Kanon

miharu.gif カノンのゲーム日記です。  ネタばれだから、いやな人は戻ってね。

この日記は、PlayStation2のコントローラを片手に(大げさだよ)作成しています。  間違えや脱字は追々訂正していきますが、お気づきの点などありましたら、電子メールでお知らせ下さると幸いです。  なお掲示板への攻略情報の投稿はご遠慮下さい。  また以下の内容は予告なく変更することがあります。 ご了承下さい。 


01/03/28
このテンションがいつまで続くか分かりませんが、ぞのさんやとるてさんの一押し<?>ゲームですので、 期待も高まります。 メモリが見あたらないってマイナートラブルがあったんだけど、 漸く発掘しました。 今日はオープニングをチェック!

妖精の住んでいそうなちょっと不気味な巨大な樹。 
遠景は分厚い雲の下に小さな町。 
次第にスクロールアップしていく。 
上空は雲が切れて光が踊っている。 
<タイトルロゴが再び登場>
「わたしの名前、まだ覚えてる?」 水瀬 名雪
「起きないから、奇跡って言うんですよ」 美坂 栞
「春が来て…ずっと春だったらいいのに」 沢渡 真琴
「…わたしは魔物を討つ者だから」 川瀬 舞
美坂 香里
倉田 佐祐理
天野 美汐
水瀬 秋子
雪の降る学校か? それともシティホール?
そして噴水のある公園

最後にさくらちゃんみたいな羽を付けた少女が登場

「…約束、だよ」 月宮 あゆ
幾つかのシーンを回想し、ピンクの翼を広げる。

雪が降っていた。
思い出の中を、真っ白い結晶が埋め尽くしていた。
数年ぶりに訪れた白く霞む町で、
今も降り続ける雪の中で、
俺はひとりの少女と出会った。

あゆをバックに再びタイトルロゴ
スタートボタンを押すとボイスモードの選択、主人公の名前は相沢祐一(デフォルト)のまま。  名前を替えると呼んでくれないよね、普通。

駅前で待ちくたびれた主人公の前に名雪登場。
「わたしの名前、まだ覚えてる?」
再びオープニングムービー、ちょっとテーマ音楽は寂しいかも?
01/03/30
1月7日 木曜日
夢。
夢を見ている。
毎日見る夢。
終わりのない夢。
赤い雪。
流れる夕焼け。
赤く染まった世界。
誰かの泣き声。
子供の泣き声。
夕焼け空を覆うように、小さな子供が泣いていた。
どうすることもできずに、
ただ夕焼けに染まるその子の頬を見ていることしかできなかった。
だから、せめて…。
流れる涙を拭いたかった。
だけど、手は動かなくて…。
頬を伝う涙は雪に吸い込まれて…。
見ていることしかできなくて…。
悔しくて…。
悲しくて…。
大丈夫だから…。
だから、泣かないで…。
言葉にならない声。
届かない声。
「約束だから…」
それは誰の言葉だっただろう…。
夢が、別の色に染まっていく…。
「うん…約束、だよ」

第一の選択肢朝、夢現の主人公の耳に名雪の間延びした声が届く。
このまま寝る / もう起きる

このまま寝る
夕方まで眠るはずが、寒くて目を覚ます。 制服を探す名雪。 
七年ぶりに出会った幼なじみが陸上部だなんて(^ ^;

もう起きる
???
第2の選択肢名雪の出がけに午後の約束を取り付ける。
町を案内してくれないか? / 部屋の片づけを手伝ってくれないか?

町を案内してくれないか?
昼食をお腹いっぱい食べて眠ってしまう主人公。
起こしに来て布団の上からのしかかる名雪。 「わぁ」
散歩に行く二人に秋子は買い物を頼む。

部屋の片づけを手伝ってくれないか?
???
第3の選択肢商店街への道すがら、昔話。
鞄くらいは持ってやる / 持ってやらない

鞄くらいは持ってやる
「らくちん、らくちん」

持ってやらない
???
商店街に着くと、名雪が買い物をしている間、主人公は7年前の記憶を掘り起こす。
突然、背中に羽を生やした少女が突っ込んでくる!

「うぐぅ…どいて〜」

第4の選択肢鼻の頭を打ったのは気の毒だけど、因縁付けられてる(^^;
言い訳する / 言い訳しない

言い訳する
「あんまり高速だったので・・・(爆)」

言い訳しない
???
今度は祐一の手を掴んで、また急いで走り出す。 「追われているんだよ!」
夕焼けが広がるまで、少女と走り続ける。

第5の選択肢誰に?
もっと詮索する / これ以上は詮索しない

もっと詮索する
紙袋のことを聞くと動揺する。

これ以上は詮索しない
???
「はね?」 「はねってなあに?」 「…はね〜」 「…うぐぅ」 「羽があるよ〜」

第6の選択肢また突然逃げだそうとする。
一緒に逃げる / この場所に留まる

一緒に逃げる
追っ手が姿を現す。 あんまりハードボイルドじゃなかった。
「人は見かけで判断したらダメだよ…」

この場所に留まる
???
謎が明らかにされる。 たい焼きやさんに注文して、食い逃げ(爆)

第7の選択肢はいっ、おすそわけ。
貰う / 遠慮しておく

貰う
あとで払うんなら、いいか(爆)

遠慮しておく
???
「ぼくはあゆだよ。 月宮あゆ」 
お互いに名乗ると、あゆは祐一のことを知っているの?  あゆと分かれて、元の場所に戻る。

商店街の入口で名雪が拗ねている。 帰宅してから仲直り、夕食を取って部屋に戻る。
(今日のうちに荷物を運ばなかったのは失敗だったかも知れないな…) 1週間も荷ほどきできない!? 着の身着のままだよ〜

目覚ましを名雪に借りに、部屋を訪ねる。 と、名雪が寝ぼけて部屋から出てくる。

……。
………。
「…行こうよ」
……。
「…早く行こうよ」
「……」
誰かが俺の体を揺すっている。
「…早く行かないと、日が暮れちゃうよ?」
聞き覚えのある声。
そして、どこか懐かしい声…。
「…どこへ行くんだ?」
「買い物だよ、買い物」
「…買い物?」
「うん。 お母さんに頼まれた買い物」
「…そういえばそんなこと言ってたような」
「祐一、一緒に行ってくれるって言ったよね?」
「…寒いから行かない」
「嘘つきはダメだよ。 針千本飲ますよ」
「…それも嫌だ」
「だったら行こうよ。 大丈夫、きっと寒くないよ」
「…絶対に嘘だ」
「だったら針千本。 今は増量期間中で針千五百本」
「…分かったよ。 一緒に行くから…」
「うんっ」
突然、家の前、三つ編みを下げた名雪が姿を現す
「しまった。 無茶苦茶寒いぞ」
「そんなことないよ。 祐一は気合いが足りないんだよ」
「名雪にまんまとだまされた」
「だましてないよ、全然寒くないもん」
「詐欺だ! 誇大広告だ!」
「祐一、人聞き悪いよ〜」
「これは、名雪が針千本だな」
「えっ?」
「しかも、キャンペーン期間中で畳針だ!」
「あんなおっきな針飲めないよ〜」
「気合いだ、気合いで飲むんだ」
「無理だよ〜」
「だったら、俺も行かない」
「…だったら、祐一だけ今日の晩ご飯は紅しょうが」
「お茶碗山盛りの紅しょうがに紅しょうがをかけて食べるの」
「飲み物はしょうがの絞り汁」
「…分かりました、どこまでもついてきます」
「うんっ」
これはたぶん、脅迫という犯罪なのではないかと思う。
「…ね、祐一」
名雪が白い息を吐く。
「そろそろ行こうよ…じっとしてた方が寒いよ…」
「そうだな…」
川沿いの商店街への道
「早くっ、早くっ」
「そんなに急がなくても、店は逃げないだろ」
「逃げないけど、閉まるよっ」
結局、俺がいつものように買い物鞄を持される。
「悲しい居候の身だから、仕方ないと言えば仕方ないか…」
「そんなの小学生の台詞じゃないよぉ」
「きっと、荷物持ちを断ったら家を追い出されて、この極寒の地にひとりぼっち…」
「だから、人聞き悪いよぉっ」
「熊に襲われたら、名雪のせいだな」
「居ないよ、熊なんて…」
「でも、狼ならでるだろ?」
「日本中のどこ探しても狼は出ないよ」
「それは残念だな」
「狼も熊も、出ない方がいいよ。 出たら食べられるよ」
お互いの会話が少しずれたところでかみ合っていた。
このいとこの少女と初めて出会ってから、もう5年になる。
最初に出会った時は、お互い緊張していた。
会話も他人行儀だったのが、今ではすっかりこんな感じだった。
そういえばお互いが相手の名前を呼び捨てにするようになったのは、いつからだろう…。
商店街
「よかった…まだきっと間に合うよ」
これだけ急いだんだから、間に合わなかったら嫌だ。
「じゃあ、閉まる前にさっさと頼まれてるもの買ってこい」
そういって名雪に鞄を渡す。
「うんっ、買ってくるよ」
「祐一はここで待っててね」
俺が頷いたのを確認してから、名雪が商店街の雑踏の中に消える。
「あ、そうだ」
…が、すぐに戻ってくる。
「先に帰ったら怒るよ」
「大丈夫だって」
「約束だよっ」
もう一度人混みの中に消える。
「さて…」
名雪が帰ってくるまで、俺はこの場で待っていたらいいのか。
名雪のことだから、おそらく買い物を済ませるまで、時間がかかるに違いない。
なにせ、名雪はとにかく要領が悪いからな。
きっと将来もその要領の悪さは変わらないだろう。
……。
………。
しばらく待っていると、後から小さな悲鳴のような声が聞こえる。
…どんっ!
直後、背中を押されるような感触。
押される、というよりは何かが背中に当たったような…。
「…うぐぅ」
俺と同じくらいの学年だろうか…?
振り向くと、なぜか女の子が泣いていた。
鼻のあたりを赤くして、目には涙をためていた。
「……」
女の子と目が合う。
「…う…ぐぅ…」
やばい…と思ったときは手遅れだった。
「えぐっ…うっ…」
瞳に溜まっていた涙は流れ出て、それでもどんどん後から溢れてくる。
「…えぐぅ…うぐぅ!」
しゃくりあげるように泣き出した少女と、その目の前にたっている俺。
買い物帰りの人が、何事かとこっちを振り返っている。
「…えっと…その」
どうやら、いきなり背中にぶつかってそのまま泣き出したらしい。
「…うぐぅ、えぐっ」
真っ赤になった目を擦りながら、泣きじゃくっている。
困った…。
いつの間にか、周りには立派な人垣ができていた。
「じゃ、そういうことで俺これから宿題があるから」
何事もなかったように爽やかに立ち去ろうとした俺の体が後ろに引っ張られる。
見ると、いつの間にか俺の上着がしっかりと女の子に掴まれていた。
「えぐぅっ…」
さすがに、この状態でふりほどいて逃げるわけにもいかない。
「と、とりあえず…キミの名前は?」
「…うっ…えぐっ」
「俺は相沢祐一だ」
「えぐっ…うぐっ」
全然会話になっていなかった。
「…ぅ、うぐ…」
片手で俺の上着を引っ張ったまま、もう片方の手でゴシゴシと目を擦っている。
「…ぁ…う…」
何かを伝えようと口を動かしているらしいのだが、なかなか言葉にならない。
「…ぁ…ゆ…」
まだ震える声で、言葉らしきものが口をついて出る。
「…あゆ、か?」
こくん、と頷く。
あゆ。
どうやらそれがこの子の名前らしかった。
「名字は?」
「…あ…ゆ」
「名字があゆなのか?」
「うぐぅ…違ぅ…」
ぶんぶん、と首を横に振る。
「もう一度訊くぞ、名前は何て言うんだ?」
「…あゆ」
さっきよりしっかりした声で、確かにそう言った。
「それで、名字は?」
「……」
「もしかして、名字もあゆなのか? だったらかなり変な名前だな」
「…えぐっ…ぅ…違ぅ…」
一度泣きやみかけていた表情が、もう一度歪む。
「と、とりあえず、どこか人のいない場所に行こう、な」
人垣は、さっきより確実に増えていた。
微かにひそひそ声まで聞こえる。
確かに、俺が女の子をいじめているように見えなくもなかった。
というか、それ以外の何物にも見えなかった。
「うぐぅ…ひどぃ…」
さらに誤解を招くような台詞で追い打ちをかける。
顔を上げると、遠巻きに見ていた通行人までなにやらひそひそ話をしていた。
なんだか、とてもやばい状況のような気がした。
「と、とにかく場所を変えるぞ」
「うぐぅ…」
まだ泣いている女の子の手を引っ張って、人垣をかき分けながら走り出す。
「行くぞ、あゆあゆ」
「あゆあゆじゃないよぅ…」
片方の手でぐずぐずと涙を拭いながら、それでも特に抵抗することなく俺の後ろに続いて走り出すあゆあゆ。
「うぐぅ…あゆあゆじゃないもん…」
「どっちでもいいから、走るぞっ」
「どっちでもよくないよぅ〜」
そして、俺と見知らぬ女の子は二人で商店街の奥へと走っていった。
………。
……。
<随分長い夢だったね。 書き出すんじゃなかった(^^;>
1月8日 金曜日
夢。
夢の中にいる。
いつもと同じ。
ずっとずっと…。
同じ風景の繰り返し。
ゆっくりと微睡みに揺られながら、
たったひとつのことだけを願う。
目を閉じて、次に開いたとき、別の空が見えますように、と…。


goto Home
return to Game

Mail to