日繭
記八



1996年12月

(12/6) エヴァのプラモデルをそろえておきたいなと近所の模型屋に行ってみると零号機と零(改)があるではないか!零号機を探し求めていただけにさっそく飛びつく。ついでに溶きパテ用にラッカーシンナーとポリパテを購入。駅前のおもちゃ屋に行ったりもしたのだがポッポが正解だったようだ。8時前後に1時間くらい寝て飯をば食ってエヴァのビデオみながらガンプラ作成。


(12/10) 「今日はもう疲れたぁ早寝しよ」と思っているときに限って、急な電話が入ったり、ちょっとのつもりのゲームにはまっちゃったり、マックのハードディスクの中味をいろいろといじりいじりしているうちに時間の過ぎるのを忘れてしまったりするもので気がつけば「げ、もう3時じゃん。おいおい明日も仕事だってのにぃ、トホホ」という状態に陥ってしまうものです。先日のハードディスククラッシュ事件により「まっさら記憶喪失アルツハイマー」状態となったマックに、機能拡張ファイルやらコンパネ書類やら、ユーティリティーやゲームやらをぜーんぶインストールし直す作業を始めてしまったのが運のつきでした。この日も気がつけば草木も眠るなんとやらという刻限にさしかかってしまったのでありました。


(12/11) 朝から避難訓練。いきなりサイレンが鳴り響き避難してくださいのアナウンス。火元はどうやら2階の食堂らしい。炎はどんどん燃え広がり煙はもうもうとたちこめ一刻も早く逃げ出さないと死傷者が多数出てしまうというシチュエーションらしい。ということで避難してくださいと放送と防災係りは懸命に呼びかけるのだが、こちとら取引先と電話しているんだから席を外せる訳がない。「どーもすいません。ちょうど今避難訓練をやっておりまして」なんていいながら電話を続ける社員がぞろぞろいる。サイレンを気にしないようにしつつ電話をさらに何件かしているうちに、避難してしまった社員たちが帰ってくる。寒い表で、消防団の話を聴かされて、挙句何人かは放水訓練に突入したらしい。火災の規模はかなり大きく6階建てビルの2階食堂より上はかなり燃えちまったという設定らしい。逃げ遅れて悠長に電話なんかかけていた僕は迷わず焼死(笑)


(12/12) 昼飯はサンプラザ地下で中華料理、回鍋○(ホイコーロー)。そうそう、朝の電車で並み盛り250円の牛丼太郎のバイトの娘が北習志野から乗ってきていた。1時間もかけて牛丼やに働きにいくというのはどんな気分であろうか。午後はなかなかに忙しかった。夕方ネットニュースの閲覧を始める。FSSのMLや、エヴァのMLグインのMLは絶対ありそうなもんだけどな。ネットニュースはいま一つ情報の探し方に得心がいかない。ニフティのHPは楽しそうである。「星界の戦旗氈@絆のかたち」の作者森岡浩之本人も参加して、話題が繰り広げられるというのだから覗いてみたくてしょうがなかったりする。行き帰りの電車で「星界の戦旗氈@絆のかたち」を読む。物語の中心がラフィールとジントの二人だということはわかるのだが、このあと物語がどこに向かっていくのか示されないまま終わってしまった1巻だった。キャラクターはすきなのだが、SF的設定とキャラクターの造形に勢力のすべてを傾けたはいいが、キャラクターが自立的な動きをしてくれない。といった感じ。嫌いじゃないんだよ。村上春樹堂を覗く。読み耽ってしまった。週1回の連載で42文字×70行程。原稿用紙にして7枚くらいだ。


(12/14) 銀座のプランタンの脇の劇場で「ジャイアントピーチ」を見た。今回は実写とモーションアニメの両方が使い分けられている。時に同時に使用されてもいた。でも少しも不自然ではない。人形たちがとてもかわいらしい。そばかすだらけでへなぁっとした顔をした主人公「ジェームス」帽子をかぶって触覚を隠せばそのあたりにホントにいそうな「ムカデ」 ミステリアスでアダルトな雰囲気の「スパイダー」(彼女だけ横文字気分)ちょっとぼけた「土ボタル」きもちわるいんだけどかわいらしい「ミミズ」よーくみると仮面ライダーみたいで怖い「きりぎりす」みなかわいらしくて楽しい映画でした。


(12/16) 朝起きると無茶苦茶だるい。熱をはかってみると、38度4分もある。が、出勤。だるいわ、咳は止まらないわ、鼻はでるわで辛い一日だった。
(12/17) おそるべし。熱はさらに上がってしまった。39度7分。こんな高熱は3年前の入院騒ぎのとき以来だろう。さすがに病院にいく。一日死んだように眠っていた。


(12/19) 9時過ぎにもそもそと起きだし、熱はまだ下がり切らず7度5分ほどあるが午後から出社しますと電話してしまったのでしょうがなく身支度をする。しかしまだ本調子でないので体を動かすのがとてもかったるい。寝ぼけた象のような、でろーんどろーんとした全身だらだら運動しかできなくなってしまっとる。でろーん、さぁてきがえるかなぁ、でろーんどろーん、あれ、くつしたうらがえしじゃねぇか、どろーんネクタイはなに色が、でろーん、いいかなぁどろーん、でろーん。と云った感じ。もう一日中でろーんどろーんでございました。


(12/20) もう大丈夫直った直った、と喜んでいたのに明け方3時過ぎに突然の寒気と頭痛で目覚めた。とにかく頭がいたい。寝返りをうってもどっちを向こうが、ちょっと頭を浮かしても咳をしてもがんがんひびく。またまた仕事を休み再び病院に行く。厚着にマスク、たまに咳こんでる人が若いのから若くない人達までたくさんいる。1時間くらい待たされてや っと名前が呼ばれたと思ったら診察はあっという間。高い熱がなかなか下がらないのが今回の熱の特徴なのだそうで、以前解熱剤の副作用がひどくて入院した僕は強い解熱剤が使えなくて、飲み薬の代わりに筋肉注射というものを打ってもらった。これが看護付さんの言うとおり痛いのね。「腕のここ出して」って看護付さん自分の腕を指差しながら言うのに「二の腕ですね」なんて軽口たたいて答えていたんだけど、打ち終わって「痛くても5分くらいもんでてね」って言われて、それほど痛くないよなぁって思っていたらだんだんだんだん痛くなってくるのね。注射打った場所が固くなって、ジンジンしだして、打ったところをもんでると筋肉のスジとスジの間をむりやりぎゅっっっと不可能なくらいまで収 縮させた感じで痛いのなんのって。マスクの陰ですごい顔しながら注射のあとをもんでおりました。教訓「筋肉注射は痛い!!」


(12/21) 寝て起きてを繰り返しているうちにすっかり一週間たってしまった。しつこい熱は未だ下がる気配もなく今日も一日布団のなかで過ごすことになってしまった。俺ってこんなに虚弱体質だったかなぁ?世間じゃ今日から3連休だというのに風邪で休みまくってるせいでちっとも実感がない。どうせ寝連休だ。あーあ、遊びに行きてぇなぁ。


(12/22) エヴァンゲリオン4枚目ののCD「ADDITION」を駅前のCD屋まで買いにいく。今春公開予定の劇場用映画の前売りチケットがついてきて3000円ですよ、おとくですよ!買いですよ!!テレカつき前売りチケットは行列しても買えなかった人もいるっていいますよ的雰囲気をかもしだしていた「予約受け付け中」の宣伝に乗せられて予約までしてしまった。内容はと云えば、声優が歌ったバージョンの主題歌が4パターンと、楽屋落ちのドラマが1本。放映中作品内で使われた「ハレルヤコーラス」と、「ベートーベンの第9の題4楽章(うたのとこね)、何で入っているのかわからないクラシックが1曲(劇場版で使うのか?)。登場人物たちの歌う「てんとうむしのサンバ」(!?)劇場版の予告3パターンの計12曲クラシックと楽屋落ちのドラマが無ければすかすかのこのCD、普通こんな内容のCDチケット無し1700円じゃだれも買わないぞ。おいらはチケットつきで3000円で買わされてるけどね。まぁCDのタイトルの意味、英和辞書で引いて納得させられちゃったからいいんだけどね。してやられた感じ。ばかだよなぁ俺。


(12/23) ぐっすりとお昼の12時近くまで眠る。何となく机の片付けをしているうちに山積みになった雑誌が気になり始めて雑誌の整理を始めだす。そうすると今度は本棚やら何やら気になり始めてあれやこれやをひっくり返しての部屋の大掃除に展開してしまった。パソコンデスクの上のMSX2とFDDをドスブイの箱に無理やりいれてしまう。この机の下に積まれていたMSX2用のソフトや書籍も全部一緒くたに入れちまう。であいたスペースに箪笥の上に積まれていたプラモデルや模型用の道具類の箱ををしまう。箪笥の上もすっきりしたし、パソコンデスクもすっかり模型専用机という感じになった。本棚の上に置いてあった人形を袋にしまう。特にポーズをつけて並べている訳でもなくぽんぽんと無造作に積み重ねられているだけで、足がもげていたり角が折れていたりするので、出しておくよりはしまっておいたほうがほこりもつかないし目立たない。各々袋にいれて押入にしまう。人形を押入にいれてしまうと本棚の上がものすごくすっきりした。一日中CDを良く聴いた。エヴァ3枚をかわるがわる3回づつ位とノートルダムの鐘、ナイトメアービフォアクリスマスも聴いたし、ファイブスターストーリーズのサントラなんて物も出てきたし、ショパンのエチュードなんてものもかけた。学習机の上に2台モニタとキーボードが並んでいると残ったスペースはとても狭く、脇のガラス机に置かれたPCの本体の上のビデオの上も、ペン立てやFD置き、手紙入れ、辞書やら何やらで非常にせまい。この限られたスペースをもう少し有効に使えないものかねぇ。卓上カレンダーを置く場所もないというのが情けない。


(12/24) 昼休みに何気なく本屋を覗くと栗本薫の新刊が出ているではないか。今月はグイン54でおしまいだなと思っていたのでとっても嬉しい。しかも去年から始まった「六道ヶ辻」のシリーズではありませんか。予想していない月の予想しないシリーズの出現にけっこうよろこんでいたりする。仕事中には読めないので帰りの電車までがまんする。もとの「六道ヶ辻 大導寺一族の滅亡」の登場人物の一人、大導寺竜介の存在を抹消されてしまった妹、笙子の物語、と云えば聞こえはいいけど、大正乙女悲恋で耽美と云った感じか。いかにも栗本薫、あくまで大衆小説、エンターテイナーどこまでもじぶんのよみたいはなしをかくのだなぁ。10時半ごろ酒に呼ばれてえすわいの家へ。はらももう来ていて、奇しくも男3人でのイブになってしまった。ああ、むさいむさい。


(12/25) 昼飯はサンプラザ地下の和食屋。すき焼き定食。グイン55のタイトルが「モンンゴールの一番長い日」ということが今日わかった。栗本薫のファンのホームページって結構あるもんだなと関心。神林長平ファンや、夢枕曝ファンはインターネット上ではまだまだ少ないのかね。帰りにビギナーズマックとホビージャパン購入。おもちゃ屋にLM/HGのエヴァ初号機、零号機、零号機(改)、参号機が、どかんと積まれているのは3週間ほど前に必死に探し回った身としては何だかせつない。7時過ぎに帰宅。日記をつけ珈琲をいれさて風呂にでもはいるべかというところ。


(12/29) 今日でマッキントッシュパフォーマ5320君が僕のいえに来てからちょうど一年です。 君が僕の家に来たのは95年の12月29日夕方の5時半ごろでした。7年越しの夢をかなえた僕はとても嬉しくて幸せな気持ちで一杯でやっぱり君に恋をしている弟と二人重たい君を抱えて電車でここまで君を運んできたのです。



繭八庵
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Eight Cocoon House
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by Atsushi Kurata
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