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第三十六話「愛と悲しみの青春と哀愁と恋の旅立ちの冷やしMBX物語(珠洲 焼き肉松玖冷麺編)」
1999年8月7日20:00 日本 珠洲 「焼き肉Mac」其の参
一通り自己紹介も終わり、遅いスタ〜トながらエアロビ東も能登牛を堪能していた。
そろそろ宴も佳境に入ってきた。クロネコが店内に持ち込んだ大きな紙バッグから何やらゴソゴソと取り出していた。
「ジャ〜〜〜ンっっ!Sakaさんお土産です」高々と掲げるその物体は・・・・なんと伝説のApple IIであった(゚o゚;) はぅっっ。
「ををっっ!スゲ〜〜マジでくれるんすか?」マニワ垂涎の的であるApple IIを目の当たりにしてSakaが気色ばんだ。
さっそくプラチナブロンドの独特の燼体を手渡されて満面に笑みをたたえるSakaであった。
隣に座っていたたつゆきが物珍しそうに、手に取ってApple IIを眺めていた。いつしかheadsも奥の禁煙席からやって来た。
早速興味津々の呈で、Apple II返す返す見ているMBX, Ranker, Maroの面々。Sakaを囲んで人だかりができていた。
「盛り上がって参りましたぁっっっっっ!!\(●^o^●)/」団長が赤鬼のようにアルコ〜ルの入った顔で叫ぶっっ。
目のすっかり座ったRankerが、そろそろ日本酒に切り替えようと提案
「ココって結構美味しい酒がそろってるんだよね」
日本酒に相当詳しい様な面持ちで、次々と酒のメニュを見ながらRankerの解説が始まる。
それではと、Rankerお勧めの日本酒を次々とオ〜ダ〜するカニカニ団。
出てきた酒がこれまたウマいのなんのってKMなどは豪快にコップでゴクゴク水のように飲んでいた。
たつゆきも負けてはなるかと意地を見せた。
「プハぁ〜たまんねぃY(^o^)Y」さすが東北は酒どころの男であった。
馬力をつけようということになり、ニンニク焼きを注文(まだ食べてんのかよぉ)
これが一口食べたら、ウマいのだが思わず涙ぐむほどメチャクチャに辛かった。
これはいい絵になると感じ、傍らの団長にデジカメで撮ってくれと頼み『ミケくんニンニクに涙ぐむ』が捏造されたのであった。
「うわぁ〜俺はニンニクは全然駄目なんだよね、苦手です。(^_^;)ゞ」
禁煙席のテ〜ブルに移っているMBXが顔を歪めて、しゅうしゅうとニオイを撒き散らしながら焼けているニンニクを指して云った。
「好き嫌いはアカんのぉ・・・( ̄◇ ̄)」酒の匂いに釣られてすぐ隣に移ってきたYayoiの声が聞こえた。
言い終わるや否やMBXが続けて叫ぶ「あ・・お姉さん冷麺一つくださ〜い(=^.^=)/」
「焼き肉屋で冷麺とは邪道じゃぁ・・・・(─┬─__─┬─)バガヤロォ」またしてもYayoiだった。ヤベ〜〜(゚〇゚;)←ミケくん
かなり飲んだだろうか、見るとグリ〜ンのアロハを着込んだYayoiの表情に異変が見られ始めた。
挙動が思いっきり不審である。
そんな矢先に具の沢山乗った特製冷麺が届いた・・・嬉しそうに八重歯をのぞかせながら冷麺を抱え込むMBX
まるでスロ〜モ〜ションを見ているようにして事件は起こった。ザラザラっっドパドパドパぁっんんん
見ると、ブキミな音を立てて煙をあげた大量の焼きニンニクがMBXの冷麺に投げ込まれた。
(@_@;)おががっっ 一瞬何が起こったのか理解できないMBXの長髪が驚愕に震える。
「うはははは、特製冷麺の出来上がりじゃぁ〜〜ウマいぞぉ〜(* ̄∀ ̄)/ ←Yayoi」
「焼き肉屋で冷麺なぞ頼む奴はこ〜〜じゃぁ〜」
突然の事態を把握できないMBXの冷麺のドンブリに対して更なる攻撃が加えられた。
両手で必死でドンブリを防衛するMBXの間隙を突いて、Yayoiの魔箸がサイドワインダ〜のように螺旋を描きマッハで飛び交った。
ミケくんの小皿に、その獲得した厚切りの焼豚が投げ込まれた、それをソッコ〜で飲み込むミケくん。(*^¬^*)/あぃあぃ
冷麺の貴重な具が次々とYayoiの魔箸の餌食になり始めた。それを見ていた他の団員達の箸も攻撃に加わった。
あからさまにMBX劣勢であった。遠巻きにあつこが、その凄ざましさを唖然として見守っていた。
ほんの1分で勝負は決まった。まるでハゲタカに襲われたウサギのように、あれほど豊富だった冷麺の具は、儚くも消えていった。
からくも、麺と汁のみを守ったMBXは目に涙を溜めて啜りながら「やっぱし焼き肉の最後の〆は冷麺でしょう」と気丈にノベていた。
これが後に云う『珠洲焼き肉松玖 素冷麺事件』である。
宴も一通り落ち着いて、デザ〜トのアイスクリ〜ムも出始めて、閉めの雰囲気になってきた。
記念撮影が始まったころには、ミケくんはタバコを切らしていたし、ついでに誰かにタバコを頼まれて外に買いに出た。
headsも外の空気が吸いたいとのことで、一緒に出かけた。店から外に出ると心地よい熱気がまだ残っていた。
店内から漏れてくる笑い声に混じって、どこかで虫が鳴いているのが聞こえてきた。
まだ10時前だというのに駅は真っ暗で、表通りに出ても明かりはおろか、人気すらない。
自然とつい空を見上げてしまう。奇麗に澄んだ星空が踊っていた。
「来てよかったべ?しかしいいトコだおなぁ〜珠洲って」ペタペタと店から借りた草履を引きずりながらheadsに話しかけた。
「ほ〜〜んと、最高!もっと長くいたいよなぁ」天を仰いでheadsがツブやく
古い民家が街灯もまばらな真っ暗な通りの両側に続いていた。車も通らなければ物音ひとつ聞こえてこない。
それはまるで別世界に迷い込んだような錯覚を覚えた。
それにしても、タバコ屋が閉まっていた。
店の前の自販機にも目当てのタバコの銘柄がおいてない(j_j)ショック。
あちこち5分ほど徘徊して探したのだが結局見つからなかったが、いい酔いざましになった。
「また明日も暑くなりそうだねぃ」ミケくんはそうheadsに云いながら格子戸を開けると、帰る支度に忙しい皆の元に戻った。


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