日繭
記八



1996年7月

(7/4) DOS/Vマシンを買ってしまいました!!!8月からの仕事で必要だといわれ、「自分で買うな!会社で何とかするから。でも9月なんだよなぁ」ってことはやっぱり自分で買えって事かぁ!?と云うことで、6月30日(日)秋葉原まで、友人に車を出してもらい 行ってきました。

東芝のBREZZA 5130DA っていうやつ。一円でも安いところはないかと秋葉原中を歩き周り、相場はこれ位か、と把握したところで、安くしてくれそうな、店中ダンボールだらけのお店ってたくさんあるでしょ。そのうちの一つに入っていって。頑張って値切って買ってきました。あぁあマックのローンも残ってるのに・・・


(7/10) おはこんばんちわ。(by DR.すらんぷ)べんりだな、この挨拶。今日は、仕事の帰りに広尾でちょっと降りておいしい珈琲を飲んできました。15人くらいしか入れない程ほどの広さと、ボリュームを抑えた物憂げなジャズの響きカウンターの向こうで寡黙に、珈琲を煎れる銀髪のマスター。1時間ほどの、リラックスした空間と旨い珈琲。至福の一時でした。


(7/17) 無機的な部屋に暖かみが欲しくなり植物を育て始めました。「幸福の木」-ドラセナ マッサンギアナという名前。この小さな植物のどこから「幸福の」なんて言葉が連想されたのかは僕にはわかりません。でも、寝に帰るだけの部屋の中に一つ緑があるということが何だか僕にはうれしいのです。たかだか30センチのこの小さな命によってある種の充実感を得られることに驚きを感じます。 窓越しの少しの光と、週に3回くらいの水やり。ただそれだけで、毎日、毎日少しずつ、少しずつ、小さな葉を伸ばし続けていきます。こいつと日々を過ごしていくのもなかなか楽しそうです。


(7/18) 時間は、そう、深夜2時過ぎ、友人とふたり。3週間前のこと。新宿駅のそば、西口へとつながるガード下でギターを奏でる、青年に出会いました。千切れた新聞やあき缶の転がる通路にしゃがみこみ2時間のフォークライブ。

フォーク青年と別れたのはそろそろ東の空が白んで来る午前4時、かわたれ時(彼は誰時)。夜明けを見ようと都庁のほうへとゆっくりと歩いていきました。少しずつ明るくなっていく空に、鳥達のさえずりにある種の感動を覚えながら都庁前に着いた頃、朝日は上り新しい一日の始まりが、僕らと共にあったのです・・・・・・。

「なぁ、おまえ金持ってる?」
「いや、俺もおまえに金借りて帰ろうと思ったんだけど?」
「おいおい、今いくら持ってんの?」
「70円。おまえは?」
「160円」


二人あわせても初乗り料金にさえ満たないという状況に立たされたふたりは互いの顔を見ないよう口笛を吹き始めたのだった。



繭八庵
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Eight Cocoon House
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