北へ 八


2003年07月12日〜08月07日
八甲田山
睡蓮沼と八甲田山

 8月 2日

 ねぶたは夕方からなのでのんびりと8時に起きる。取りこぼした夏泊半島でも行こうかと考えながらとりあえず青森市内へ買出し。一通り買い物を終えると雨が降ってきたのでテントに引き返す。

 強くはならなかったが雨は降ったり止んだりを繰り返していたのでテントに篭ってこれからのルートを考えたり久しぶりに手にした雑誌を読んだりして時間を潰し、近くのコロナの湯(\250)というところへ歩いて一風呂浴びる。

 丁度戻ってきたとき、跳ねる人たちが出発し始めた。襷を掛け、裾を端折ってバイクに乗るその異様な姿は一見の価値あり。フェリーターミナルから青森市街までは少々距離があるが、雨の止む気配は感じられないので歩いてねぶた見物へ。

すいませんこんなのしか撮れませんでした
デジカメでは精一杯

 歩きでは思いの外時間がかかったのとすごい人出でなかなか近くに寄れない。雨のため「ねぶた」にはビニールが被せられ、それが明るすぎる街と絶え間ないフラッシュで強調されるのでやや興を削がれるが、それでも時折魅入られるような感覚になった。

 8月 3日

 7時起床。後少しでテントの撤収が終わるというところで雨が降り出したため、テント本体がかなり濡れてしまった。カッパを着て出発する。R7を南下し始めた頃から雨脚が強くなったので、いくつか寄り道する予定だったけどまっすぐに秋田に向かう事にする。

 矢立峠あたりは叩きつけるような雨と霧。潰れたパチンコ屋の屋根のある駐輪場で休憩と装備のチェック。防水ジャケットには水が染み込み始め、バイクは異常ないものの地図を見ようとレインカバーを外したタンクバックにはかなり水が浸入していた。

 能代あたりでは雨は強弱を繰り返すようになってきたが、すっかりやる気がなくなっていたので八郎潟も男鹿半島も素通りして秋田市街へ入る。ここは路面も濡れておらず、今までが嘘のようにただの曇り。R7からすぐの秋田YHに到着。秋田市には竿灯見物出来そうなキャンプ場が無いのと、公営のYHは値段の割にかなり上等なのであらかじめ押さえておいた。

 チェックインには時間が早かったが幸いこのYHには駐輪場が建物の一部で屋根があるので荷解きをする。サイドバッグのレインカバーを外すとばしゃっと水が・・・。バックの中を確認すると、ただでさえ濡れていたテントがもっと酷いことになっていた。反対側の方もカバーからの浸水はあったが荷物の方までは濡れてなかった。一応出発前にチェックはしていたけど7、8年も経てば穴が無くても傷んでるかもしれない、くらいは考えるべきだった。

 とりあえずカバーやカッパをバイクに引っ掛けて干す作業をしていると、BIGスクーターに乗ったおじさんがやって来た。話を聞くと竿灯を見に北上してきたとの事。南の方は降ってなかったらしいが、そんなことを話しているとここでも雨が降り出した。

 YHに入り、真っ先に乾燥機にグローブといった干しても乾き難いものを放り込む。同室になった18切符で九州から来た兄ちゃんと話す。やはり竿灯を見に来たそうで、時間や場所をちゃんと調べていたので同行を願い快く承諾を得る。思いつきで動いているのでいつどこでやるかなんか全く知らなかったのだ。

 一時間ほど前に先ほどのスクーターのおじさんも交えて3人でバスに乗って秋田市街に向かう。幸い少し前に雨は止んでいたので濡れずに済んだ。会場に着いた時にはまだ間があったので、近くのラーメン屋で腹ごしらえをして、端っこの方で竿灯を見物。飯喰ってた時間が余計ですごい混んでしまった。

 僕が見物していたのは折り返しのところで、曲がるのが難しいのか気が抜けるのか思っていたより頻繁にバランスを崩して結構倒れてしまうのもあった。テレビとかでやっているのは「良い所」ばかりで演出も利いていて見てる分には面白いけど、こうやって倒れてくるんじゃないかとビビリながら見ているのもなかなか楽しい(後で話を聞いたら、この日は小雨が降ったり止んだりしていて滑りやすかったんで普段はそんなに倒れたりはしないそうです)。

 混んでるバスでYHに戻り、立派な風呂に入り就寝。やっぱ公営のユースは良い。

 8月 4日

 6:30に起きだして、出発の準備をしていると土砂降り。予報では良くなるような話をしていたのに・・・やっぱ天気図を見ないとダメだな。しばらくチェーンの給脂やなんかをしていると雨が止んだので、一応カッパを着て出発。R7を少し戻り、R285で十和田湖を目指す。

 霧雨が降ったり止んだりする中、緩やかなコーナーが続き流れも良いR285を快走。大館でR103で北上。外輪山の登りにかかった所でまたしても土砂降り。発荷峠を越えたら雨は降っていなかったが展望台からは真っ白で湖面は全く見えず。

 とりあえず乙女の像を見物。多少日が射すようになったが、それでも霧雨が降る。十和田湖は諦めて奥入瀬へ。何度かバイクを停めて流れを見るが、ここのところの雨の所為か水量が多くやや濁っていた。ただ引いた視線で見ると、日差しと濡れた岩や葉がなかなか良い雰囲気を醸し出している。

奥入瀬とカタナここは良かった
奥入瀬にて城ヶ倉大橋からの展望

 焼山に出たあたりで空はすっかり晴れ上がり、八甲田山へ向かうR103の緑のトンネルを木漏れ日を受けて走る。ちょいと路面に荒れた部分もあるが楽しいワインディングで、登りが終わると空が近い。奥入瀬も良いがやっぱりバイク乗りとしてはこういう方が面白い。

 睡蓮沼から八甲田山を見て、R396-R102で再び十和田湖へ。城ヶ倉大橋からの展望に感心し、緩やかな山の中の道をやや速いペースで走る。外輪山のきついワインディングを越えて、時計回りに走って御鼻部山展望台から十和田湖を見る。晴れてるんだけど湖はガスっていた。

ダメじゃん
十和田湖(一応)

 宇樽部野営場に行き受付で聞くとバンガロー(\1250)が空いていたので借りる事にする。まだテントが乾いていなかったので少し高価いが良しとしよう。ちなみにここは車の乗り入れは可能ですが、雨上がりで泥濘んでいなくてもカタナで走るのは怖いです。浅虫の道の駅で買った「青森りんごカレー」で夕食。微妙な味。

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2004年 3月 2日作成
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