことでもあるとも思います。

正直社会に出て経験を通して学べるものは大学の中で学べるものと同等かそれ 以上あるのではないか、というのが私の考えなのです。実務を通しての経験のほうが、大学で目的意識を持たないで勉強する知識よりは強いのではないかと考えます。実務経験の方が学習の場として、 変化に富んでいるでしょうし。 刑事などでよくいう「ベテラン刑事の現場の勘」ではないですが・・・ 社内教育もしっかりしているのであればプログラマーとして働きながらSEに なるための 広範囲の知識や能力を得られるのではないでしょうか? また実際の社内教育というのはどの程度しっかりしているのでしょうか?

回答3

正直言って大変難しい質問です。現在の大学での学習と,実世界での 習得できる内容とどのように異なるか,また,会社でどのような社内教育を与えられるか,と言う比較の問題になります。 私の考えは,本人次第です,と言うのが正直な考えです。

私は,現在の大学生がどの程度しっかり大学で勉強しているか疑問があります。だから,一般論として大学への進学を勧め,そしてそれにより広範囲な知識や判断力を得られるであろうと考えてそれを勧めました。しかし,実際の大学生活でそのような生活を送っている人は 極めて限られた人でしょう。よほど覚悟を決めて勉学に励んでいる人以外は,ほとんど「名目だけの大学生」になってしまうと思っています。

しかし,実世界でもどれだけのサラリーマンが,自分の自由時間を割いて勉強しているか,私は疑問に思っています。最近は,自由時間に仕事の話をしたり,仕事の準備をしたり,仕事に必要な情報を集めたり,学習したりすることを“考えられない”と言う人が多いのではないで しょうか。実世界では,会社に売払っている時間は仕方がない,お金を貰っているのだから,と割切り,それ以外の自由時間は自分の娯楽のために使っているのではないでしょうか。 そのような標準的な実世界での生活では,よほどのことが無いかぎり知識を新たに得られるかというと,大変疑問です。

社内教育についてですが,これも多いに疑問があります。中小の会社(ソフト会社)では,社内教育[制度]がほとんど期待できない状況とも聞きます。大企業でも,大企業の子会社でも“新人を直ちに”仕事に放り込むのが通例です。それを通じて[知識や経験を]得る人は得るであろうが得られない人は得られないでおしまい。そのような人は,その会社に居つらくなって辞めるでしょうから。

そのため,「中途退社の新人の比率」が会社を判断する人にとって大切な情報です。入社数年での退社率が50%を超える ような会社はざらです。 だから,会社は特に教育をしません。よほど余裕のある会社に限ります。それでも例えば,講習会に派遣して教育を行うのが中心です。自社で教育部門を 持っている会社は数万人の社員を擁[よう]するような大企業か,よほど教育に熱心な[社長を持つ]会社です。

OJTと言って,仕事をしながら勉強する,トレーニングをすると言うのが通常の方法で,会社によっては業務を遂行するためのマニュアルが完備している会社もありますが,そのようなマニュアルさえも備えていない会社もあります。そうすると,業務自体がどのように遂行したら良いのか分かりません。そのような場合,全て先輩,上司次第です。上司がそのような手法を知らなければ,全く厳しい状況になって参ります。

世の中に“派遣会社”があります。これは,ソフトの人材派遣会社で,新入の[何も知らない]社員を大企業に[多数]派遣します。派遣者を受けたその大企業自身がお金をかけて例のOJTをするのです。その会社は,全く何も知らない新人に月50万円も 60万円も,時には100万円も支払いますが,派遣する会社は新入社員に20万円 程度しか支払しません。その残りは全て会社が取ります。 本当は教育にかけてくれると良いのですが。

結論は,「大学でも実社会でも勉強する人は勉強します。」でも,環境が大切です。環境が良いことが必要だし,そのような人が住めるような会社の環境が与えられる必要があります。友人関係も,上司,部下も 同じく環境の中の一因です。その中で,どのような場合でも勉強する人は出来ます。しない人はしません。だから,全て貴方次第です。

教育も会社に頼る必要はないはず。自分が稼いだ金で自分に投資をしたら多少は勉強できるでしょう。しかし,会社に10時間も12時間も取られて残る時間で勉強できるでしょうか。大変難しいでしょうね。 だから,環境が与えられれば,大学生活を推奨します。その間に しっかりと勉強することです。勉強する癖をつけることです。そして, 会社に入っても,勉強することです。会社で与えられる機会を生かして学習します。

私事ながら私のサイトで紹介している事柄は,全て自分が会社で与えられた機会を生かしながら一生懸命に勉強したことです。それを今皆さまに還元しているつもりです。サイトに掲載している事柄のうち 大学で得たものは1/10も無いでしょう。それ以外の9/10は 会社に入ってから勉強したものです。会社では,誰も教えてくれません。 プログラミングも,OSの勉強も全て自分で本を買って勉強しました。 プログラムを作る業務マニュアルも自分で作りました....<恰好が良すぎるかな!!>

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質問4:自分は少しでも早く社会に出て勉強もして,そして立派なSEになりたい。

質問3に関する関連の質問です:

たしかに、大学にいても会社にいても勉強する人はして、しない人はしないというのはその通りと思います。やはり自分は“勉強する”という行為自体は、何だか嫌いですが、ただ、一定のゴールや目標が決まっていてそれを達成するまでは頑張る、 ということは得意だと思います。

大学の勉強というのは(単位を取らなければいけないということを除いて は)ゴールは設定されていないのではないかと思います。それだけに逆に自由度が高く、広範囲の知識や能力を得られる可能性が高いのでしょう。逆に会社に入ってから勉強するとしたら、実際に仕事をこなしてみて、ま た優秀な先輩(いないような会社だったらつらいですが)を見ていて、「(この仕 事をやっていくために)自分に足りないのは○○の知識や××の能力だー」とわかった上で、「このような資格を取ろう」というようにはっきり目 標が設定できると思います。

このような理由で、自分は「自分は早く社会に出て学んでいった方がいいん じゃ ないか」と思います。 このことについていろいろ調べてみて、自分なりに悩んで、自分は早く社会に出 ていこうと 決意しました。 小林様の言葉はとても為になりましたし、SEという仕事でやっていくということの厳しさを 再認識しました。 甘くはないかもしれませんが、自分は一流のSEになる、なってやる、という夢を持って ます。 そのために自分に向いている進路を考えて、悩んだ上の結論です。

目的がはっきりしているから、積極的に知識を吸収し、人間を磨きます。 まずは一人前の社会人になること、一流のSEを目指すのはその後だと思いま す。 社会に出てからは、一流のSEを目指して仕事を(楽しく)こなしていきたいで す。

回答4

要は最終的な目標次第ですね。早く社会に出たほうがいい人もいます。じっくりやりたい人も居るようですから,環境次第ではないかなと思います。

このようにきちんと物事を理解して,自分の進路,目標を定めていただけば,ほとんど問題はないと思います。

本当にこのようにやって欲しいと思っております。

また,その方が向いているのではないでしょうか。そう思います。最終判断は > 貴方にお任せします。[私の話はあくまでも一般的なアドバイスですので,貴方の環境も知らない私が,自分の判断を貴方に強制することはおかしいですから。]

 

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質問5:ソフトウエア開発技術者の資格と大卒の資格はどちらが強いでしょうか?

質問2の回答に対する追加の質問です:

専門学校の先生が言っておられたのは、「大学を卒業したという肩書きより“ソフトウェア開発技術者試験”(これは新しい名称で以前は「1種」やったんでしょうか、よくわかりませんが)に合格している方が強い」ということです。これはプログラマー(テクニカルSE?)として就職を探す際にはまんざらでもない気がします。

実際「ソフトウェア開発技術者試験合格」というのは「大学を卒業したという肩書き」と同等かそれ以上の強みをもつんでしょうか?

このようにして入社できたとして、その先社内教育を受けて俺の望む形のSEになることは可能なんでしょうか、また可能だとすればどの程度可能なんでしょう?

回答5

そうですね,プログラムを作る立場からすると,この資格[ソフトウェア開発技術者]は大変有効ですし,それを獲得する間にする勉強が周辺知識も大変有効なもので しょう。もちろん,大学を卒業したという肩書は,プログラムを作る 上では何の役目も果たさないでしょう。”ソフトウェア開発技術者試験” の資格の方がずっと有効であると思います。その意見に賛成です。

また,どちらの資格の方が強みを持つかに関しては,どのような会社に入るかによります。例えば,ソフト専業の会社では 資格に対して特別の給付が与えられることもあります。それは,その会社 が,ソフトの注文を取る時に,会社の概要書や会社の実務者の経歴書を 提出します。その時に,資格を有する人の名前を書くことが出来るので, 注文が取りやすいし,派遣するときには,その会社からより高額の費用を 出させることが可能だからです。例えば,新入の社員だったら,一ヶ月に 50万円としたら,“ソフトウェア開発技術者”には2倍〜4倍のお金が 払われます。だから,その会社はその資格を有する人に月に5〜10万円の 特別給付金を支払っても元が取れます。

−−−
また,そのような資格を有する人は,ソフトを作る業務自体を知っている ことを意味しますから,そのようなことを知らない人を指導する立場に 立たせることができますから,大変に役に立つ人ですね。 シスアドなどの資格を有する人は直ちに仕事が出来ることを意味します から,大変に有効です。

−−−
しかし,私のサイトで,“SE”と言っているのは,顧客の困っている 事を聴きだして,それを解決するための提案が出来るような人のこと を言っています。そうなると,プログラムを作ることだけを知っていても 駄目ですね。業務をきちんと知らないといけないし,そもそも, 顧客の業務が何故,他の業務とのどのような関係にあって必要と するのかなどを知らないと,提案など出来ませんね。そして,PCだけ ではなくそれ以外の技術的なことを知る必要がありますね。そうすると, 果して,貴方のおっしゃるような資格を獲得するだけで十分でしょうか。 私は多少難しいような気がします。

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社内教育でこのようなことが獲得できるとは思わないほうが良いと思います。 よほど環境が良ければそのような会社に入社することが出来ると思いますが, 少なくとも2ちゃねる当たりの就職情報を討論しているサイトを見ていただければ 良く分かると思いますが,大変厳しい状況のようですよ。

−−−
そのような場所で討論されているのは,会社を辞めずにどれくらい頑張れるか などのことが討議されています。 もしよろしければ,“2ちゃねる”をご覧下さい。私のリンクサイトから そのサイトの情報が得られるでしょう。

例えば就職関係は: http://natto.2ch.net/recruit/index2.html ですね。少々毒気が強いから注意が必要です。[大分時間が経過しているから掲載が無くなっているかもしれません。その場合,過去ログなどをたどってみてはどうでしょうか]

今,来年SEに就職が内定している人に関しての討議が熱く進んでいます。 この場でも私のサイトが2回引用されています。どうも皆さんの評判が 良いようです。 http://natto.2ch.net/test/read.cgi?bbs=recruit&key=996497060&st=398&to=498 なんか見てみて下さい。428番,460番で私のサイトが紹介されて 居ます。

 

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質問6:直接的な知識と,間接的な知識とどちらが重要でしょうか?

質問2の回答に対する追加の質問です:

ずばり、就職する際に「高卒だけど“ソフトウェア開発技術者”」と、「大 卒」とどちらが有利でしょう?一概に言えるはずもないことを尋ねてしまってすいません。少しでも見識を聞かせていただけると大変嬉しいです。

メールが長くなってしまっているので何度も同じことを尋ねてしまっているかもいれませんが、小林様の言っておられる“SE”(私が目指しているSEもそのような人です)になるためには「大学で学ぶような最新の理論など」か「会社に入ってから自分で足りないもの・必要なものを見つけ、学ぶこと」どちらが必要なんでしょうか?どちらも必要ですか?

“ソフトウェア開発技術者試験”の資格があるだけじゃ(専門学校を出て入社した時点ではこの状態に近いと思いますが)ダメだとは思っていますが、「その他に身につけるべき知識・能力について、上の二つのどちらが必要なのか」に対する小林様の回答を聞かせていただきたいです。

回答6

これは貴方がどれだけ会社に貢献できるかによります。どれだけの実力を蓄え,多くの人を指導しながらどれほどの大きさの仕事をきちんとやり遂げられるか,どれほどの利益を会社にもたらすかによるでしょう。単にひとりの人間がプログラムが出来る能力を持っているだけで,その人がどんどん大きくなり,大きな仕事が出来るのではありません。5人,10人 の人をまとめて,プロジェクト管理をし,予算,日程の制限の中で, 要求される仕様のシステムを完成させることがSEの仕事です。

プログラマ であれば,「しこしこ」と自分だけで仕事をやればいいかもしれないが,この ような仕事だけで30才,35才まで会社が雇ってくれるかというと 疑問です。 このように,将来を考えると,そのような実力を蓄えてゆく必要があるし,そのための準備が必要ですね。

また,資格ということに関して言うと,両方とも必要でしょうね。“必要”と言うのではなく,貴方がどれほどのことが出来るようになるか,出来るような余裕を持っているか,能力を 持っているかでしょう。

“必要”で自分を縛ると,うつ病(鬱病:検索用)になります。 仕事と言うものは,“必要”だからやるのではありません。[お客が喜ぶのを見ると]嬉しいから,[自分は苦労してもこれを実現することが自分にとっては大切に思うので]やりたいからやるのです。勉強も同じです。“必要”だからやるのではなく,それをやりたいから[苦労しても]やるのです。 だから,上で書いたことは,二つとも出来るに越したことはありませんが, 出来たからと言って人が評価してくれるとは限らないし,給料が上がるとは限らないし,[他の人より有利で美味しい]仕事が来るとは限らない。あくまでも自分がやりたいと 考えてやることが重要です。 他人から強制されてやるとか,給料が良くなるからやるとかという問題 とは根本的に異なります。

 

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質問7:専門学校を出て会社で得られる知識の方が大学での勉強より有利・有効では?

質問3の回答で「教育に」対する追加の質問です:

このことについて、私はものすごく疑問に思うことがあります。 たとえばコンピュータの専門学校に通って2年後の就職を考える場合、コン ピュータの技術以外の分野での知識や能力は、大学に4年間通ってから就職してくる人たちに比 べたらおそらくはるかに劣るものでしょう。しかし、専門学校を卒業して2年後の時点で比べてみたらどうでしょう?

2年間早く働きはじめているわけで、 たとえプログラミングしかしていなくてもその間に得られるものは確実にあると思います。順調に大学を卒業した人間と比べたときに、大卒が働きはじめるころにはどちらの方が成長しているんでしょうか? また、大学で広範囲の知識や能力を得た人間とでは伸びが違ってきてしまうんでしょうか?

知識のバックボーンの強さという点では大卒の方がはるかに強くなっていると 思います、最新の経済理論などについても学んできているでしょうし。入社後 10年〜経ったときに伸びているためには大学で学ぶようなことが必要なんで しょうか? 小林様の場合、会社に入ってから学ばれたそうですし、結局はSEとなって伸 びていくためには入社後の勉強が一番なんでしょうか? 俺は、上でも書きましたが「入社してから、仕事を通して自分に足りないものや必要なものを感じとり、それを学んでいくこと」が大切なのではないかとい う考えです。 小林様が大学を勧められる理由は「勉強するくせをつけるため・勉強するには 有利な環境だから」なんでしょうか?

回答7

あくまでも私の経験を言っています。私には,会社に入ったとき,もちろん多くの先輩がいました。しかし,率直に言って,広範な仕事をやるのに必要な知識に関しては私より少々劣っていました。だから,自分がそのような仕事をするためには自分で勉強する以外に方法は ありませんでした。

そうすると,会社に入ってからすべて[勉強を]すると言っても余り選択肢はありません。どこかの会社に行って[頼んで]教えてもらうとか,大学に入り直して勉強するとか,外国の文献を調べるとか,学会で色んな人と討議をするとかしか方法はありません。私の経験での勉強とはこういう種類の勉強です。

だから,会社で仕事をやりながら 身に付くような知識は大学に入って勉強する必要はありません。会社で 十分に勉強できます。 でも,私のサイトで紹介しているような[SEに必要な知識とは直接は関係ありませんが,社会人としては是非とも必要と思えるような関連の知識である]次のような技術,知識はあくまでも 自分が社外で獲得した知識です。

  • 経済,産業連関分析
  • 通信プロトコル
  • 鉄の物性的な振舞い
  • 人工知能
  • 統計解析手法,各種の多変量解析手法
  • 数量化理論
  • 都市計画,交通計画
  • 都市における人々の動態調査・計画 などなど。

これらも,私のような仕事をする人間にとっては必須の 知識なのです。誰も会社の人は教えてくれません。しかし,会社によっては,このような[技術的な直接的な知識ではないが,必須な知識であるこのような]知識をもとに数億円の受注をこなしてくるのです。これが私の仕事です。

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質問8:入社早々の担当者に、外注管理などのプロジェクト管理が任されます。どうすれば良いでしょうか?

はじめまして、突然のメールで失礼いたします。HPを拝見させていただきました。参考になることばかりで、とても良いHPだと思いました。これからもがんばってください。

私は電機メーカーに入社した新入社員で、ソフトウェア開発をしています。といってもまだ、新入社員なので開発については素人です。しかし、今年に入ってから突然とりまとめをやることになりました。実際にソフトを作るのは全て子会社の方で、うちの会社は客先との調整、仕様決定、行程管理が仕事になっています。

ソフトウェアを作る機会があまり無いにも関わらず、とりまとめをしているので、わからないことばかりです。先輩方もそうなので、将来が心配です。その上、激務で勉強する時間をもうけるのが難しい状況です。
どのように思われますか?

この半年間、基本情報処理の勉強は行いましたが資格は持っていません。また、業務においてはいくつか小さなモジュールのコーディングを行い、単体試験が終わったところです。これからは組み合わせ試験が始まるという段階で、とりまとめになりました。

なぜこのような状況なのか?それは極度に人手不足の上、きつい行程であるので新人でも投入せざるえないようです。素人がよってたかって
作っているように私には見えます。これが総合電機メーカーの技術力なのか?とがっかりしております。(ごく一部の部門だけなのかもしれませんが)

昔からこのような体制であり、これからも変わるようには思えません。見切りをつけても良いのではないかと考えております。

回答8

実際貴方のような状況を私のサイトの記述で救えないのか,と,無力感を感じておりました。しかし,そうではなかったような気がします。

すなわち,私のサイトのプロジェクト管理の項目にも記載されておりますように,この問題は,貴方がどのようなレベルであれ,プロジェクト管理(取纏めということはそういうことです)を任されているとしたら,問題を自分で抱えてはいけないのです。その問題は,工程管理の会議で公式にしなければならない事項です。
---
実際,私も何回もプロジェクト崩れに近い状況に追い込まれたことがあります。それは,私自身の実力かもしれないし,外注の問題かもしれないし,一緒にプロジェクトを行っている他の部門の問題かもしれません。お客の問題化もしれません。[これは数多くありえます]

しかし,プロジェクトを任されているとしたら,それを実行するに当たっての問題点は,それを摘出し,それを公式化し,問題点を解決するため,貴方の上級管理者に問題をゆだねることが貴方の責任なのです。それをしない,出来ない,そんなものだと思ってしまう,やむを得ないと考えてしまう,...色々な状況があるでしょう。色々の原因,理由があるでしょう。しかし,それは全て抜きにして,問題点を明確にして[文書や図式を用いて]それを上級管理職にあげる必要があります。もし,万一その上級管理職がそれを拒否したり無視したりした場合は,それを完全な形で記録にとどめ,それをさらに上の管理職にあげる必要があります。
---
要するに,貴方自身が問題を抱え込むことは非常な問題です。企業,会社としての問題です。貴方が万一病気になったとしても,会社を退社したとしても,それは貴方の責任として残ります。しかし,それを明確に問題点として上級管理職にあげ,それを公式の記録[議事録,報告書,その他諸々の様式があります]として残してそれをさらに上の管理職まで挙げておけば,貴方の責任は免れます。

実際そのような単純なことで解決するわけではありませんが,次のような項目が必要です。
(1) 現状の分析,問題点の摘出
(2) それが発生した理由,解決策
(3) 責任体制[解決するための体制]
(4) 工程が変更になるとした場合の必要工程
(5) 金銭的に追加の支出が必要な場合のそのコストの見積り
(6) 最終的に,どのような体制,どのような協力体制でこれを解決するか。
(7) 忘れておりましたが,営業部門と連携して,顧客に対するアプローチの方法[上級管理職が考えることだと思いますが]
などなど。
---
参考になれば嬉しいです。

追加として,貴方がいくらサービス残業をして,土日出勤をしても一人で解決できる問題ではありません。貴方自身が身体を壊しても誰も責任をとってくれません。そのことは十分に認識して下さい。貴方がするべきは,その問題を公式化することです。

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質問9:機械部品を組み立てて製品を作るように、ソフトウェアも作れないのですか?

機械部品のように、プログラムも部品を組み立てるだけで簡単にできればよいのにと、常々考えます。お客の要求に合わせるとそれは難しいことなのかもしれませんが。このような試みは、行われているのでしょうか?

そして、うまくいっているのでしょうか?

回答9

これは10年も20年も前から,オブジェクト指向と言うことで始められています。NASAが始めたAda(エイダ)だし,今ではJavaというのでしょうか。

要点は,データとロジックを含め,外部にロジックを非公開とすることです。随分前のことだから忘れてしまいましたが,仲々成功しないですね。いまだにSmallTalk80なんて本が私の本棚に有りますが。役に立たなかったようですね。

それより,私は「標準化」を推奨しています。日本の顧客は余りに,自分のところに仕様を特化しすぎです。SAPなども日本では,特定会社向けに特化したシステムになってしまっています。これが日本のホワイトカラー族の生産性が低いことにかかわる全ての元凶です。

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質問10:外資系のコンサルタント会社に新卒で就職すると、どのようなキャリアプランが描けるか?

私は、大学院1年生でSEを志望し就職活動をしております。小林様のサイト、大変勉強になりました。
会社説明会ではわからないSEの実情などが示されており、就職活動を終える前にこのサイトに出会えて本当によかったと思いました。下記について、お聞きしたいことがありメール致しました。

  1. 現在、外資系コンサルティング会社に勤めておられるそうですが、新卒でSEとして入社した場合、どのようなキャリアプランが描けるのですか?(ご自分で会社を興されておられますが、そのような方は他にもたくさんおられますか?小林様がなさっているように、外資系で働きになられながら国際貢献もできるお仕事に、非常に魅力を感じております。また、会社に依存しないSEというものについて、お考えになるところがあれば教えて頂たいです。)
  2. SEとは激務だと聞いております。(残業100〜200?時間など)普通なら体を壊しそうですが、小林様はどのような工夫をされて健康を維持されていましたか?経験的に、よい方法をご存知であればぜひ教えて下さい。
  3. もし、就職活動をやりなおせるならどのSEの会社をお選びになりますか?

回答10

1.に対する回答:

今回出版する「SEが35歳までに学ぶべきこと」という著書に載って居ります。SEとして成就するためにやることは沢山あります。日夜の努力が必要です。でも、これはSEだけに限ったことではありません。自分のキャリアパスはご自分で描くことです。何になりたいか? どのようにして人生を成就するか? どのように
社会に貢献するか? これらの結果として、自分のキャリアパスが描けるのです。それに対して、どのようにすれば実現するか?これは誰かが教えてくれるかも知れないし、自助努力だと言われるかもしれません。何になりたいか? これが一番でしょう。それに全勢力とつぎ込むことが出来るでしょうか?

また、私のようにコンサルタントで働いている人は少ないでしょう。というのは、外資系で働くためには、外資系の経営者との1対1の討論を英語でこなす必要があります。1時間以上かかる場合もあるでしょう。一体なぜこの会社に志望するのか? どのように貢献するのか? ある仕事・業務を挙げて、これに従事することの意味・利点・欠点、その理由などをひつこいほど聞かれるでしょう。 最後に、どのように社会貢献をするかも聞かれるかもしれませんね。ですから、外資に努めて国際貢献するのではなく、あなたが外資で仕事が出来るか?それが先ず先決でしょう。仕事が出来て初めて、その先の事があります。会社に貢献できますか?

2.に対する回答

まあ、私のサイトの「時間の有効利用」当たりを読んで下さい。自分の時間は、会社のため、仕事のため、自分のため、家族のため、などなど使用する必要があります。その環境で、これらの使い方は違うでしょう。だから、時間を有効利用するには、何かを切り捨てる必要があります。それは、私のサイトの「時間の有効利用」に掲載されています。

3.に対する回答

当然、自分の力を試す機会がある、大企業を目指すでしょう。自分の実力次第でしょう。私がこのサイトを運営していると言うことは、自分がやってきたことを誇りに思っているからです。他の人が出来なかったことをやって来たこと、それを少しでも皆さんにおわけしたいと思って書いています。ですから、自分を誇ることが出来ます。
今までも、全力でトップクラスの仕事をしてきたし、これからもやるつもりですが。再度やるとしても、同じでしょう。外国に移り住んでいるかもしれませんが。日本が住みにくいし、こんなに嫌な政府・人間が沢山いる国も少ないかもしれません。オープンな国に移り住んで、実力を存分に発揮しているでしょう。

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