MELCO MEG-VC1
SV-98
動作可否可(SV-98 model3 で動作確認) 取込形式 MPEG-1 特 徴 いきなり MPEG が吐き出されるので生産効率が非常に高く、必要とされるディスク領域も少ない。保存する領域としては、そこそこ高速なハードディスクがあればよい。
チップは DEC 21230 を搭載しており、ベタはきれいに取り込める。エッジ周辺でざらつきが若干目立つが、画面に表示されるテロップなどは小さな文字でも比較的鮮明にキャプチャすることができる。
この製品は NEC にも OEM 供給されており、非保証ながら SV-98 でも動かすことが可能である(SV-98 model1A/SV-98 model3で動作を確認)。難 点 最初から MPEG にリアルタイムで変換するため、動きの激しいものを取り込むと、ブロックノイズが目立ってくる。
『鋼鉄天使くるみ(初代)』のオープニングの取り込みでどれくらい崩れるかを確認するとよい。
吐き出されるフォーマットが MPEG のため、後から画像を加工・編集するのには向いていない。総 評 急ぎの取り込みを、そこそこのクオリティで大量に行う場合には、これが一番おすすめである。
NEC PK-UG-X002
SV-98
動作可否可(SV-98 model1A2 で動作確認) 取込形式 MPEG-1,AVI 特 徴 基板上には MEG-VC1-N という表記がある。この製品は MELCO の MEG-VC1 を OEM 供給されたものであるため、ハードウェア的には MEG-VC1 と何ら変わるところはない。
ただし、NEC版ということで付属ソフトの面で MELCO 版とは若干の違いがあり、AVI でキャプチャするためのソフトや、Film工房などが付属する。
非保証ながら SV-98 でも動かすことが可能である(SV-98 model1A/SV-98 model3で動作を確認)。難 点 ハードウェアの構成は MEG-VC1 と同一のため、難点も MEG-VC1 のそれと同一である。
AVIでの取り込みもできるものの、コマ落ちが激しいので実用に耐えるとは思えない。総 評 可もなく不可もなく、といったところ。そこそこのクオリティで我慢できる人であれば問題はないと思う。
中古で出てきた場合には MEG-VC1 よりも低価格になっていることが多いので、純正品が好きな人にはおすすめである。
WEPSYSTEM RT-5
SV-98
動作可否可(要小細工・SV-98 model1A2,SV-98 model3 で動作確認) 取込形式 MPEG-1 特 徴 使用しているチップは MEG-VC1 などと同じ DEC 21230 であるが、MEG-VC1 と比較した場合に、バッファメモリの容量が違うようである。
SV-98/PC-98で動作させるためには小細工が必要だが、その内容は読者諸賢の想像におまかせする。難 点 生産効率は非常に良いのだが、最初から MPEG で吐き出されるため、後から編集することは難しい。 総 評 使用しているチップが DEC 21230 であるため、取り込み時の画質は MEG-VC1 より少し良い程度である。
なお、DEC 21230 を採用したキャプチャカードは今回とりあげたカードの他に Canopus の Power MPEG Producer がある。
Power Capture Pro
SV-98
動作可否可(PC-9821 RvII26相当機で Win95, WinNT 4.0 にて動作確認) 取込形式 AVI(MotionJPEG) 特 徴 このカードは SV-98/PC-98 は対応機種に含まれていないが、問題なく動作可能である。
取り込む形式が MotionJPEG のため、非常に高いクオリティでのキャプチャが可能であり、MPEG に変換した際にもブロックノイズがほとんど出ない。
最初から VideoCD 用の取り込みサイズが用意されている。このサイズは下位機種になる Power Capture PCI には用意されていない。
形式が MotionJPEG の AVI なので、フレーム単位での編集が可能である。難 点 圧縮率を低くした場合には、それなりに高速で大容量のハードディスクが必要になる。可能であれば Ultra2Wide の SCSI が望ましいと思われる。もっとも ATAPI であれば ULTRA ATA66 以上あれば大丈夫のような気もするが。
SV-98/2-B04 に代表される SV-98 に対応したディスクアレイカードを併用する場合、実用に耐える OS は WinNT に限定され、書き込みポリシーはライトバックにしておかなくてはならない。なお、352×240 のサイズでは、1/5 圧縮までであれば、コマ落ちすることなくキャプチャが可能である。
MPEGに変換する場合には TMPEGEnc を使用することが多いと思われるが、演算能力の関係で SV-98/PC-98 では生産効率が著しく低下する(たった 30 分の取り込みデータをMPEGに変換するのに12時間以上も必要になる)ので現実的ではない。総 評 このカード(というか TMPEGEnc を併用してMPEGに変換するカード)は『時間がかかってもいいから、ひたすら高いクオリティを求める』という人に向いている。
ただし、SV-98/PC-98 のみで MPEG まで持っていこうとすると非常に時間がかかるので、長編をキャプチャするのには向かないと思われる。
DV Raptor
SV-98
動作可否可(SV-98 model2 で動作確認) 取込形式 AVI(DV) 特 徴 前出の Power Capture Pro と同様で、SV-98/2-B04 に代表される SV-98 に対応したディスクアレイカードを併用する場合、実用に耐える OS は WinNT に限定され、書き込みポリシーはライトバックにしておく必要がある。 難 点 参照 AVI のため、高速で広大なディスク領域が必要になる。
使用するメディアコンバータにもよるが、キャプチャ中に音声のサンプリングレートが変わると、そこでキャプチャが止まってしまう。総 評 ディスク書き込み性能が最も要求されるのがこのカードである。また、MPEG に変換する際には TMPEGEnc を使用することになるので、生産効率も低い。よって、Power Capture Pro でも満足できない方にはおすすめであるが、その場合にはメディアコンバータの挙動にも注意をはらう必要がある。
PC-9821X-B04/PC-9821X-B05
SV-98
動作可否可(SV-98 model3,PC-9821 Rs20 で動作確認) 取込形式 AVI(I-FRAME MPEG) 特 徴 SV-98/PC-98に正式に対応しているキャプチャカードである。取り込み時は AVI であるが、取り込み後にハードウェアで MPEG に変換する。
AVI形式で取り込むため、後の編集などは行いやすいはずである。
画像の取り込みレートを一定(10.0Mbps)以上に上げると、ベタがきれいに取り込めるようになるが、レートを上げるにしたがって速いハードディスクが必要になる。
AVIの取り込み限界サイズである 2G 前後のファイルは、2時間程度で MPEG に変換される。難 点 取り込みレートによっては、画像のストリームと音声のストリームがずれてしまうことがある。
編集は AVI で取り込んだ段階で行えるものの、カードがある環境でしか編集できず、保存するのにもかなり時間が必要である。また、編集後に元のファイル形式に戻らないことがある。
生産効率はそれほど悪くはないが、MPEG への変換はハードウェアで行うため、同時に複数のファイルを変換したいときには、個別にこのカードを搭載した機械を作り、ネットワーク経由で変換することになる。
全体的に取り込んだ画面が暗めで、細かい部分が若干ぼやけ気味になる。
再生するプレーヤーによっては、音声にプチノイズが入ることがある(PIONEERの で確認。SHARPの では問題なし)が、これは DVMPEG を使用すれば改善できるかもしれない。補 足 このカードについての詳しい情報は、こちらを見て頂きたい。