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第十九話「世界で唯一の大脳皮質を持たない団体、そりが布団法人カニカニ団」
1999年8月7日09:30 日本 氷見
Maroの云ってた415号線への交差点はほどなくして現れた。割とあっけない感じだった。
目の前に「氷見こっちだお」と書かれた標識が目に入る。
「あんだおヤケに簡単ぢゃねぇ〜か、マサカ・・・ワナじゃないだろ〜な・・・・」ミケくんがツブやく
こんな状態のカニカニ団にワナ仕掛けてど〜すんのよ・・・・とMBXは思った。
「も〜あとは一本道だ、マカせろ〜っっっ!!」テキト〜なコトを喚くミケくんであった。
「も〜本当に信用できないんだから、も〜」あつこが不信感バリバリの呈で見ている。
そうこうしてるうちにゼンソン号は再び日本海にドカンとぶつかった。隣には能登鉄道が海岸縁を走っていた。
「うわぁ泳ぎてぇ〜〜!!」headsが興奮して叫ぶ
海の近くにくると人間ってゆ〜ものは不思議な興奮状態になるのであろう、車内が色めきだった。
国道415号線は、ほんの2、3分で海と野と鉄道から離れ、氷見市へと向かった。
「なんか、早いバイパスみたいの無かったでしたっけ?」おもむろに団長が口を開いた。
「おお!そゆやそんな便利なモンがあっったのぉ〜( ̄ー ̄)>ハテ」必死に思い出そうとしてる経験者の2人。
「よっっしゃ〜近道するかのぉ〜、(「・・)ドレドレ...」辺りを見回すミケくん。
しかしそれは、世界で唯一の大脳皮質を持たない団体である布団法人カニカニ団にとっては、
針の山から干し草を探すようなムボ〜過ぎる試みだった。
「変な色気出してまた道に迷うのはやめましょうよ」珍しく団長がヤケに慎重な面持ちでいった。
そうだそうだと云わんばかりに、後部座席の目が光る。
「そだね・・トコロで運転変わろ〜か、そろそろ」ミケくんが申し出る。
「そうですね、どっか止められるトコロないかなぁ」
適当な場所でゼンソン号をいったん止めると、素早く運転手交代であった。
車外に出た途端に太陽の熱と光が襲い掛かってきた。見上げると雲一つない鬼晴れであった。
「しかし、カニカニの遠征はいつも晴天にだけは恵まれるんだおねぃ」シ〜トベルトをしながらミケくんがツブやくと
「日ごろの行いが悪すぎて限界までいってるから、晴れるんじゃないすか?」headsがメチャクチャ云ってる。
氷見を通りすぎて、一向は再び海沿いの道をひた走る。
「Yayoiさんに会った事あるの?」身を乗り出してMBXが団長に聞いた。
「そゆやマスタ〜も、あったコトないんだっけか?」ミケくんが運転しながら口を挟む。
「いやぁ〜僕も無いんですよねぇ、IRCで話した事があるくらいで。どんな人なのかも知らないんですよぉ
「毎晩のように話してるけど、どんな人なんだろ〜?」headsが笑って話に加わる。
「トコロでなんで?来るんだっけ?Yayoi」ミケくんが横を見て尋ねた。
「ヒドいなぁ〜!ミケくんが絶対来いよって叫んでたんじゃないですか!IRCで」団長が凍りついた顔でいった。
「そうだ、コラさんがしつこく来い来いって云ってたんだ」headsがまくし立てる。
二人にさんざん鬼だとか、極悪だとかいわれて(<●> <●>;)ミケくんは話題を変えようとしていた。
「いや、ほらYayoiちゃんってば、そんなノコノコ出てくるよ〜に見えないじゃんよ、来るとは云ってても
フカシに決まってんべ!とか思ったワケよ。正体バレんの嫌がってるだろ〜しよぉ、だ〜ら驚いたワケよ」
「チクっちゃお〜、ヒデ〜〜よなぁコラさんって、鬼でしゅ〜」チョ〜シこきまくる団長。
「だ〜〜〜ら、違うってゆってんべぇ〜オメぇ〜はよぉ」ハンドル片手にニラむミケくん
にわかに巻き起こったやんややんやの討論に、信号は無視するわ、
犬はひき殺しそうになるわでゼンソン号は七尾を目前にモメにモメたのだった。


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