天才と謎の存在、9


木枯らしの夜には

冬、寒い夜、空腹時、疲れた時体調の悪い時にはモノを
考えるとろくなことになりませんか。
焦燥感や不安、寂しさ、孤独感。

そして感情が高ぶる方は過去にあった人間関係を
頼みもしないのに拾ってきてイタズラを始めます。
一般的な幾つかの例を述べれば

・あいつ自分を見下しているんじゃないか ?
・自分を共通の敵にしたて結束を目論んでいる
・わざと無視したな
・苦労して貯めたお金で買ったお誕生日プレゼント
ありがとうの一言でポイッと豪華なソファに
放置された。見るとそこには
プレゼントの山ができている。
彼のものは瓦礫の一片になったのは想像に難くない

・八つ当たりされた
・マウントされた
・可愛かった子どもが言うことを聞かないようになった。
・・・・etc

そうしてアドラーは言った
人の悩みはみな対人関係から生じる

こんなとき人のことを考えると認知バイアスが
かかって人間不信になります。

なんか一部、語り主の私闘がはいってないか


はいってません ! 冷静です



そんな時、私なら買い物に行くわ
私はひどい目にあっても彼、モディリアーニ一筋よ
そんなことお菓子食べてたらすっとするわ
私いつまでも 根に持つタイプなの
やんごとなきお方が目の前に現れないかしら
みんな ちょろいちょろい、ファイト


私、虫嫌い


んっ、

寒くて空腹で疲れた心身 ?
なにか思いだしませんか。
そうです、これ人間性心理学のマズローが言う
欲求5段階層 の最初の生理的欲求の段階です。

そこで語られたマッチ売りの少女は
寒さと空腹と疲れからとうとう売り物のマッチに
火をつけ指を温めようとするのですが
それがひとときだけど至福の時になる

明るい窓が見え
そこで見たものは自分と同じくらいの年の少女が、
暖炉の部屋に飾られたクリスマスツリーの
前で楽しそうに家族と食事をしている姿でした。

そして最後に見たものは大好きだった祖母の姿
祖母は無言で手を差し伸べて
もういいよ、いいんだよって
疲れたんだね、このまま家に帰っても父さんに
叩かれるだけだよって
少女をどこかに導いて
いってしまった。


飢えと冷えた体で
少女がめざしたもの、本当にほしかったもの
それはなんだったのですか。

なぜそんな環境にいなければいけなかったのか
最後に少女はなにを見たのですか
どうして少女はそれを見たのですか

少女にとって幸せとはなんだったのですか

少女はほんとうはどう生きたかったのですか
そして少女の生きる意味とはなんだったのですか。

こんな人間のもつ生の営みすべてを問いかけ
命の存在(心と体と時空の統合として)の本質までも
考えていこうとしているのが第三の心理学と
言われる人間性心理学です。
(広い意味ではwith〇〇のアドラーも人間性心理学に
入っているかもしれません。)

有名な人物では
アブラハム・H・マズローそしてカール・ロジャーズ
ゲシュタルトのフレデリック・パールズなどです。

心理学の分野は大きく三つに分けると

第一は精神分析
第二は行動主義心理学
そして三つ目の人間性心理学
と分けられています。

そんなに心を分類してどうするのと思われる方は
すでに人間性心理学です。



<生理的欲求からの脱出>

こんな時にはフライパンに芋を入れ
ボッとガスの火をつけ水から徐々にゆでるのです。
芋は水から茹でるのが一番
全体に火が通り甘味も増していいです。
芋もあちちっと言って逃げだしません。

ゆでガエルじゃないんだから

そして火はチロチロといろりの役目もして部屋を暖かくします。

それきっと不完全燃焼よガス会社の人呼びなさいよ


<朧月>

マッチ買ってください
娘さんもう遅いから家にお帰りなさい

母は幼き頃に亡くしました マッチ売れないと帰れません
マッチは燃やせば消えてしまう。では失礼、娘の
アンナが待っているので


私は消えないこうして生きている
めぐり逢ひて見しやそれともわかぬ間に雲がくれにし夜半の月かな

この歌がある限り


ところでさっきの変なおじさんだれだっけ


フライパンの冷水も徐々にお湯になり
気持ちよくなったポテトさん達の話も
盛り上がってきました。


--potato B -- COME ON !

<昔、座高検査というものがありました>

確かパンツか体操ズボン一枚で変な椅子に座って
あごひいてって言われたと思うと同時に
スコーンと拍子木のようなものが頭にあたり
ハイ、何センチ、ハイ次とか言ってメモされる。


それがどうしたというんだ

そのうちに繋がってゆくんでしょ

はてさっきの娘さんだれだっけ
こんなことなら私も座高検査しとけばよかった


===CMの後には前のいきさつが繰り替えされる===

いよいよ<入場行進>です。

ワグナーの名曲、双頭の鷲の旗の下にに合わせて
アーチ型の紅白の入場門より行進が始まります。

皆、前の子に一歩一歩、歩みを合わせて

皆、前の子に一歩一歩、歩みを合わせて
'一見' 秩序正しく行進していました。

もちろん立ち残った子芋 Bも列の真ん中あたりに
いました。

子芋Bも前の人に合わせて歩いていると
後ろの人がドンと押すのです
何事かと後ろを見ると「はよ行け」というんです。
見ると後ろに比べて前が開いている。

あわてて子芋Bは小走りに前の人に詰めました。
どうしたんだろう
子芋Bは前の人に歩数を合わせていたのに

そういえば算数の割り算で10mの線を引き
それを何歩かかって歩くか数えて歩幅を
割り出す授業があったっけ

あれ、なんか結びつくんかな
たしか自分はほかの人より歩数が多かったっけ
あっそうか前の人より歩幅が短いんだ。

と、その時はそれで納得していましたが
なぜか憤りを感じてきました。
これって自分の足が短いんだ
なんでみんなと違うんだ



いよいよ私の出番か


先生、器官劣等性って足が短いことですか
子芋Bさんは、単に足が短いだけだよ。
はっ ?

子芋Bさんは単にかってに前の人とせんでもええ比較して、
それは対人関係から生まれた主観的な劣等感だよ。
器官劣等性ってたとえば幼児の性格形成に生活に困難を
もたらすような身体的なハンディキャップが
どう影響するかのそのハンディキャップのことだよ。

そういえば先生も昔くる病で他の子のように自由に体を
動かせなかったんでしょう

他にも例えれば耳が聞こえなくなったベートーヴェン
吃音(どもる)からなんと雄弁家になったデモステネス

私の患者(内科医だった頃)に並外れた技と体力で
遊園地で働いている人達は
実は多くは幼児期に私のように体の
弱かった人達だったというのを見てきたんです。
かれらはそれが故に並外れた努力をして
弱さを克服してきたのです。
それを私は器官劣等性の補償といいました。

参考・参照 :
アドラー人生を生き抜く心理学
岸見一郎
嫌われる勇気
岸見一郎 , 古賀 史健
フロイト
小此木啓吾



では大まかなところで今宵は休みましょう
また語り主今までにも増してミスが増えるから
語り主は凡人なのに若いころから何回も
救急車で運ばれているんだって
補償なんて立派になった人の境地よ



では今宵もありがとうございました
たて急ぎ寝たいと思います(取り急ぎ ほらミスが出た)
またのお越しを楽しみにしています。





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