寄生虫









 今日の新聞に書いてあったのを読んだのですが、脳みそを食べる寄生虫が発見されたそうですね。
 どんな経緯ででその虫が身体に侵入するのかなど、具体的なことは全くといっていいほど不明なのだとか。
 とにかくその虫は、脳みそを少しずつ少しずつ食べていくそうです。
 ちょうど、木の葉を食べる虫のように。


 頭の中は通常見えないため、寄生虫の侵入に気付くのは容易な事ではありません。
 でも、わかっている事もあるのです。
 寄生虫は前頭葉付近が好物らしいのです。


 御存知のように、前頭葉を切断されると『突拍子もない大声で喋る』ようになります。 ロボトミー手術がその一例です。 この段階では、あまり周囲の人も気付かないそうです。
 そして、前運動皮質の近くまで切断されると、『目の前に見える事柄』のみを『何の脈絡もなく話す』、と言うような事しか出来なくなります。 ここまで来ると周囲も異変に気付くようです。 ですが、その時には既に遅いのだと記事には書いてあります。
 寄生虫は好物のこの辺りを食べ尽くすと次の好物を求めて、宿主の耳の穴からにょろりと出てくるのです。
 そうして、眼前にある対象に向って寄生しようとするらしいのです。


 そう友人に向って話していた時に、大声で歌を歌っていた目の前の友人の耳の辺りから、『白くてとても細長い何か』がにょろりと出てきた。






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