日繭
記八



長月はSeptember(の後半)

(9/16) 昨晩は眠りが浅く夜中の2時すぎに目が覚めてしまいました。窓の外では物凄い音を立てて雨が降っています。よく天気予報で「中型で非常に強い台風◯号は」とか「大型で並みの強さの」とかいう言い方をしていますよね。これ、なんだか良く判らない分類法だと思っていましたが、きっちりと大きさの分類と強さの分類が決まっていて、それに基づいた名称だった事が判りました。

まず、大きさですが、1000ヘクトパスカルの等圧線の半径で分類して、
1:ごく小さい(半径100キロ未満)
2:小さい、あるいは小型(半径100〜200キロ)
3:並み、あるいは中型(半径200〜300キロ)
4:大きい、あるいは大型(半径300〜600キロ)
5:非常に大きい、あるいは超大型(半径600キロ以上)
となっています。

また、強さの分類は中心の気圧で決められていて、
1:弱い(990ヘクトパスカル以上)
2:並み(960〜989ヘクトパスカル)
3:強い(930〜959ヘクトパスカル)
4:非常に強い(900〜929ヘクトパスカル)
5:猛烈な(900ヘクトパスカル未満)
この二つの組み合わせで台風の規模と強さをあらわしていると云う訳です。

今回の台風5号であれば「大型で並の強さ」とニュースで云っていますから、 1000ヘクトパスカルの等圧線の半径が300〜600キロで、中心の気圧が960〜989ヘクトパスカルの台風と云う事になります。
新聞を見ると、中心の気圧は975ヘクトパスカルと書いてありますから、あたっていると言えるでしょう。


(9/17) さて、某情報によると今日は京極夏彦の「塗仏の宴 宴の始末」の発売日です。 「塗仏の宴 宴の支度」から半年経ってしまっているのでどんな話だったのか半分以上忘れてしまっていると思われますが、とりあえず僕の住む朝霞台の場合、今日手にはいるかどうかさえ定かではありませんのでどうなる事やら。

案の定、朝霞台では手に入りませんでした。あまり期待はしていなかったのですが、残念だった事にかわりはありません。しょうがないので朝霞市の図書館に行きました。あちこちで面白いよと薦められている「十二国記」の最初の1冊ほか何冊か借りてきました。あちこちの図書館を利用しはじめてはや20年ですが、近くに図書館があるかないかで本に費やす金額は大きく変わってきますね。蔵書内容は図書館によってまちまちなのは当然なのですが、普通の小説と文庫が充実していて、新刊が早く入るところはやはり嬉しいです。どうしても欲しい本は買ってしまいますが、購入しようか迷う本は図書館で借りて読むのが一番です。


(9/18) 朝から雨です。ジャズを良く聴くようになったのは最近の事でした。4月に大学時代の友人の結婚式があって、そこで何年かぶりに学生時代、一緒につるんでいた連中と再会を果たしたわけです。二次会、三次会と散々遊び、最後に、ある友人のアパートで行き着いたのですが、ここで沢山のジャズのレコードを聴かされたのが割と直接的なきっかけでした。その彼がジョン・コルトレーンの「Blue Train」が一番のお気に入りだとあまりに目を輝かせて情熱的に語るので、ジャズとはそんなに凄いのか?と、自分でも何枚かCDを借りて聴いてみたらこれがけっこう肌にあったと云うわけです。

京極夏彦の「塗仏の宴 宴の始末」購入。朝霞台駅の本屋に物凄い数積んでありました。 秋の夜長の読書にちょうど良いものを手に入れる事ができました。京極氏の作品は読む側にもかなりの集中力を要求するものが多いと思いますが、たいへんなだけに読了後の充実感や達成感、余韻の持続力も他のものとは違います。今回も思いきり物語の迷宮の魅力に酔わせてもらえるだろうと思っています。


(9/19) 本はそれこそ衝動買いばかりなのですが、ごく稀にCDを衝動買いしてしまう事があります。ここ1、2ケ月良くかけている一枚がそうで、ジャケットの格好良さにまず惹かれて、視聴コーナーでヘッドホンを手に取ってしまったのが運のつきで、気がつけば財布開いてレジに並んでいたといういわくありげな一枚です。って別に後悔しているわけではありません。えぇ、もちろん(笑)

「PUNCH THE MONKEY! - Lupin the 3rd,The 30th Anniversary Remixes -」がそれで、ようはルパン三世30周年記念に作品中使われたいろんな曲を今風にリミックスしましたよという一枚です。懐かしのオープニング曲や主題歌が全部で11曲入っております。

僕なんかはルパン三世と云われるともう懐かしくてたまらないわけです。何度となくり返された再放送で散々見ていたり、小学校の遠足となれば帰りのバスで必ずと云っていい程ビデオが流されたり、「カリオストロの城」を何十回も見たりと云った記憶が場面や音楽の断片なんかが自然と甦ってきてしまうのですね。おそるべしルパン三世。

妻の勤務先の小学校の運動会を見に行ってきました。赤頑張れ、青頑張れ、白頑張れ(この小学校は3色対抗らしいのです)と子どもたちはそれなりに晴れの舞台に夢中になっているようでした。その喧噪に半ば背を向けるように「塗仏の宴 宴の始末」を読み耽っていたのが僕です。強い陽射しと京極堂の理屈っぽい蘊蓄ほど不似合いなものは無いと思いますが、読みたいものは仕方がありません。「次の競技は・・・」「◯年生は入場門に集合して・・・」などの放送委員のアナウンスを片耳に入れながら、猿がどうの薔薇十字がどうの四角四面がどうのこうのという文章を集中してを読んでいるのも不思議な気分です。


(9/20) 志木まで買い物に出かけました。いつもは自転車でさっさか行ってしまうのですが、今日は天気が良いので、のんびり歩きです。いままで気がつかなかった公園や喫茶店、小物屋などが発見できると嬉しいですね。たまには一日をゆっくり過ごすのも良いものです。


(9/21) 10日振りに教習所に行ってきました。技能教習が2時間あったのですが、なんだか寝不足で気が乗りません。「体調悪かったり、疲れている時はやめにしても良いのですよ。そんな時に学科聞いても技能やっても覚えられませんから」と学科で毎時間のように云うのなら、当日キャンセルの制度があっても良いですよね。ともあれ、一生懸命練習してきました。


(9/22) 小学校や中学校で集会なんかで体育館やグラウンドに並ぶ時に整列のかけ声で「マエヘナラエ!」というのがあります。これ、漢字をあてると「前へ倣え」(「習え」かも知れませんが)だと思うのですが、先生や子どもたちのかけ声を聞いているとこう聞こえないものもあって興味深いです。

「マエエーナライッ」「マエーナラエ」「マエーナライ」「マイエーナライッ」となんだか沢山のヴァリエーション。最後の「マイエーナライッ」なんてのは元の言葉の意味はどこかにいって叫んだ時の響きの感じしか残っていないです。このパターンは子どもがかけ声をかけている時に良く聞かれます。僕も割とこう叫んでいたタイプ。毎日毎日機械的に繰返している内に号令が記号化してしまっているんですね。

記号化した号令にはほかに「気をつけ、礼」があります。これは「きょーつけぇーれっ」になりますね。高校三年のときに号令係と云うのがあって僕は一年間授業のはじめと終わりにこの号令かけつづけたのですが、めんどくさいとどんどん縮めてしまっていました。「キョツケレッ」とかね。「え、どこ蹴れって?」ってな響きです。

「神様もう少しだけ」最終回。かなり集中して見てました。あの死に方はむごいんじゃないかなぁ。たとえ「今この瞬間を生ききる」ことに納得していたとしても、結婚式を挙げたその日の、ふと目を離した瞬間に死なれたら僕ならあんなふうに納得はできないです。「せめて見取らせてくれよぉ」と思ってしまいます。


(9/23) 我々の住んでいるアパート、しょっちゅう業者の人が表の掃除にあらわれます。すぐわきが林になっているので落葉なんかがすごいのです。この間、16日の台風5号が通り過ぎた時にも昼過ぎにはライトバンでやってきて掃除を始めていました。今朝も早い内から表を掃除してくれています。ありがたいことです。

ところで、今年1月に大雪が降ったとき僕らの住むアパートの前にも雪は積もりました。50センチくらいあったのでしょうか。身長150センチくらいの巨大雪だるまを作った事を思い出しました。日に日に溶けて小さくなりながらも2週間くらいはあったと思います。あんなに大きな雪だるまを作ったのは初めてでした。

雪は50センチでも1メートルでも積もりますが、この季節、落葉が50センチも積もったら凄いですね。道行く人たちががさがさと積もった落葉をかき分けながら歩いていく・・・なんだか格好悪いですね。


(9/24) 近くの喫茶店に本を読みに行きました。家ではなかなか集中できないです。電話が鳴ったり、新聞の集金がきたり、宅急便がきたり・・・。以前から、集中して読みたい本は外に出てどこかお店に入って読む事が多いです。で気が着くと1時間か2時間くらい経っていると。

全然話は変わりますが、大学生の頃、人形劇の練習を朝早くやっていた事があります。9時から1限の授業が始まるので7時45分とか8時に集まって練習をするのですが、8時に大学着くには7時前には家を出なくちゃいけないんです。が、僕は朝起きるのが無茶苦茶苦手でして、早起きするよりも寝ないで徹夜したほうが確実なタイプでした。で、徹夜して朝練をやってちょっとひと休みと思って図書館の休憩室に行ったんです。 小一時間だけ昼寝しよとおもっていたのに、目が覚めた時には夕方でした。7時間も図書館で眠っていた計算です。いやもうすっきり爽快って感じです。


(9/25) 22日に最終回を迎えた「神様もう少しだけ」WWWでちょっと探してみると(YahOO!で「金城武」「深田恭子」でひきました)けっこうな数のページがあって、それぞれ掲示板なんかに皆さん熱い想いをぶちまけておられます。役者に惚れ込んでいる人たちの感想だけでなく物語に移入し主人公の生き方についてのそれぞれの思い等の書き込みが多かったでしょうか。

このドラマ、ただ道徳的なだけでなく、かといって露悪趣味でもなく、まぁいくぶん偽善的で、御都合主義だったかも知れませんが、とても面白く、また、それだけでなくいくつかの感動と問いかけを僕らに突き付けました。

僕ら視聴者はだいたいにおいて、四角い箱の中で繰り広げられる楽しいおはなしを無責任に刹那的に楽しみたいだけで、ひとつのお話が終わればまた次の夢物語を見つづけるだけです。その繰り返しの中でただ「みていた」だけでなく何かしら心に残るもの、考えさせられてしまったものが一つでもあればそのおはなしは月日が経ってもけっこう覚えているものです。今回このお話は僕にとってそう言うものになりそうです。

いやぁ、ただ深田恭子が気に行っただけだろうと後ろでだれかさんが云ってます。えぇ、そのとおりです(笑)

夜、久しぶりに北習志野に帰りました。愛知県から遊びに来る友人Nの迎撃オフのためです。いつもの通り夜もふけてからからの始まりで、僕はいつもの通り、朝まで大騒ぎするつもりでいましたが、みな次の日早くから用事があるとかでなんと日付け変更線を越える前におひらき。未だかつてない事でした。しようがないのでひとり実家に帰り(実家に帰るのも数カ月振り)弟の部屋に積み上げてあった「バリバリ伝説」に読みふけりました。


(9/26) 「バリバリ伝説」を読み続けた一日でした。このマンガ、僕が中学生の頃クラスで流行ったもので、その時以来ですから12年ぶりくらいの再読でした。あの頃はもうすぐ手の届く(年令がね)バイクへの憧れの象徴としてむちゅうになりました。今回はただもう「かっこういいなぁバイク」「可愛いなあ歩惟ちゃん」でした(前よりみーはーになってるやん)「頭文字D」読みたくなりました。

引越しの時に置いていった荷物を整理して1/3くらい家に送りました。大学の頃の人形劇の資料プラモデルが大半。これでやっとプラモデルが作れます。じゃなくって人形劇コーナーを開始できると思われます。はい。


(9/27) ディズニー映画「ムーラン」を見てきました。非常に面白く久しぶりに2回連続して見てしまいました。ディズニー映画のヒロインってポスターやパンフレットで見るとあんまり美人でもないし可愛くもないのですが、映画の中で歩いて、歌って、笑って、泣いているととても魅力的なキャラクターになりますね。とても不思議。登場人物(!?)のひとりコオロギの人形が欲しくなりました。


(9/28) さて、もう夜です。今日はシチューを作りました。にんじんたまねぎじゃがいもおにくを適当切りにしてひたすらグツグツ煮ます。ただただひたすらです。文字にすると
ぐつぐつぐつぐつぐつぐつつつぐつつぐぐつつぐつぐつぐつぐつぐつぐつ・・・
この煮込むと云う作業に技術も哲学も必要ありません。「あたし達十分間でわかりあえるかしら」なんていうイタズラ電話の相手を15分していても平気なくらいです。この間何をしていても良いのですが、イタズラ電話はかかってきませんでしたので他のものを作りました。包丁の使い方が上手になってきたんじゃないかと思う今日この頃です。


(9/29) またもや、もう夜です。フジテレビのミステリースペシャル「その男の恐怖」をつい見てしまいました。真田広之、黒木瞳主演作です。黒木瞳がとても可愛らしくも恐ろしい魅力的な女性を演じています。酒の席の冗談で互いの配偶者の交換殺人を持ちかけられた男(真田広之)が実際に妻を殺されて、今度は自分の夫を殺せと黒木瞳演じる女性に次第に追い詰められていくと云う物語。潔癖症で嘘が許せない女性。正直にまっすぐに自分が愛されていないと納得できない女。でも可愛い。だから可愛いのか。まぁ硬い話はさておき、いやはや良かったなぁ黒木瞳

教習所は技能教習を二時間。なんだかここ数時間、雨の中でしか運転していない気がします。明日は無線教習です。また雨のようなのでちょっと憂鬱。洗濯物も乾かないしね、とすこし家事もやってるんだぞと云うのをアピールアピール(笑)


(9/30) 明日から10月です。98年最後の四半期が始まりますね。ってあまりそう言う区切りとは関係ないところで生きていますが。あれ、年度で云えば第3四半期?どうもこの四半期って考え方馴染めないです。四半世紀=25年ってのもなんかすっきりしないし。



繭八庵
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Eight Cocoon House
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