一尺二分(H管)

今回紹介する尺八は一尺二分管で筒音はB(二尺一寸の一オクターヴ上)太さは86mm

ぽんぬき(漆地を使わない地なし管)なのにバランス良く「裏ヒ」までよくなります。唄口は欣也式(都山 琴古よりもっと昔のスタイルのものを機能的且つ竹の美しさを妨げないようにデザインしました。下にの写真があります)しかも嬉しくて象牙を入れています。
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竹材は関東(ヒミツ)で見つけた立ち枯れの竹で、ちょっと形が面白いけれど細すぎるし何寸がとれるのかも解らなかったので、根っこから掘らずに根にできるだけ近い所からノコギリで切ってきたものです。

よく曲がっています
もちろん矯めはしていません。
一尺八寸と並べてみました。
ほうきの竹のちょっと太め。
一番上に見える唄口キャップは昔は形が似ているところから「とんがらし」と呼ばれていたそうです。なかなか洒落た呼び方です。
これが欣也式唄口
象牙はたまにしか使いませんが
硬さと粘りの具合がとてもいいようです。
枝が出かかっています。
普通製管師はこういう竹は使いません。
焼印ではなく焼きペンの手書きです。
いっぱつ勝負なので大変緊張しますが一つ一つ字が違うところがおもしろい。
こんな所にも枝が出かかっています。
中塗りは薄く中漆をかけています。

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