建設記録

小さな硝子制作アトリエのある自宅の施工・建設の記録です

設計と施工は密接に関連していますが、全然別のこと。どんなに設計がすばらしくても
それを具体的にきちんとディテールまでつめて施工されて初めて実現するのです。
言うはやすし、行うは難し、建築家の監理能力や経験だけではミスは防げません。
自立的に高品質の施工とアフターフォローを心がける素地のある建設会社を選択することが
長期的にもいい家、いい思い出をつくることにつながると思います。
とはいえ、非常に限られた予算の中では選択肢がないことも。そういうときはある程度覚悟を決め、
完璧はあり得ない、遅延もミスもあって当然、どう防ぐか、どう対処するかを事前に考えることが大事。
現場への指示(図面など)を異常に細かくし、書面で残す、支払いは時期できめずに完成の段階別に決める
等の工夫も必要かも知れません。施工会社の過去の作品や建設中の建物を見ることは不可欠です。

一度建設会社を決めたら、完成後も必ず修理やメンテでお世話になります。
文句はあっても、感情的にはできるだけ前向きに良い関係をつくることをおすすめします。

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施工建設記録

●まず地鎮祭です。

●簡素な地鎮祭でしたが神主さんが祈りをささげ、みんなで工事中の無事を祈り、土地にいた小動物などの魂を弔いました。

このあとは建設記録写真です。建設は困難を極め、やり直しの連続。施工会社とのコミュニケーションもかなり滞り、8月に施工を開始してから、ほぼ完成するまでの間、灘さんは80回以上監理に来ました。
●基礎を打つために地面を掘り、じゃりを打つ。この時点で既に掘る深さが間違っていて、やりなおし。

●捨てコンクリートをする。

●基礎が打てたところ

●一段ずつ型枠を作って配筋(鉄筋をたてる作業)し、コンクリートを打っていきます。

●一階壁の配筋をしているところ。オレンジのパイプは壁の中を通る電線などの通路

●これが配筋。鉄の棒を数本ずつまとめてはりがねで縦横に縛って行きます。この作業の精度が悪く、やり直しにつぐやり直し。型枠大工さんや棟梁の牛山さん、そして灘さん自らがやりなおすという事態が続きました・・本当にご苦労さまでした

●9月から延々2月までかかってようやく2階部分にコンクリートを打つ最終型枠ができました。

●コンクリートを打つ前の型枠状態の室内

●屋上までコンクリートを打ち終わった直後の様子。

●コンクリートを打つ日は朝はやくから晩まで15人以上の人がはりついて真剣勝負です。灘さんも(奥さま)このような出で立ちでいさましく現場監理しています・・・女の仕事とは思えませんでした。えらい。

●コンクリートを打ち終わって1ヶ月後、型枠をはずします。はずすまで成功しているかどうかがわからないのです。

 

●そしてようやく上棟式。ほとんど終わりに近くなってからです。棟梁や大工さん、建築家みんなでお祝いします。日本酒がいっぱい届いてびっくり!民謡が披露されたりしてとてもなごやかでした。が、お酒が入ると大工さんからつぎつぎ本音が!!「うーん こんな家にほんとにすめるんですかい?」「家はやっぱり木造だよ!」「なんか高級クラブみたいないえだなーってみんなでいってるんですよ」などなど・・・・。やや不安がよぎりましたが、気を取り直して乾杯しました。

 ●そのあとは内装と家具づくりなど、細かい仕事が同時進行。これからがまた佳境でした。間違えや遅延などなど、さまざまなトラブルが目白押し。灘さん、さらにご苦労様です。

●つくりつけ家具の打ち合わせ・・・結局1ヶ月半くらい遅れて完成するのですが、その間、ちびは小学生に!武蔵野の小学校に杉並から毎朝車で登校する日々が一ヶ月続きました。

●一階床暖房の設置工事 チューブが縦横に張り巡らされています。この中をお湯が回る仕組みです。

このあと、床(白木の無垢カバ桜)、浴室タイルの施工があります。床の塗装は結局ワックスだけではどうにもならず、住み始めてから6月中旬に自分たちでドイツ製の自然塗料をとりよせて塗りました。たいへんだったけど楽しかったです。

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