氷瀑


2000年02月05日
凍結は上の方だけでした
袋田の滝

 冷え込んだ朝、ジェベルのエンジンをかける。
 いつも一発でエンジンが始動する、これはキャブOHの効果よりも前のオーナーが大事に乗っていたおかげだろう。
 なぜかこんな寒い時期に休みを取ることになってしまったので、前々から1度は見てみたいと思っていた氷瀑を見るために袋田の滝に行く事にした。高速を使うのでカタナのほうがいいのだけど、凍結だの雪だのがあったら間違いなくコケるので、起こすのが楽なジェベルにした。

 袋田の滝は茨城北部にあるので、とにかく常磐道を下る。寒さで引き締まるどころかあっという間に縮み上がってしまった。
 ジェベルでは高速の流れに乗るのが精一杯。もっとも風圧がすごくて100km/hからアクセルを開ける気にはならないけど。
 この日、高速でバイクを見かけることは1度も無かった。そんな日にツーリングしている自分にちょっと酔ってみる、これも自慰というのだろうか?

 日立中央は高速出口が有料道路に直結している。こういうのは守銭奴のようであまりいい気持ちではない。
 R349へ続く県道36号は結構ローカルで、路肩には結構雪が残っている。注意して行くも、距離は短いけど数ヶ月ぶりの山道なのでついつい飛ばしてしまう。
 R349は緩いアップダウンとコーナーの続く開けた寒くなければ居眠りしそうな道。猪鼻峠を越えて滝に向かう。猪鼻峠はちょっと攻めたくなるワインディングだったけど、雪が路面に残っていたのでおずおずと走る。

 有料駐車場(車\500、バイク\100)にバイクを停めて袋田の滝へ向かう。トンネルを抜ける(\100)とそこは流れている滝だった。凍っているというよりは氷(雪?)が残っていると言うべき姿だった。
 滝が全面凍結したのは平成8年が最後で、以後は一部しか凍結してなくて今年は例年に比べると凍結していると言う話だった。もっとも朝から昼までで結構解けてしまうので、昼過ぎに着いたのでは話にならないと言ったところか。氷瀑はいまいちだけど、雪のおかげでそれなりに風情のある景観が演出されていたので良しとしよう。
 遊歩道を登ると滝の上に出られて、さらに進むと生瀬の滝が遠望できる。この遊歩道は狭くて急な階段なので結構きつい。その分いい景色が見られるけど、夏は葉が茂っているから見通しは悪いと思う。

 近くに道の駅奥久慈があるので帰りとは逆方向だけど寄ってみる。ここは温泉が併設されているんだけど遊歩道を歩き回って体が温まっていたのでここでは入らないで帰路につく。
 国道を南下して竜神大吊橋を見に行く。でかいけどたいして景色も良くなく(季節が悪い)、何より渡るのに\500かかるのにあきれてすぐに走り出す。
 観光地には人がいないと荒涼としてしまうところとむしろ趣きが増すところがあると思う。大抵は後者の方が良い所だと思う。ここは残念ながら前者に当てはまってしまう。自殺するならいい感じだけど。

 体が冷えてきたところで丁度岩倉鉱泉[1]なる看板があったので、そちらに向かう。ここは一軒宿のような佇まいで、泊まりは1組のみで他は入浴客しか取らないところだった。温泉は露天でも広くも無いけど窓を大きく取った風呂を独り占めできたの満足(でも\700は一寸高い)。
 ここのおばちゃんと話したところ、1週間前に行った時は袋田の滝はほとんど凍っていたとの事。やはり立春後ではダメだったか、と暦の確かさに感心した。

 もし氷瀑を見ようと思ったら、寒い日・寒い時間に行必要があって、しかしそんな時に好んでバイクに乗ろうとは思わないと言う実に困った話だったりする。

生瀬の滝は近くからは見れない これはこれで味がある
生瀬の滝 滝から下流を望む



[1] 岩倉鉱泉:茨城県久慈郡水府村天下野5788
入浴¥700。この辺りには他にも温泉やそばの里などがあります。詳しくは水府村のサイトで。



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2001年03月07日作成
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