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たらこWORKS  俗物Kaikou.特別編


チョコのオマケを作ろ!なお1984年発売~森永ガンダムチョコスナック 1/300 ガンダム・バズーカ付き~

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チョコのオマケを作ろう!なお1984年発売

森永  ガンダムチョコスナック 1/300 ガンダム  バズーカ付き




  それは1984年前後のこと。

  ガンプラ・ブームがまだ続いていたその当時、ガンプラではなく、お菓子で有名な森永製菓さんが、大流行のガンダムのプラモデルをオマケにつけたお菓子を発売していました。

  題して 森永チョコスナック 機動戦士ガンダム。

  チョコレートのかかった丸いスナック菓子に高さ6cmくらいの小さなプラモデルがついて、お値段 100円。

森永 ガンダムチョコスナック 1/300 ガンダム・バズーカ付きの写真


  普通のモビルスーツから始まって、何年間かかけて色々な機体が発売されました。模型店ではなく、普通にスーパーの菓子売り場にありました。まぁチョコなんでね。やがては続編のゼータ、ダブル・ゼータへと進化が続いて、人気シリーズとなっていきますが、それはまた別のお話。

  出来の具合はまちまちで、出来の良いものもあれば、頭でっかちで寸胴な今ひとつ似ていないものもある。

  商品化権の関係もあるので、森永製菓が金型を作って生産していたとは思いにくく、噂によればバンダイが製造していたという話も聞きましたが、真相はわかりません。当時の関係者にインタビューでもとれれば、歴史的価値のある本が書けるでしょうが、それはともかく。

  この森永ガンダムチョコスナック、当時、買ってあったんですな(たしかマルエツで買った)。

  しかもアソートなのにしっかり主役機のガンダムを引き当てている、さらにバズーカ付きのレア・モデル。それをパテ埋めして整形を企み、作りかけていた(チョコスナックは買った当時にちゃんと美味しくいただきました)。

  そして放置した。1984年からずっと。

  実に38年間放置。なっがいよ。時折、取り出して眺めてはいたけれど。決して作ろうとはしなかった。

  イロイロ理由はあるのだけれど、つまるところ、上手に作りたかった。大改造もしてみたかった。でも、そんな技術は無かった。だから、できなかった。

  しかしながら、近年大問題が発生していました。

  老眼の進行デス。

  このままでは、こんな小さなキットを作ることは不可能になってしまう。それでは惜しい。わたしにも惜しいことがある、という意外な発見でございました。しかもガンプラ。しかもチョコのオマケ。(笑)というヤツですわ。

  そして手元には、なんとなく興味で持っていた拡大鏡眼鏡がありました。100円ショップのセリアで100円で買った、いわゆるハ◯キルーペ的なアレです(もちろん別メーカーの別製品です)。

  放っておけば老眼は進み、もうこれを作ることはできなくなる。しかし手元には拡大鏡眼鏡がある。ならば・・・

  やるしかない。

  というわけで強引に作ってみました。



森永ガンダムチョコスナックのガンダム、正面   ひとまず完成写真を御覧ください。

  このガンダムチョコスナック、さきほどシリーズでも出来はバラバラと書きましたが、主役機のガンダムだけあってか本キットの出来は非常に素晴らしく、プロポーションもディテールも(この大きさにしては)極めて良く出来ています。

  パーツは胴体が中空の前後2パーツ、ランドセルが1パーツ、頭部が角と頭部の2パーツ、腕、足が左右それぞれ1パーツずつという構成です。

  胴体とランドセルこそ中空ですが、頭部、腕、足はムクの成形でプラスチックの塊になっています。

  そのため頭部、腕、足には流し込んだプラスチックが回りきらなかったり、収縮して発生するヒケが大きく表れています。それ故に昔の私はパテ埋めをしようとしていたんですな。

  このヒケを除けば、頭部には顔すら彫り込まれているという素晴らしい造形で、ルーペで見ると感動を覚える出来栄えです。さすがに若干甘いですけど。

  ※ ビームサーベルが非常に短いのは最初からの仕様です。 たぶんこれ以上長いと型から抜く時に具合が悪かったのではないかと推測されますが、真相はワカリマセン。

  写真は洗濯バサミを改造した固定具に取り付けて塗装中の状態。

  こんなに小さいのに、肩と首が回転し、足の付け根が前後に若干可動する驚異の仕様。

  しかしそのせっかくの可動部を切り離し、固定ポーズで製作することにしました。設計は素晴らしいのですが、少々ゆるく、カタカタして立っていられなくなるので。

森永ガンダムチョコスナックのガンダム、製作中の写真。洗濯ばさみに挟んで塗裁
  塗装は黒立ち上げに挑戦して、最初にすべて真っ黒に塗り、それからリアルタイプカラーとプロトタイプカラーの中間みたいな色にしてみます。その方がこの小スケールでも情報量が増えて見た目が締まりそうだから。

  写真の上に写っているのは100円ショップの拡大鏡眼鏡。めちゃめちゃ見えます。

チョコスナックのオマケの1/300ガンダムの顔面を拡大鏡眼鏡で塗裁した結果の写真   この100円ショップの拡大鏡眼鏡を使って、毛を刈って細くした面相筆を用い、およそ3ミリくらいのガンダムの頭部を塗ってみます。目と、赤い顎と、クチバシと、マスクのダブルへの字とヘルメットの耳の穴(?)。手に持てないので余っていたランナーにくっつけて塗装し、塗装後に切り離します。

  ダブルへの字は失敗しました。もうこれ以上細く描けない。


  耳の穴は左右で合計10個の穴が開いているはずですが、どこが開いているのやらよく判らない。一応見える範囲を塗って8つ穴にしました。拡大鏡があっても、老眼がこれ以上進んだら、たぶんこんな細かい塗装は出来ない。間違いなく出来ない。だからこそ、作るなら今しかなかったのです。今作らないと死ぬまで作れない。プラモは墓場へは持って行けません。墓に入れてもらっても作れないのでは楽しくない。

  というわけで目をショボショボにしながらルーペ越しに苦労して塗りました。

  

たぶん二度と出来ない。



  そんなこんなで苦労して塗装を済ませ、100円ショップで買った木工素材の木材に乗せて接着、コピー用紙に出力したラベルを貼って完成です。すべてアクリル・ガッシュの筆塗り。

森永 ガンダムチョコスナック 1/300 ガンダム・バズーカ付き完成写真

  せっかくの付属品であるバズーカは手に持たせるとぎこちない姿になるので足元に固定。出来はいいんですがね。

  上から見たところ。

  一応墨入れもしたんですが、腕が悪すぎて太っとい線がついただけという哀しい結果に。

  しかしこうして見下ろしてみると、がっしりした肩幅、適度な大きさの肩、薄いランドセル、といった見事なプロポーションが非常に素晴らしく、往年の造形の方が、現代の HGUC や MG・PG のガンダムよりもよほどガンダムの雰囲気を醸し出していることがよく判ります。

  特に、前に飛び出し過ぎていない胸部中央の装甲段差が素晴らしい。ガンダムの本来の造形について、学ぶことの多い見事なキットです。これでチョコスナックが付いて100円は素晴らしい。

  現在はプレミア価格が付いてオークション等では2500円しますけど(哀しい)。

森永 ガンダムチョコスナック 1/300 ガンダム・バズーカ付き  上から見下ろした写真


森永 ガンダムチョコスナック 1/300 ガンダム・バズーカ付き  斜めに見下ろした写真
森永 ガンダムチョコスナック 1/300 ガンダム�E�バズーカ付き。前から見下ろした写真
  襲い来る老眼の危機を文明の利器たる100円ショップをもって乗り越え、38年の刻を超えてついに完成。

  長い。長すぎる。だがこれで死ぬまでに果たすべき思い残しは消えた。

  黒を塗ってから開始する黒立ち上げという塗装法に挑戦しましたが、ヘタクソな厚塗りのせいでぜんぜん上塗りの濃淡に変化が出せず、結局落ち着いた色になった以外は特にシャドウの雰囲気もなくどうにもならない結果に。修行が足りません。

  アクリル・ガッシュによる塗装は剥げやすいことが以前、別のぺぺろガンダムで判明していました。サーフェイサーによる下地作りで定着が良くなるのではとも思いましたが、小さなディテールが潰れそうで今回もサーフェイサーによる下地作りは行いませんでした。動かさないのだから剝げないのでは、と思いましたが、どこかにぶつかったらしく、頭の角の絵の具が剥がれているのが確認できます。

  やはり下地なしではアクリル・ガッシュの塗膜は非常に弱いようです。

森永 ガンダムチョコスナック 1/300 ガンダム・バズーカ付き  斜め後方水平写真 森永 ガンダムチョコスナック 1/300 ガンダム・バズーカ付き  斜め後方見上げ写真 森永 ガンダムチョコスナック 1/300 ガンダム・バズーカ付き  斜め後方見上げ写真
森永 ガンダムチョコスナック 1/300 ガンダム・バズーカ付き  斜めに見上げた写真   かくして完成。森永 ガンダムチョコスナック 1/300 ガンダム(バズーカ付き)。

  実は今回、製作中に頭部のパーツ(7ミリくらい)をうっかり手元から飛ばして紛失してしまい一時は

  あぁ、結局作れなくなってしまったか・・



  と諦めかけましたが、不思議なことに、本人の想像をはるかに超えてこのチョコのオマケキットへの思い入れが強かったらしく、翌日、可能性のある空間を徹底的に、懐中電灯片手に根性で捜索して発見するというミニドラマを展開していました。

  机の間から飛んでいた小さな小さなパーツを発見した時、高らかに鳴るファンファーレと共に、ガンプラの神(誰だよ)の声が響きました。

  積まず投げずに諦めず作れ。

  御意のままに。

  だから、このチョコのオマケは38年の時を超えて完成したのです。諦めなければ出来ることがある。

  たとえベタクソな腕と微かな気力をもってしても。

  このわずか6センチのガンダム像は、そのようなことを静かに語りかけているのです。(なんつってね)。



そして・・・作りかけのプラモキットは次々と発掘されるのでしたとさ。プラモ地獄。





2022.10.22

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