前ページで「離れ離れ」と書きましたが、待合室の出口に、いきなり上りと下り、 左右に進路が分かれます。右方向、つまり上りホームは、すぐそこに見えます。
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あれっ、さっき『モグラえき』書いたったやんじぶん、と思われた方、流石です。
昔は、「先ほどの駅舎&この地上ホーム」だけが、土合駅だったようです。
しかし、このJR(当時は国鉄)の線路を、単線から複線に増やす際に、
もう一方を地上に並行させることが不可能だったようです。しかし、複線化は
実現しなければならない。では、どうしたか…。
地上がダメなら、地下。つまり、もう一方の線路を、地中深くに掘り進めて 建設すればよい、となったのです。そしてめでたく、新しい下り線と下りホームは、 『日本一のモグラえき』と、なったわけです。さて、先ほどの待合室の出口に戻り、 進路を左に、つまり、下りホーム側にとりましょう。
突き当たりに、看板が見えます。ここから、いよいよ地下に潜るのかな、と、 はやる気持ちを押さえ、曲がり角を曲がると、そこには…
長い回廊が見えます。その回廊の先、若干の階段の向こうに、突き当りの扉が 見えました、きっと、その扉の向こうから、エレベーターか何かで下るのかな。
突き当りの扉につきましたが、エレベーターホールは見当たりません。しかも、 扉の向こうに、なにやら衝立が。あの向こう側は一体…。
広っ。めっさ広っ。ていうかこの回廊、さっきの待合室の 二、三倍はある空間としか認識できません。いやそれよりなにより、 待合室から結構な距離を歩いている、ということのほうが凄いのかも。
というわけで、「離れ離れ」の理由は、解かって頂けたでしょうか。
さてさて、落ち着いて見回してみると、まだ回廊が続くばかりか、 この先に、暗いトンネルが見えるのですが、もしや、もしや…
深っ。怖っ。そして、今に至って、 これからは、エレベーターなどなく、この階段を、ひたすら降りて行く、 否、「落ちていく」のだと、思い知りました。
意を決して、沈降開始。カツーン、カツーンと、足音が良く響きます。 あと、二つ上の写真の真ん中に、人影がありますよね、あれは実は…、 観光客の親子連れのお子様が、見切れちゃっただけなんスけどね。 今だから言えるけど、こういう雰囲気で、カツーンと言う足音をたてて 遊びまわっているものだから、マジでビビりました。
なーんて考えているうちに、最初の踊り場到着。最初の 踊り場て。よく考えたら、駅構内でこの呼称を用いる時点で、 シュールですが、もっとシュールなものが。
踊り場にベンチ(休憩用)が御座います。この先だいじょうぶかな…。