北へ 九


2003年07月12日〜08月07日
何処か忘れた
どこだっけ?

 8月 5日

 夜明けにあわせて起きるつもりだったが6時起床。バンガローには日が射さないので腕時計のタイマーをセットしておいたが、電池切れ。恒例のインスタントラーメンで朝食を摂り霧の中を出発する。

 昨日来た道を戻り発荷峠から十和田湖を望むがやはり見えず。R282-R341で八幡平を目指す。アスピーテライン手前のコンビニでチェーン調整。チェーンは昨日見たかったが泥濘んだ土の上ではカタナを倒してしまいそうだったので。次いで車体のチェックをしたらリアのブレーキパッドがほとんど無くなっていたので交換。旅立つ前の整備で交換するには微妙な量だったので、邪魔にならない大きさだったこともあってあらかじめ面取り済のパッドを持ってきていた。

霧の中
八幡平

 気合を入れて県道233号アスピーテラインへ。楽しい。が、登るに連れてガスってきて山頂(?)のパーキングでは視界が数メートル程になる。反対側へ抜け下って行くと次第に霧も薄くなり薄日が射してくる。アスピーテラインは南側の斜面にあるので逆の東から西へ抜けるコースを採ったほうが展望が良いです。

 県道199〜R4〜県道152〜県道158を通って竜泉洞へ。近道のつもりの県道158号線は狭い山道で逆に時間がかかってしまった。しかし車が絶無で静かに流れる円藤川沿いの雰囲気のある道。R340の高速ワインディングを飛ばして竜泉洞到着。この日は暑かったが流石に洞窟内は涼しい。湧き水が多いので秋芳洞とはまた違った感じでぜひ写真で紹介したいところだが、組まれている足場が人が歩く度に揺れてしまいぶれた写真しか撮れなかった。

 太平洋側に出てR45を北上し鵜の巣断崖へ行くとガスっていて視界ゼロ。ちなみに海岸から数キロほどしか離れていない国道は快晴。おそらく海水温が低く、海上で冷やされた空気が断崖を登る過程で結露したんだろう。風は海からだったし。

これまた霧の中
鵜の巣断崖

 海岸線を南下し浄土ヶ浜へ行くも状況は同じ。ちなみにこの区間は牧場が多く、海から流れてきたガスがかかっていて思わず道東を思い出す。良い意味ではなく、ガスの中淡々と牧場を走ったという記憶。結局海の景色は見れず、西日を正面に受けてR106を快走。

 盛岡市街へ入り盛岡YHへ。落ち着いてわんこ蕎麦を喰うためにユースにしたが、どうもコース設定を誤ったような・・・。ペアレントに聞いて初駒という店に行く。一番安いのでも2400円もする。思わず正直に心情を吐露すると、人が一人付くし、余計に作らなければならないからとの由。残念ながら元を取るほどに喰えなかった上に女性の平均よりも少ないと言われた。

 閉店間近で他に客がいなかったので相手をしてくれた店員さんと無駄話をする。第一声が「彼女いますか?」には恐れ入った。まぁ若い女性だとそういう話になるんだろうけど。お世辞でも格好良いとか言われると照れる、というかおじさん扱いされなくてほっとした。

 8月 6日

 6時に同室の兄ちゃんの目覚ましで起きる、お前が起きろ(彼は僕が出発するまで起きなかった)。久々に「ぬるい」空気の中を走り出す。R4を南下し、朝食に立ち寄ったコンビニで僕くらいの歳の男が母親らしき人物に説教を喰らってる。耳が痛い。

水の中
イギリス海岸

 花巻でイギリス海岸を見る。予想通り水量が多くて本当の姿は見えないが、この周囲をふらふらと歩くことに意味があるので良しとしよう。というか賢治記念館の開館時間まで結構あったのでぶらぶらしていただけだったが。

かなり大きい
曲り屋

 記念館へ行き、太陽時計などを見学。こういうのは好きな人はそれだけで十分面白いが、興味がない人にはいくら説明してもまったくの無意味だ。R283〜県道161〜R396を気持ちよく走り抜けて千葉家の曲り屋を見る。教科書に載っていた昔の農具があり、それの回転部にボールベアリングが付けられていたのに驚く。結構最近まで実際に使われていたのだろうか?

周りはたばこ畑
かっぱ淵

 遠野ではかっぱ淵だけを見て太平洋岸に出てR45を南下しつつ、リアス式海岸の景観を楽しむ。ワインディングとしても面白く、交通量もあまり多くないので見て走っての両方を堪能できた。県道9号で大船渡へ。このルートはたまに海が見える意外はまるっきり山道。ちょいと特殊な雰囲気の大船渡の町を抜けて通岡峠から大船渡の入り江を観望するも、木の背が伸びてマップルにあるほどにはよく見えなかった。

これだけ
大理石海岸

 そのままR45を南下して細かい道を下って大理石海岸を見る。観光用の写真では判らなかったが、思いのほかちっぽけだった。ちなみに海水浴場で子供たちが走り回ってた。唐桑半島はパスしてのったりと南下を続け、神割崎キャンプ場へ。

 石井のハンバーグと一緒に野菜を茹でて夕食を摂った後、もう一人居たライダーと飲む。ほぼ同じコースで北海道から南下してきたらしい。もう少し廻る予定だったが、台風が来るから帰ると聞いてこっちもふと帰る気になる。台風は困るし、何よりも一泊程度で何度も来て知ってる南東北の空気がそんな気持ちを後押しした。服の上からも何十箇所も蚊に刺さることに辟易してさっさとお開きにして寝る。

 8月 7日

 6時過ぎに起きて、とりあえず松島まで行ってそこで天気が悪くなっていたらそのまま帰ることに決めて出発する。R398を南下するにつれ雲が厚くなり、松島では霧雨。当然ガスっていて展望なし。今回海岸の景色は碌に見れなかった。

 塩竈神社に参拝し、仙台市街をちょいと迷いながら青葉城へ。当たり前だが岐阜城と同じ雰囲気。ここまで南下したら曇りになったが、松島で帰ることに決めたので南下する。R349で阿武隈川沿いを行くと何箇所かで地震の傷跡を見る(道路が崩れていた)。

段数は知りません
参道の階段

 福島県まで来ると快晴だったが、ここまで来たことでむしろ帰る気になる。混んでいるメインの南下ルートは避けてR118〜R288を取る。三春からは県道46〜40と微妙なルート。再びR188を南下し、高速でさっさと帰ろうとR349に乗り換えようとして道を間違える。R349はR118に「く」の字で接しているが上の方の道を曲ってしまった。

 途中まで気が付かずに走り、戻るのもどうかというところまで来て気が付いて県道27号で常磐道に抜けることにする。この県道が林道から昇格したのか路面は悪くないがなかなかの悪路で、日が暮れた上にガスって来て街灯はないしガードレールや反射板もないし周囲は真っ暗でどこが道かが判り難いと、いっぱいいっぱいになって走る。

 ようやく常磐道に辿り着き、北茨城から霧の常磐道を休み休み走り帰宅。こうしていい加減なツーリングはいい加減に終わった。

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2004年 3月11日作成
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