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離陸しなけりゃ始まらない


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離陸はカンタン、風に乗りませう(ヘリ以外はね)

  フライト・シミュレーターでの離陸はカンタンです。極端な話、軽い飛行機ならスロットルを全開にして直進しているだけで離陸します(標準装備のセスナなんかがその例ですね)。
  んがしかし、まっすぐ、上手に離陸するにはそれなりのやり方があるのでしょう。たとえば離陸時の機首上げを大きく取りすぎないとか、横風のあるときは(ランダムに再現されます。インターネット上のデータと連動させれば、当該時刻の現地の天候情報を取得して再現することも出来るようです)傾けて離陸するとかいったようにです。また本当に航空法通りに離陸しようとするなら、もっと細かい規定が山とありますから、ずっと大変です。
  法律という意味でなくとも、飛行機の実際の飛行には"安全第一"という絶対の原則があり、ひたすら危険を避ける(危険な要素を排除する)ことを念頭に置いた方法論で、飛行を行います。したがって(モノホンの)飛行の方法には、(その時々の環境に応じて)最大限の安全を保証し得る"たった一つの"方法しかあり得ず、法律が無くともいわば原則のように飛び方が決まっています(操縦の実体験が豊富な、かもねぎ@パパさんの談)。
  とーぜん、現実的には離陸にも安全な方法論は一つしかありません。
  んがしかし、まぁそこはそれゲームですから、初心者が離陸を試す分には、へろへろ離陸しようが逆さに離陸しようがかまわないわけですが(できるんかい)、シミュレーターである以上は、現実の飛行論に乗っ取って飛ぶのが正道ですし、またそうするのがもっともカンタン確実です。そこでこのページでは、かもねぎ@パパさんのアドバイスを受けた現実的な方法論を取り入れつつ、私の試している安全確実でらくーな離陸法をご紹介します。
  え、いらない?  そーかも
(だまってても飛ぶんですけどね)

  飛行機には、機種毎に固有の離陸速度があります。軽い機体は低い速度で離陸可能ですが、重い機体はかなりの速度を出さないと浮きません。
  機体は皆さんお好きなものを使っていただくとして、ここでは富士重工のT3、航空自衛隊初等練習機を使います。機体と空港データのセットとして市販されているデータ集のものです。
  ここではT3で紹介していますが、セスナや他のフライト・シミュレーター標準添付の機体でも基本的な感覚は同じですので、セスナで飛んでいる方はセスナに置き換えてお読みください。

  離陸はフラップ(揚力を増大させるシカケ。下げると機体の揚力が増して上昇しやすくなり、上げると揚力が通常に戻ります。上げ下げの操作法はマニュアルを読んでくださいね)を使って行います。このゲームの飛行教官、ロッド・マチャド先生に怒られる方法です。

外から見た視点の離陸
  停止状態でフラップをいっぱいに下げてから、スロットルを全開、フルパワーで前進を開始します。飛行機は強い風に乗っかるものなので、速度が上がらないと離陸できません。この機体はフラップを下げた場合、およそ70ノット(飛行機の速度単位。後述。)で離陸します。

  プロペラ機の場合、滑走中に勝手に機体の進路が曲がる場合があります。トルクといって、プロペラの回転力が逆向きに機体に働いているためです。こんなときはラダーをほんのちょっと、ちょいちょいっとアテて進路を真っ直ぐに戻します。
  フラップを下げないともっと高い速度が必要になってしまいます。フラップを上げたままでも飛ぶには飛びますが、現実の飛行では、危険性を考慮して離陸は可能な限り速く上昇し、高度を取るのが原則ですので、フラップは下げて離陸しませう。えらいカンタンに離陸できます。セスナも同様です。
  スロットルは全開、開けっ放しのままにします。速度計の針が60ノットに達したら、ちょうど機体の「鼻面を持ち上げる」ように、<ちょいっ>と操縦桿を引きます。少しです。ぐっと引くのはダサイっす→と思っていたら、かもねぎ@パパさんから「離陸の時は5割くらい引くものです」と教わりました。てなわけでその後ゆっくりと半分くらい引きましょう。
  慌てず焦らず、そのままの姿勢を維持していると、やがて

  フワリ、と浮き上がります。(いつのまにか浮いているような感じです)

*ノット表示について、ちょっと
  ノットは飛行機の速度の単位ですが、厳密には移動速度をあらわすものではありません。1時間あたり、何マイル移動できる勢いの風を「機体が受けているか」をあらわしています。
  つまり風速です。
  機体自身の前進する勢いで起きる風の速度ですから、機体の移動速度と大まかには一致しますが、機体に当たる風の速度を測っているのですから、向かい風の時は、飛行機が実際に移動している速度よりも速い数値が計測されます。逆に追い風の時は、実際の移動速度よりも遅い速度が計測されます。
  まあ、ゲームをやる上では、軽くそのことを頭に止めておけばいいほどの話ですがね。また、この耳慣れない速度を、一所懸命頭の中でキロ(あるいはマイル)に換算して考える必要もありません。
  車や列車の移動速度、毎時何キロという数値を、普通このぐらいの数値を出せば速い速度であり、このぐらいなら遅い、という程度にしか思わないのと同様に、数値を(たとえば離陸速度を)そのまま受け取って、速い、遅いと判断すればいい程度のものです。
  ノットってなに?  毎時何マイルの速度って、時速何マイルの表示じゃいかんの?  などと疑ってかかるほどのものでもない、ということです。慣れちゃえばいーんです、慣れちゃえば。(ちなみに、設定を変えれば、毎時何キロという表示にすることもできますので、こだわる方は最初のうちその設定でやってみてもいーんじゃないでしょうか)

  地上を離れたら、速度の増大に応じて機首が上がり始めます。ですが、機首は上げすぎると揚力を失いやすく不安定になりますので、パネル中央の姿勢儀(水平儀)で計って5度から10度くらい(機体の水平位置をあらわす中央の赤い横線が、縦に並ぶ黒い目盛りの下から1つめの線で安定するくらい)が綺麗な上昇角だと思います。(え、違う?  かもかも→かもねぎ@パパさんによると、この種の機体なら8°〜10°くらいが適切だそうです。勉強になるなぁ)
T3の計器板どアップ。速度110ノット、高度800フィート、上昇角5度、進路000

  姿勢儀(水平儀)右の高度計の下にある昇降計で、直接上昇率を測っても無論オッケーですが、やたら敏感です。実機もこーなのかしら。

  *姿勢儀(水平儀)の見方
  図の青と茶色に塗られた丸い計器が姿勢儀(水平儀)です。青と茶色の境目にある太い白線が水平線(地上なら地平線)を表し、真ん中にある赤い線が機体の水平位置を表します。白い線は真ん中のところが上下にずれて機体の上昇・下降角度を、そして全体が左右に回転して機体の左右への傾きを表示します(赤い線は動かず、飛行機が動くと空と陸の方を動かしてみせることで、逆説的に水平線に対する機体の角度を示すわけです)。
姿勢儀(水平儀)
  機体が上昇すると白線の真ん中部分が沈み、下降すると昇ります。それにつれて上に並んだ黒い目盛も動き、赤い線が目盛のどの位置に重なるかで、機体の上向きの角度を表します。白線から離れた目盛に重なるほど、大きい角度で上を向いていることになるわけです(ひと目盛が5度←たぶん(笑)。
  姿勢儀(水平儀)の円の上の方に並んだ時計の文字盤の目盛のようなものが左右の傾きを表します。すぐ下の赤い三角形が機体の左右の中心位置を示します。これも動きません。白い目盛の方がぐりぐりと回転します(時計の逆なんですね、要するに)。
   この動かない赤い三角形が、下向きの白い三角形の真下にあれば、機体は水平で左右に傾いていないことになります。機体が傾くと、文字盤の目盛のようなものの方が回転して、左右の傾きを角度で示してくれます。太い目盛が30度の傾きを、細い目盛がひとつ10度の傾きを示します。(機体を示す線が動かないわけですから、表示は左右が逆になり、機体が右に傾くと目盛は左に、左に傾くと目盛は右に傾きます)
  見慣れない計器ですから、これが上下左右にぐりんぐりん動いた日にはぶったまげますが、慣れればすっごく便利で見やすい計器です。ただ(飛行機の)上下の傾きと左右の傾きがいっぺんに表示されるので、下手にこれだけを見つめていては酔いかねません。気を付けましょう(←いねーよそんなヤツ)。

私はここでもう上げちゃう←ダメだってば
  ここでは実機にのっとった離陸を紹介していますので、着陸脚は、離陸後、しばらく待ってから格納します。
  安全のためです。ゲームでは生じませんが、突然のエンジン停止が起きても、地面までの滑空中に、もう一度着陸脚を出す時間が稼げるくらいの高度を取るまでは、格納しません。
  わたしはこのことに考えが至らず(ゲームの気楽さの故でしょうか)、最近まで浮いた直後にしまっちゃってました(←早過ぎ)。そんなパイロットはおらんそうですので、皆さんは十分に高度を取ってからしまうようにしましょう。
  微風のときは、このやり方でばっちりです。向かい風の時は、さらに浮きやすくなります。追い風の時は、このゲームではスピードが乗るまでに時間がかかり、滑走距離が長くなるだけなのですが、実機では追い風の時は離陸を見合わせるそうですので、リアルな飛行を目指す方は管制塔の指示を受け(離陸前に管制塔からの情報をラジオで受信する設定をしておけば、画面上部にテロップが出て風の情報を教えてくれます)、機体の向いている方角を基に風向きを判断して、追い風ならば離陸をやめましょう。(でも遊びたかったら無理矢理飛びましょう。
  飛行機は追い風が苦手で、向かい風が得意です。

  横風があるときは、操縦桿を左右に倒してはいないのに機体が左右どちらかに傾きますのでそれとわかります。残念ながら計器では横風はわかりません(ラジオのスイッチを入れると流れるテロップで判断することはできます)。吹き流しも描かれていませんしね。こんなときは、傾く方向の反対側に、ほんの少し機体を傾けて離陸します。が、ほんのちょっとに止めてください。離陸直後の飛行機は非常に不安定で、気流剥離(飛行機の表面から、風が離れていってしまう現象。これが起きると、飛行機は揚力を失ってひゅう〜と墜ちます。一般的には失速と呼ばれます)を起こしてバランスを崩しやすい上に、地面が近いのですぐに墜落しかねません。このゲームでは、胴体着陸は衝突扱いになりますのでね(笑)
  離陸はカンタンですが、慎重に操縦することが肝要です。急な動きは厳禁ですな。
  大型機の場合は、離陸速度が大きく(離陸のためにより速い速度が必要)上昇速度も遅いので、落ち着いてじっくりと上記の操作を行う必要があります。フラップ全開でも、なっかなか浮きません。小型機と違って、大型機の離陸は長い滑走路が必要で、離陸に要する時間も長く、操作自体はカンタンですがすぐには離陸してくれません。亀に乗ったような気でいきませう。
  逆に、ジェット戦闘機などは機体が重く、離陸速度は大きいもののエンジンの推力が滅法強くて、「あっ」という間にすごい速さに達してぶっ飛んでいってしまいます。心の準備をしてから飛びましょう。
  小型機は、高度計が1500フィート(飛行機の高度の単位。これも深くは考えないで、これくらいの数字が高い、低い、と経験で覚えてしまった方がいいです)程度で離陸上昇はおしまい。水平飛行に移りましょう。
  離陸はカンタン、でも何度もやっているとより巧くなってさらに楽しく飛べます。ばんばん離陸しましょう。その後は
  もちろん、着陸が待っているわけです。
(ゲームなんで、着陸しなくても途中でやめることはできますが、ね。やっぱ飛行機は、浮いたら降りませんと。子供の手から離れた風船じゃないんですから)

*この文章は"かもねぎ@パパ"さんの貴重な助言を基に加筆・訂正されています。かもねぎ@パパさん、アドバイスありがとうございました。

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