◆ 飛行機製作室オープン! ◆
小学生の頃、毎年夏休みになると新潟にある母方の祖母の家に2週間くらい遊びに行きました。海まで歩いて10分という絶好の場所だったのですが、あまり泳ぎに行った記憶はありません。近所に小さな駄菓子屋が1軒あって、そこで100円の模型飛行機を良く買いました。板状の発泡スチロールでできた胴体のスリットに、同じくスチロール製の主翼と水平尾翼を差込、プラスチックのプロペラを機首に差し込んで完成というものです。翼幅は20センチくらいだったでしょうか。紙袋に入って、何種類もお店の壁にかかっていました。何機も作っては飛ばしたものです。墜落するたびにスリットが広がっていき、そのうち主翼ががたがたになって飛ばなくなってしまうようなものでした。飛ばしては壊し、壊しては買い、どんな形でどんな色をしていたか、どんな風に空を飛んだのか、それすらも今は良く覚えていません。でもそれが多分僕が最初に飛ばした模型飛行機でした。
<こんな飛行機でした>
娘が少し大きくなって、何年か前の正月に帰省したときに遊べるものはないかと、地元のおもちゃ屋に入ったときにその懐かしい飛行機にまた出会いました。写真のようなスチロールでできた機体でした。正月に帰るたび飛ばしています。もう胴体の主翼を差し込むスリットはゆるゆるです。
<紙飛行機 第1号>
2004年の秋から誠文堂新光社の「子供の科学」を買い始めました。二宮康明さんという方の設計した紙飛行機が毎月載っています。これを12月に初めて作って飛ばしました。10月号に掲載されていた競技用機です。B5用紙2枚にパーツが印刷されていて、はさみで切り抜きます。胴体は7枚の紙を張り合わせ厚味を出し、主翼は2枚の紙を張り合わせて作ります。接着剤には雑誌で推奨されていた「セメダインC」を使いました。初めてだったので、結構時間がかかりました。慣れれば小一時間の工作なんでしょうが、初日はパーツを切り出して終了、2日目は胴体に主翼と水平尾翼を接着して終了。
3日目にやっと調整をしました。胴体と接着されているところを逆三角の下の頂点にして、主翼をそれぞれ少し上に向けて角度をつけます。(上半角というようです)次に墜落時に力のかかる機首の接着面に瞬間接着剤をしみこませて補強します。胴体と、主翼、水平尾翼の関係が歪んでいないかよく確かめて、いざ試験飛行です。 家の中でまぁまっすぐ滑空したので子供を連れて裏の大きな駐車場へ出かけました。そこは週末には車がほとんどいなく、がらがらの広場になっているので好都合です。
飛ばしている間は、夢中になっていたので写真は取れませんでした。最初は滑空もせずまっしぐらに墜落ばかりしていたのですが、調整を繰り返すうちにぐーんと上昇して旋回しながら滑空するようになりました。最長で10秒くらい飛んだだったでしょうか。すごく楽しかったです。後半には割り箸と輪ゴムで作ったカタパルトを使って5歳の娘でもまぁまぁ上手に飛ばせるようになりました。小さい子が手投げで飛ばすのには少し難しい機体なのかなと思いました。
飛ばした場所が駐車場で下が砂利だったのでなおさらだったのかもしれませんが散々墜落して、補強していた機首部分も紙の層がさけてきてしまいました。翌日もう一回飛ばしに行ったのですが、抵抗が増えるのかもう前日のようにうまくは飛んでくれませんでした。また作りたいと思います。
<ピーナッツスケール>
模型飛行機の中にピーナッツスケールというジャンルがあるのはミステリ作家の森博嗣さんという方が紹介しているのを読んで知りました。On30の鉄道模型をはじめたのもこの方の影響(というか真似っこ)ですし、このサイトのデザインも、もうそのまんまという程真似をしていて恥ずかしいのですが、ここ数年非常に影響を受けている方です。
ピーナッツスケールという名前は知っていたのですが、どんな種類の模型なんだろうとネットをさまよいました。翼幅13インチ(約33センチ)以内のサイズの飛行機で、バルサの骨組みに紙を貼ってゴム動力で実際に空を飛ぶという模型のようです。プラモデルとは違い、実際に空を飛ぶところに魅力を感じました。鉄道模型にしてもぐるぐるエンドレスを回っているのが楽しいのですから、苦労して作った機体が空を飛んだらきっともっと楽しいだろうと思いました。
また情報探しのネットサーフィンの中で「Back Yard Factory」というWWWサイトを見つけました。このサイトには沢山の完成機の写真が掲載されており、自分でもこんな飛行機を作ってみたいという思いが強くわいてきました。鉄道模型のレイアウト作りも小康状態になって、ちょっと違うこともしてみたいなと思っていたこともあり、サイトのオーナさんに質問のメールを投げてみました。 そのときにはもう自分でも作るぞと心は決まっていて、同時にキットを通販してくれるという「KotobukiAirKraft」.にも問い合わせのメールを出していました。
どちらの方もすぐに返事を下さり、ピーナッツスケールの世界では有名だというペックポリマー社のレーシーM10という機体に挑戦することにしたのです。注文から数日で荷物が届きました。開封すると設計図が1枚、説明書が1枚バルサのシートにパーツが印刷されているものが数枚、4種類くらいのバルサの角棒が全部で十数本、プロペラや針金、タイヤやゴム、骨組みの上に張る紙などが入っていました。これまで模型のキットというと、プラモデル、それもアニメの親切キットしか知らなかったので、これは相当頑張らないといけないぞと思いつつ、この設計図は格好良いなぁとぼぉっと図面にみとれて夜が更けて行くのでした。
<紙飛行機 第2号>
「子供の科学」1月号についていた競技用機を2号機にすることにしました。同じ機体を後で作れるように、雑誌から切り離した後コピーを取ってからの作業です。前回1号機はスキャナで画像をPCに取り込みましたが、後でプリントアウトしようとするとうまくサイズぴったりに出てくれません。調整が色々必要そうなので1号機を作るのはまた今度として2号機に着手したわけです。
余白部分にはさみを大雑把にいれてから、カッティングマットの上でパーツを切り出します。組み立てても飛ばせるのは週末だけですからあんまりあわててつくらず、パーツができたところで終りにしました。年末までに1回飛ばしたいと思います。
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