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 SEの35歳の壁〜その乗り越え方〜NEWSEの心得SEの仕事SEの仕事詳細システム構築業務知識獲得ソフト業界ソフト裏話

    visitors since November 11, 2001.

筆者小林健三からの特別のご案内:
筆者の著作「SEの35歳の壁」〜その乗り越え方〜が4月25日にソフト・リサーチ・センターから出版されました。
あの有名なアマゾンのサイトで、下記の書物のレビューが掲載されています。また、日経コンピュータの書評欄にも掲載されました。
アマゾンのサイトで、これらのコメントをご覧になれます。
アマゾンのサイトでご購入になると、送料が無料です。

S.E.の仕事とはどんな種類があるのでしょうか?
(初心者向け)

初版投稿:2000年4月15日
最終更新:2003年9月27日

関連のあるサイトは下記の通りです:

第1版投稿:2000年4月15日
最終更新2001年5月11日

このページでは,次のことについて述べます。

    1. SE就職希望の大学生の質問
    2. これに対する回答
    3. その他,個人的意見(どんどん書いていますよ。乞う,御期待!!)

初めに

 一般 に ソフトウエア業界に勤務している人が皆,システムエンジニア(SE)だと認識されている場合があるようです。それで,既に別 のところでソフトウエア業界での仕事についての説明をしております。

 でも,私のサイトはどちらかというとちょっと難しい。それで,下記のような質問が舞い込んだので,良い機会ですからもっとSEという仕事についての説明をしましょう。

 とにかくお分かりにならないことが有れば,どんどん小林までメールを送って下さい。親切にお答えします。筆者は本当に親切なんだから。[ただし,その回答を元にこの原稿が出来ますので,多少ご質問の内容などを掲示させていただきますが,一切プライバシー情報は開示しませんし,個人攻撃も致しませんのでご安心下さい。」

それでは,先ず質問から。<無断掲載をお許し下さい。>


質問

 私はSEになりたく、独立系の一括請負業務を行っている企業 を中心に活動しております。 しかしSEになりたいと一言でいってもインターネットに関わるSEから企業から受注されるシステムに関するSEまで様々な種 類のSEがあります。私自身、どのようなSEがあるのか明確に理解できていません。 そこでもしよろしければSEの分類についてお教え頂けないでしょうか。


回答 その1,SEのレベル的に関して

SEの分類ですか? SEと言ってもいろいろあることは確かですが, レベル的なものと,業種に分かれるような気がします。実を申せば,私のサイトは「SE」とはが分かっている人に,その業務をどのようにすればよいかを説明しているのですね。もう少し手前の部分が不足していたことを実感いたしました。

それで,SEのレベル的なことと,業種別のSEのことを少々説明したいと思います。[途中ですが,撮りあえず掲載いたします。とにかく,最近は就職関係の人が沢山訪問していただいているようなので,その方達に少しでもお役に立てれば幸いです。]

ソフト業界の話や,この関連の話はこのページと同時に,ソフトウエア業界での仕事に関するページを参照して下さい。こちらの記述とダブることがあるかもしれませんが,お許し下さい。

レベル的なもので申し上げると, 次のような分類が出来るかな。その後は,もう停年[諦念]ですね。

1.プログラマーレベル:

  • 多分,入社してすぐにSEと呼ぶ会社もあるようですが,これは本当にプログラムをするだけだと思います。それでないと,仕事など出来ないですよね。だから,SEといって,最初から緊張する必要はないと思うのですが。ですから,計算機(どのような機種であれ,どのようにその計算機が複雑性であっていようと)多分,プログラミング言語を勉強し,OSを勉強し,多少のユーティリティやネットワークの事を勉強してそれで,仕様書にしたがってプログラムを作る。

  • また,人によっては単にプログラムを作るだけではなく,試験仕様書にしたがって,他人の作ったプログラムを試験する。そして,それらがきちんと動くかどうかを調べます。万一どころか,沢山のバグを見つけ出して,プログラマに突っ返します。試験はフルパスといって,フローチャートで全てのパスを通 るように試験要領書を作成します。ですから,試験自体は単純作業ですが,試験作業は大変に時間を要します。また,この試験要領書を作成する仕事も,入社まもない人がアサインされることはないと思います。 このような仕事を数年することになるのではないでしょうか。

  • もちろん,入社したての人が例えばSEと言う称号を貰って,そのような職に就くようになっても,仕事の内容は同じです。このレベルの人が顧客のところに言っても何も発言することも出来ないでしょうし,そして,顧客に対する提案も出来ないでしょう。だから,入社した手の技術者をSEと呼ばせるFから始まるような会社は余り信用しないほうが良い。 一方,営業職につく人は,なんとなくSEより上位にいるような気がするようですが,やはり,SEとして,システムを構築することにかけては全くの経験が無いわけですから,お客に対しての提案,お客の要求をきちんと聞き取ることすら困難でしょう。ですから,仕方がないから,一生懸命にメモを取り,お客からの資料を入手して,これをSEに渡しこれを元に顧客の要求を理解してもらい,お客に対しての提案書を作成するようになるのでしょう。

  • 営業職の人は,これを顧客に提出するわけですが,SEが基本的に,これに必要な価格(人工と申しますが)を見積もります。そして,ハードの値段を組み合わせ,ネットワークの費用,運用費用,保守費用,リスク管理費用など一括を見積もって,これに儲けを上乗せて顧客に提出します。一般 に,原価の3〜4割が上乗せされることになります。これに,本社営業の管理費用,その会社で抱えている,仕事をしない人の費用なども加算されます。だから,仕事をしない人が沢山居る会社は,本質的に高価になります。どちらかというと,独占的な立場にあるNから始まる会社などはそれに相当するような気がします。学生に人気は非常に高いようですが,最近は大変に落ち目です。

2.もうちょっと経つと;

  • このようなことをやりながら,数年を過ごすうちに,顧客の元に出かける機会も増えるでしょうし,また,自分がプログラミングしたシステムがお客の元に納まるまでに,調整などが必要な場合は,お客の元に必然的に出かける機会が増えることになります。そうすると,自然とお客の言っていることが理解できるようになり,何が不足しており,何が余分であるかなどが分かってきます。現場が分かるわけですから,もっと素敵なシステムを組むにはどうすると良いかなどが分かってくるのではないでしょうか。 そうすると,ぼちぼち,先輩のSEなどにくっついてお客の元に出かけ,また,自分一人で出かけてお客の要求などを聞き出すことが出来るようになってくるのではないでしょうか。

  • まあ,これくらいから我々はSEと呼んでいます。一般 に,情報処理試験の2種は入社したてでも取得することが出来ますが,1種が取得できるようになるころが,SEと呼んでも良いころではないでしょうか。特種は特殊で経験が蓄積されれば自然と取得できるようになります。これ専門の勉強をする必要があるとは思いません。

3.後は年の功です;

  • 10年くらいやると,お客の言っていることと,本当に実現しなければならないことが違っていることが分かってきます。私のSEの仕事の紹介のサイトには,本当は,このような上級のSEがやるようなことが載っているのです。例えば顧客の要求を聴取して,仕様を固めるための方法やら,その他一杯載っていることは基本的にこの上級のSEのための資料です。

  • 顧客の困っていること,要求していることをそのまま聞き入れてシステムを組むと大抵は,納入後に,「これでは困る,こう改善してくれ,あれも困る,すぐに使えなくなる」など,など,沢山のクレームが出てくるのです。ですから,SEの一番に苦労することは,我々のトイメン対面 の人の要求と実際にそのシステムを使用する人との間に要求することが異なることを認識することです。そうすると,一体どの人のことを聞いてシステムを作ればいいのでしょうか。これは,未だあなたには理解できないことでしょう。

  • 上級のSEのやることは,予算の制約,期間の制約などを十分に理解した上で,顧客の言っていることを聞きながらも,それを読み替えてシステムが果 たすべき機能を決定して,顧客が「感激する」ようなシステムを作成する事が仕事です。ですから,例えば,顧客がWindows NTを使ってシステムを組んでくれと言ってきても,これをそのまま聞き入れるととんでもないシステムを作ることになりかねません。ですから,自分の経験,時代の動向技術の動向,顧客の要望の動向などを十分に勘案した後,システムの提案を作成するのです。そして,これで,十分な利潤を確保して,しかも,顧客が感激するようなシステムを構築することが出来るようになるのです。もうこれからは,Windows NTを使ったシステムを作るようなことはないでしょう。マイクロソフトに訴訟を起こす必要があると思います。

  • これは,あなたが20年ほど経ってからの仕事でしょうけど。


回答 その2,SEの業種に関して

次いで,業種別のSEに付いて述べるとしますと,いろいろの業種があります。

1.金融業:

これは一番華々しく,お金が潤沢でありました。今も,IT革命だとか,金融再編とか言って,一番お金をかけている業種です。これには例の消費者金融なども含まれているし,ウェブ上での決済や,コンビニ銀行など,大変に騒がしい業界ですから,一番金回りも良いでしょうし,一番忙しい業界ではないでしょうか。

金融機関,不動産,ゼネコン,金持ちでバブル期に不動産買い占めた人など,一体彼らはいつになったら負債を償却できるのでしょうか。今のように,国民が所得すべき利息を全て銀行に移管させているような悪政をいつまで続けるのでしょうか。利息が1%を切り出したのは平成7年からです。国民一人当たりの資産を500万円とすると,金利4%で年間20万円,全人口で24兆円が個人資産から金融機関に自動的に移管されている。もちろん,企業のもつ資産に関しても同様。この金で,今でも銀行員は我々の1.5倍から2倍の給与を受けているし,退職金もすごいですね。厚生年金,健康保険組合の財政危機は全てこの '金利 0%'に端を発しています。皆さん,本気になって怒りましょう。政府に対して反旗を翻しましょう。詳細は、こちらに。

2.保険業:

これも似たようなものでしょうが,銀行業のように政府の支援がありません。だから,お金が厳しい割に,制約が厳しい。業界再編が必須であるのに,お金が潤沢ではない。だから,仕事は厳しいだろうが,お金の金回りが潤沢でないので,仕事としては余り好ましいことではないのではないでしょうか。

3.流通業:

これも相当に大変な業界であり,POSを中心にオンライン化されしかも,商品の納入を効果 的に実行するために業界の再編,提携,統合などが進んでいる業界ではないでしょうか。ですから,仕事は沢山あり,お金もぼつぼつあるでしょうから,楽しいかもしれません。また,荷物のオンライン追跡のシステムなども進みつつあるようですね。でも,どのような会社に就職するか,一番運命を決めるのではないでしょうか。

4.不動産業,建設業:

これは厳しいでしょうね。近づかないに限ります。今後,一番破産の可能性が高い会社が沢山あります。これは秘密ですが。

5.サービス業:

上記の業界全てがサービス業です。しかし,これ以外にサービス業があります。通 信業界もサービス業です。これも,相当に競争が厳しい業界ですが,まあまあではないでしょうか。しかし,技術の進歩が激しいですから,十分に勉強することに対して抵抗の無い人しか入らないほうが良いでしょう。毎週新しいことが起こっています。

6.製造業:

これは余り,述べたくありません。しっかりとやっている業界ですから,仕事自体は大変面 白いでしょうが,仲々大変。

7.通信業:

これは,今後一番面白い世界ではないでしょうか。新しい動きが活発だし,お金もぼんぼん使う必要があります。一番厳格な世界ですね。それだけに,息を抜けないし,仕事以外の勉強も必要になります。でも,仕事があるうちが花ですから。頑張って下さい。

8.政府:

ウム,電子政府とか言って,何だかメーカーの手玉に取られているような気がするし,一番ハッカーのねらいにされやすい業界だから,まあ余り近づかないほうが良いのかもしれない。キャリアの飛び抜けて頭の良い人は近づいていいと思うけど,そのような人は,俺ッチのサイトなど来ないですよね。

地方自治体は面白いかもしれない。転勤もなさそうだし,生まれ故郷で一生を送れるから。でも,私たちの青年の頃は,「人間至る所,青山あり」とか言って,生まれ故郷で青年時代を送るような人は居なかった。皆な,大志を抱いて故郷を捨て,町に出かけたものです。地方公務員なんて,なる人は,何らかの理由で志を抱けなかった人か,何らかの理由で,町に出かけることが出来なかった人ですよ。今みたいに,誰も彼も,得だからって,地方公務員になるなんて,日本も終わりですよ。

でも,国連機関なんか面白いかもしれない。日経新聞に今,明石さんが書いているけど,彼なんか大変苦労しているよ。あんなに頭が良いのに。でも,あんなけつっぱっていると,しんどいだろうなと思うけど,今自分が同じ立場に居るわけだから大変良く分かる。あんなけやんないと,日本を背負って立つなんて事は出来ない。これって,システムエンジニアと何の関係もないけど,私のサイトは全てこの考えに立脚しているのですよ。何でこんなにしんどいことをやっているかって,これは全て,私のサイトを訪問して下さった方に,少なくとも,日本に貢献し,国際的な日本の立場を強くするために活躍して欲しいから,うじゃうじゃと書いているのです。実際,私も今は外資系で働いています。そして,少なくとも国際的な貢献が出来ることを毎日嬉しく思いながら暮らしているのです。

9.農林水産業:

良く分からないから省略。でも,最近は「グルメ」でもないけど,おいしいものには興味がある。こんな業界で一生を送るのも良いかもしれない。これは,極めて個人的な意見。

10.素材産業:

要するに,他の業界が使用する原材料を製造する会社。これは,私らが卒業したころは,本当に花形産業でした。化学,石油化学,鉄鋼,セメント,などなど。本当にエリートが沢山行きました。でも,今は不遇をかこっています。構造的不況だとか言って。

一時,鉄鋼会社が我も我もと,米国の新興のコンピュータ会社に投資したり,買収したりして,コンピュータビジネスに進出したことがありました。久保田鉄工などすごいですよね。でも,これらの会社で今も継続している会社はほとんど無いのではないでしょうか。大変な損失を抱えたのでは無いかと心配しています。

だって,考えてもみて下さい。これらの会社は,もちろん自分達の製品を販売する部門は,頭を下げて営業する人たちが居ました。でも,大手の鉄鋼会社は,ひも付きとか言って,自動車会社,造船会社などには,契約した価格で取引をしていました。強力な立場にあったので,自分達で自分達の製品の価格を決定できたのです。通 常,製品の価格は購入する側で決定されるものです。でも,大手の鉄鋼会社は,原材料をこれらの会社から購入していたから(商社を通 じて)大変に強いバーター取引になっていたのです。だから,基本的に頭を下げなければならない営業部門の人も,決して頭を下げる必要はなかったのです。

もちろん,エリートが沢山入社した製造部門は,これはこれで大変なエリート部門ですから,頭を下げることを知っている人なんか居ませんよ。自分達が世界だと思っていますから。これらの会社に製品を納入する会社(私はこのような会社に所属していました)は,彼らからすれば「一業者」に過ぎません。ですから,頭を下げるのは私らの方。言うことを聞くのは私らの方。製品を納めるのは私らの方。ですから,頭を下げるのを知らない彼らが,いくら良いコンピュータを製造できたとしても,これを販売するのは,私らのように頭を下げないと買ってくれませんよね。

でも,彼らは販売に回るときにも,今までと同じく,頭を下げません。絶対に。だから,誰も買ってくれなかった。だから,全てにコンピュータは売れなかった。もちろん,コンピュータにはどれほどの付加的なものが必要かも知らなかったわけですから,それらを全て取りそろえるためにどれほどの投資が必要かも知らなかった。だから,側だけは揃っても中身(ソフト)が無かったし,保守の体制などもなかったから,売れるわけはないですよね。でも,多少頭を下げるくらいすれば,かわいそうになって買うような人(会社)もあったでしょう。だって,長い古いつきあいなんですから。

でも,誰も頭を下げなかったし,だから,誰も,長い古いつきあいの人でも彼らのコンピュータを購入はしなかった。

11.ユーティリティ会社:

要するに,電力,水道,ガスなどの製造,供給する会社。

12.交通機関:

これは,皆さんおなじみ。JRとか,民鉄とか。(民鉄とは,私鉄の昔風の呼び方)


個人的な意見:

これって何だろうな。システムエンジニア(SE)っていうのは,大変分かりにくい商売なんだろうな。 だから,何度も何度も質問が入るのだろうな。でも,良いんだ。私だって,今だから言えるけど,ずっとシステムをやって来た。そして,結局は「国際貢献」にたどり着いた。日本人は

  • 「しっかりというべきことは言う」
  • 「黙っていると,日本人以外の人は絶対に日本人を分かってくれない」
  • 「何かものを言うときは,感情論では駄 目だ。その理由を聞かれたときに,2回分位の回答を用意しておかなければ言ってはいけない。」
  • 「だから,石原東京都都知事も苦労しているではないか。外形課税にしても,第三国人発言にしても。」
  • 「しかも,発言は全て,順序立てて論理的でなければならない。論理的な飛躍をして,哲学的で良くなるのは,ノーベル賞を受賞するか,詩人になるか,のいずれかだ。」
  • 「凡人である間は,この三段論法にかなった思考をして,三段論法にしたがって問題を提起して発言をしなければいけない。」
  • 「すべからく,これは,システムエンジニアの素質と共通 するのである。だから,これらのことは,システムエンジニアの教養として重要な役割を果 たすのである。」


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