夢の解体新書



<夢の見方歩き方>


最近、朝起きてすぐにすることは

さっきまでみていた夢を記録することです。

それだけを言えばちょっと普通では

ないですね。


昔、友達に真顔で夢をくれと頼まれて

首をかしげたのですが、彼は夢判断に使う

からと訳の分からないことを言う。

若い頃よく見る夢は恥ずかしいので

とっさに熟睡するので夢なんか見ないんだ

と突き放したように断ったのを覚えている

もちろんそれは嘘である。


後でわかったことですが

それはフロイトの「夢判断」のことでした。

彼は自分の夢では作り話に思われるのが

いやで人の夢なら恥を気にせずなんとでも

好き勝手に素人分析してレポートでも

書けると思ったのです。


獏(バク)、それ以降彼のイメージは

寝ているときの夢を食うバクになりました。


でもちょっと興味が湧いていました。

あんなもんでいったい何がわかるのだろう。

ひょっとして自分や人の隠された秘密が

いや自分の中に眠っている無形の宝が・・

ふふふふふ・・・


通学バス電車の時間は長いので

フロイトの夢判断それもコンパクトで

図解入りの分かりやすい本を買って

読むことにしました。

小さな本なら安いし、

へんな象徴(男性女性のシンボル)が

図解になっていても隣に座っている人には

見えはしまい。

ダーウィンの「種の起源」にも匹敵するような

画期的な学術書なのに

変に周りに気を使って読んで

みることにしました。



夢判断は1900年に出版されそれまで

ただの精神科医だったフロイトを

精神分析学の創始者として無意識の発見者として

一躍有名にした革新的で難解な論文でした。

なんとまえがきの10分で

本格的な催眠状態に至らしめ

JR大阪環状線を1周、周回させ同じ駅で目覚め

前の中学生がおじさんの顔にすり変わっていた

のでこれはてっきりあの小説「レナードの朝」

なのかと目を疑いました。



そして二日目は夢は人間の心の奥底にある

無意識的なものを知る王道であるという

フロイトの肝というべきところを通過して

ようやく夢理論というべきところまで到達した。


ところが大正からのバスは満員の急行バスで

(なんと日本広しといえど市バスに急行がある

のは大正区ぐらいか?)

つま先で立っているのが精いっぱい

夕日を眺めながら断念しました。



そして三日目

<エスと自我と超自我>

無意識の中はエネルギーに満ちた

なんでもありの無法地帯(潜在夢)
欲望に忠実な本能のまんまのエス(イド)が

居座り

そのままの姿を意識の世界に持ち込めば

意識の世界が不安や恐怖に陥り

寝ている場合じゃなくなるので

超自我という規範を重んじる警察官が阻止する。
(理性ゃ道徳で選択する)


それで現実的なまあまあこれで

妥協しましょうという自我がそれを

欲動も満たしほっとしてみられる

姿にシンボリックに編集する。

例えば口から血をしたたらせている

オオカミならば羊の皮をかぶせ

赤い口紅をベターリとぬりとか

男性のシンボルならば

家、ネクタイ、蛇、鍵とか

その生殖器は

傘とか棒とか銃とかの長いものとか

このへんはリビドー(性衝動)のフロイト

らしいですね。 後は省略


そうして加工編集されて

ああ今日はへんな夢を見たなんて

意識の舞台に登場する。


そんなへんな夢を自由連想で積み上げて

解釈するうちにその人の過去の秘められて

抑圧秘匿されている何かが浮かびあがる。

これ何かのドラマみたいですね。

(実際心理系の小説やドラマによく見受けられる)
(フロイトが医療(精神)のほかに
社会、芸術、文学に与えた影響は絶大です)


よく見る夢では

<純定型夢> 不安、恥ずかしい、苦しむ夢

<準定型夢>恐ろしい夢

蛇とか崖から落ちるとか溺れるとかの夢


<ある個人の夢の象徴>

ある男性が夢でオートバイに乗り道を間違え

ながらも川や町を通り寺で休んでいると

いう夢を見たとする


彼は昔オートバイに乗っていて日本一周をめざし

途中バッテリーが溶けて夜中に峠を歩いていたり

詐欺に会い無一文になり浜辺で休んでいるとき

優しい人にあい風呂にいれてもらった

そんな経験があったという

オートバイは束縛から解放されたい

期待と不安の象徴として登場したと考える。

間違った解釈かも知れませんがこんな感じ

だと思います。


ちなみに私は自分の集めた夢はユングの

現状の意識を基準に

拡充法(まさかの元型か)と。 

主体水準、客体水準の両方

で考えてみる夢分析を試みています。

この拡充法の元型が実はユングと

それを認めないフロイトの強烈な意見の

対立になり、そんなこんなで

白い巨塔のドラマのようにアドラー共々

決別していったことは有名です。

その話は元型アニマ・アニムスと

少年Aの内面の成長経過とともに

語りたいと思います。


その続きを書くつもりです

では

私は娘のアンナと共に食事で失礼する

良い夢をおやすみなさい


よくぞこんなまとまりのない

独り語りにお付き合いくださいまして、

ほんとうにありがとうございました。

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