千と千尋・妄想対談


千尋が元気になるようにまじない掛けながらおむすび握る
ハク様が頭から離れんのです。

柚:そもそも何でまたそんな妄想が生まれてのかってーと、カオナシが千尋を選んだ理由が分からなかったからなのです。声を掛けられて、それから、なら分かるんだが。カオナシは初めから千尋をみていたでしょう?だから中盤、同じく千尋に想いを寄せる、ハクの半身なのかと思ったの。陰と陽みたいに。
捺:うん。私も姉貴に言われてそう思った。なんかね、カオナシがカエルや兄役を飲み込んで欲望が肥大している間、ハクは自我を失っていて、カオナシが飲み込んでいた物を吐き出してもとのカオナシに戻る頃にはハクとしての自分を取り戻してたでしょう?二人とも苦団子を食べて己を取り戻したようだし。やっぱり半身なんじゃないかな?
柚:本編はおいといてね(笑)あくまで妄想だし。だけど、湯婆婆が「あれはカオナシだよ!」つってたでしょ?つまり「カオナシ」ってのは名を指す物ではなく、例えば「座敷童」みたいに固有名詞を指す物で、人の心の寂しさとか渇望から生まれる生き物なんじゃないかと。
捺:ああ、それでその心の主がハクなのよね。うちらの中じゃ。ハクから出たものだからこそ、千尋に固執する。
柚:「淋しい淋しい淋しい」「千欲しい千欲しい」だから実はカオナシが生まれたのはハクと千尋が再会した瞬間なんじゃないかと。ずっと知らず抱え込んでいた渇望が形を成す瞬間。>どり〜夢(笑)
捺:出逢った瞬間、知らず驚愕を覚えるハク。その瞬間から千尋を帰すために、千尋の母さんと父さんを千尋に返すために助力するハク。でもその一方で、共に居たい、という念もあったんじゃないかな。その念のかたまりがカオナシ……。
柚:取り込めば、もうずっと一緒。ただカオナシにハクの人格はないと思われる。有るのはただ寂しさと渇望。
捺:でもきっと取り込んでも淋しいよね。ねえ、カオナシがあれだけ千尋に執着してたのに、銭婆のところに残ったのは、カオナシがハクの寂しさの代弁者じゃなくなったからなのかな。千尋が本性の竜をハクだと気付いてくれたから、もう淋しくなくなかったのかな。
柚:寂しさや渇望が解消された瞬間、カオナシはハクから完全に分離したとか?そんで個としての生き方を学ぶために銭婆のとこに残る必要があったとか。
捺:それ採用(笑)あ、あとね、ハクってずうっと油屋に居るんでしょう?それにしては今まで銭婆のとこから印を奪えたこと無いみたいだし、ボロボロになったこともなさそうだよね。だからきっと千尋に会って、魔法使いにならなきゃって気持ちが強まって、無理に行動したからあんなボロボロになったんじゃないかって思うの。
柚:「どうしても奪わなければ」「……何に変えても」とゆー強い気持ちの為にあんな無茶をしたって事?
捺:うん。妖怪人間じゃないけど「早く人間になりたい」って思ったんじゃないかな。油婆婆を見る限り、魔法使いになれば人間を他の物に変えるのも、他の物を人間に変えるのも可能みたいだし。
柚:依り代(川)を持たず元の世界=千尋の世界で生きていく為の実体を持つ為って事か。
捺:きっと川が無くなるような事態にならなければ、ハクは川の神としてずうっと生き続けたんだろうね。でも消える時が来てしまった。きっとそれを自覚したときに初めて生まれたものだったんだろうと思うのさ、千尋に今一度会いたいって感情は。
柚:消えたくない消えたくない、もう一度あの子に逢いたい。>うなれ妄想
捺:さっきから聞こえている低音は、お姉さまの妄想が奏でるうなり声だったのですね!(笑)
柚:お前そりゃ幻聴だよ(笑)しかも奏でてる割には唸り声(笑)
捺:でも私も唸ってましてよ?超高音で(爆)あーそれにしてもハクはよいです。特に手がね、やらしいです。
柚:やらしいよね〜vv良い意味で(笑)接触率高すぎ!湯バードの偵察から千尋隠す時なんて壁に閉じ込めてんじゃん。
捺:肩に手を回すときだって、片方じゃなくて両肩だよ!触れたくてたまらんのですね。
柚:きっと触れることで存在確かめてんだよ〜「ああ千尋だ」って。
捺:きっと無意識・無自覚だよね。それにしても手に関して挙げるとキリないね。足が動かなくなったときの沿わせる手だってアレだし、あめを口に押し込む様もアレだし……。
柚:アレって言うな(笑)……何かうちらのハクってどーしよーも無く千尋の事好きね。そしてそんなハクがあたしは好きぃぃ!
捺:あたしもっ!あ。千尋ももちろん好き。可愛い。ハクに「触れてごらん」って言われて手を合わせたとき、その手の大きさの違いにときめいたものさ。
柚:ときめくわ〜あの男女の手の大きさの違いは手フェチには堪らないのよう。……千尋はさ、どんどん可愛くなってったよね。オクサレ様の件で肝が据わってからは一層。でも怯えて逃げまどって、ハクに「行かないで!側に居て!」ってゆー千尋も可愛いv
捺:うんうん可愛いvボロボロになったハクを抱えて落ちてくとことかかなり好き♪何せ「私の大切な人」だしね。
柚:なんかさ、「好きな人」じゃなくて「大切な人」ってのがすごくらしいよね。
捺:うん。らしい。あの後カオナシに対峙したときに、「私の欲しいものはあなたには絶対に出せない」って言ってたじゃない。欲しいものってハク?とか妄想とばしちゃった。
柚:言わずもがな(笑)でもなんかあの辺りの千尋、って母性だよね。傷付いたハクに対しても、カオナシに対しても。「大丈夫、大丈夫よ」って。カオナシに対してはまんまお母さんだったし。
捺:完璧にお母さんだよね。なんか守られる側から守る側になった感じ。魂の救済だよね。
柚:癒し系……ところでさ、俺的名シーン名台詞を挙げ連ねてはみませんか?
捺:いきましょう。ま、ここまでに結構挙げちゃってるけど、まずはハクの「私は味方だから」とか。
柚:実は刷り込み(笑)んじゃね、「不思議だね、千尋の事は覚えていた」台詞うろ覚え。いやもうどりー夢増幅(笑)名を失っても千尋の事だけは覚えていたってのがさ……
捺:表情優しげだったよね。「千尋が元気になるようまじないを掛けて作った」ハクがおにぎりを握る図想像してなんだかほわほわ。
柚:……みんな吃驚だよね……見られてたら……「あのハク様がー!」(笑)えとね、やはしオクサレ様の浄化のシーンは見てて気持ちいいなあ。千尋可愛いし。特にあのやり遂げたときのあの顔♪
捺:あれから後めきめき可愛くなってったよね。中華まんみたいの食べてるシーン好きvでもあのかっこはすげえ。大人の姉ちゃん達もあのかっこってーのがすごすぎ。
柚:せくし〜(笑)いや実際リンの背中はセクシーでした。>変態。そんで白竜対銭婆。あそこら辺は全部好きかな。そんで俺的名台詞No.1。「竜はやさしいよ、やさしくて愚かだ」なんでか知らんが一番ツボ。
捺:優しくって愚かなのはほんとハクの性質だよね。神様だから優しいし、神様なのに愚かにも人間の娘を想ってしまったのね(ドリーム炸裂)。あたしはね、さっきも言ったけど「私の中に千尋が落ちてきたときのことを覚えてる」がNo.1。すごく千尋を内包した時の感触を表した台詞だね。
柚:ああ神様だったんだな、と実感。そして神様なのに恋をした。だから魔女の手先になる事を選んだ。愚かだ〜vvv
捺:愚かでもかまわない、千尋にもう一度会えたから……なーんてね!妄想飛ばしすぎだっつーの!
柚:いやもう諦めよう。所詮わしらはバロッカー(と書いて歪んだ妄想野郎と読む)妄想は止まることを知らないのよ!
捺:ちょっと落ち着こう。あのね、私ススワタリめっちゃ好きです。金平糖わらわらと拾うシーンも、靴をみんなで持ってくるシーンも、石炭を運んでるシーンもみーんなかわいいV
柚:(深呼吸)あのね、千尋で一番好きなシーンは、リンさんが「お前の事とろいって言ったけど、取り消すからなー!」って言った後の千尋がすげえ好きなの。大海原をバックに片手を挙げて答える。なんかすげえ感慨深い。
捺:あの海の水って、羊水みたいだよね。生と死の間に渡る水。あそこでさ、列車の波に攫われるカオナシがすごく切ないんだわ。最初観に行ったときそこで観客が笑ってたからより切なくなっちゃって(>_<)
柚:最初に行ったときは映画の日だったからかなあ……カオナシが「あ・あ・」って言うたび笑うんだよ。笑う所かー?私的にすげえ切なかったんですが。つーかカオナシの存在自体切ないね。
捺:あれだけ神様や人(?)が沢山いる中で、千尋以外には姿が見えない、唯一見えて、執着のある千尋は贈り物をしても気を引かれることはない。そのうち姿が見えるようになって、人は集まってきたけど、孤独は尽きない……せつないよね。
柚:はじめ青蛙を飲み込んだのって、意志を伝える「声」が欲しかったのかなって思ったんだよ。でも彼が飲み込んだのは欲そのものだったような……
捺:欲望を飲み込んで自分を見失っちゃったんだね。苦団子を食べてから「小娘が!」とか言ったのはカオナシじゃなくて、兄役みたいだったし。カオナシ自体にあるのは孤独と千尋に対する固執のみだったのにね。
柚:わしらがさっき言った説の流れからすると、もうカオナシはハクの影でなく、カオナシという個として成り立っていたからね。……だから見失ったのかな?自我を。
捺:ハクの影であったカオナシが、他の者を取り込んだ時点で自我をなくす……当然だよね。あーそれにしても「千と千尋の神隠し」は萌えたなー。振り返ってみるとすごく長い時間掛けてこの対談やってるよ(汗)
柚:アップするのが怖ろしい……誰が読むんだよー!……いや単なる自己満足だし。思うままに語りたかったのよう。しかし宮崎作品で萌えるとは……好きと萌は違うのね、としみじみ。
捺:好きで言ったらラピュタとかナウシカとかかなり好きだもんね。ただあれらって、台詞覚えてあのシーン良いよねって類のものなんだよね。その後とかは別に考えないもん。
柚:何にこんなに萌えてるのかって言うと、実はよく分からない。あの切なさに惹かれてるってのはあるけど。後ね、今までの男女は、既にもう形が出来上がってた様な気がする。そんで、間にあるのは信頼と言う名の愛情。高潔な感じ。……そんな事言ったらハクと千尋なんて、神様と人間なのにね。そこにあるのは信頼じゃなくて愛だよ愛。>by釜爺
捺:愛。うん。恋に近い愛。そういや今までの作品で何か他の目的のためじゃなくて、相手のために動いたのって無いね。
柚:お互いを通した壮大な目的がないんだよね。あくまで互いのみ。そこか?萌え所は。後はやはしあの別れ。妄想の中で幸せになってくれ……そいでは皆様、長きに渡る妄想対談にお付き合い頂きましてありがとうございました。皆様も何か萌え所があったらネタ振ってやって下さい。尻尾振って喰らい付きます(笑)それでは〜

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