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万物一身 All is a body.万事一也 All is one.万識虚妄 All human perception are fallacies.万時等一 All time is equal.

※2007年 牛嶋神社大祭の記録写真は コチラ です。

更新情報:2025.09.15 Link's のコーナーに 光跡 様を追加しました。

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第1010回

2025年12月8日

■ F1 が終わってしまった



  F1 アブダビ・グランプリ(最終戦)が終了した。

  4 月の頭に下位チームで苦労してきた角田選手がトップ・チームに電撃移籍してから実に8ヶ月。   誠に残念ながら、目立った成績を残すことなく、角田選手は来年 F1 グランプリの表舞台から離れることになった(裏方にはいるけれどもね)。

  この 8 ヶ月間、ファンはどれほど一喜一憂し、幾度無表情になったことか。

  正直、歯がゆい 8 ヶ月だった。練習走行が上手で、予選に弱く、ここ一番にとても弱い角田選手の走りと運の悪さに砂を舐めるような日々だった。

  彼は職人である。成果の出ない職人だ。なにもうまく噛み合わない、腕のいい職人だった。そちこちに腕の良さがうかがわれるのに、出来上がるのはなぜかいまひとつなものばかり。うまく車を御せなかったり、なぜか足を引っ張る他人の横槍が入ったりして結局なにかうまく行かない。不思議な職人。そして人柄は底抜けに良い。

  チームもドライバー仲間も、我々ファンも、そんな角田選手が好きだった。成績以外は。

  最終戦でも不運に見舞われ車が壊れ、緊急修理の車で予選上位グループに入ったものの決勝結果はいつもの中盤、14 位。

  最後まで期待値が高く、パッとしない結果だった。言いたい文句も各方面に多々あるものの、どうしても憎めない、愛すべき我らが角田選手。「Ready for the challenge ahead (挑戦への覚悟はできている)」と言って誰もが潰れてきたトップ・チームのセカンド・ドライバーに就任した角田選手。

  それは確かに挑戦だった。挑戦、挑戦。そして今年は結果が出なかった。

  だが彼は確かに挑戦したのだ。我々ファンは歯ぎしりしながらそれを見守った8ヶ月だった。

  挑戦はひとまず終わった。

  昨夜は彼の挑戦が終わってしまったことに脱力していたけれど、翌日になった今は少々清々しい気分でいる

  腕は確かだが結果のイマイチな職人。好人物で努力家だが、運は無い。愛すべき我らが F1 ドライバー。

  角田選手は来年、テスト・ドライバー兼予備選手としてチームの裏側にいる。

  我々の目に触れことは少ないだろう。

  しかし我々は知っている。彼が腕の良いドライバーで好人物だということを。いつか歯車が噛み合ったとき、彼は八面六臂の活躍をすることだろう。

  いつかその日が来ることを願って、来年の F1 グランプリを待つことにしよう。また来年。

  

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