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小見出しでいす

Go! Go! 着艦っ!


かあっこいー♪

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着艦でGoだっ!


  フライト・シミュレーターでもっともおっかない飛行が、「フライトの選択」から選択できる航空母艦の「甲板への着艦」です(本物もそりゃオッカナイんだろうけどさ)。
  大変恐い上に、これが最初はデキナイわデキナイわ。空母の甲板てぇのは小さな飛行場の滑走路と比べても小さい上に、周り中が海なところへ持ってきて海より高い位置にあるというド外道な着陸場所で、慣れない内はゆるゆると近づいていってもろくすっぽ見えないし、高度はちいとも合わないし、すーぐ正面からズレルし、もたもたしてると着艦する前に通り過ぎちまうし、といったわけでマトモにできやしないインポッシブルなミッションです(ミッションじゃないケド)。かくいう私も失敗して海にぼっちゃんすること数十回(落ちすぎ)。愛機T3を使ってすらぼっちゃんぼっちゃん水没していました。
  この小憎たらしい着艦ですが、実はいくつかの条件があれば、私のような素人でも成功するとゆーことがわかりましたのでここにご報告いたしませう。
  ただし、現実の着艦とはたぶんだいぶ違うでしょうから、フライトシュミレータの中での話、と割り切ってお読みください。
  着艦のポイントは、

1.根性がある場合
失速寸前の速度でスロットルを当てたり、抜いたりして高度100フィートを維持すること
2.根性がない場合
ブレーキが強力な飛行機を使うこと(笑)
    です。
  ミもフタもない話ですが、初心者にはコレが一番確実っす。また逆に、これが(強力なブレーキが)使えない機体では、着艦は非常に難しいものです。慣れない内はブレーキに頼りましょう。
  ブレーキが効かない、あるいは使うわけにはゆかない機体でも(後述)、やってやれないこたぁ無いんですが(いまでは私ですら尾輪式でギア・ブレーキをほとんど使わずに着艦できるようになりました*1)、かーなりムズイです。
  なにしろたいへんな苦労をして甲板の縁(へり)に着艦しても、スピードが落ちるまでに時間のかかる機体では、停止する前に確実に甲板から落っこちます。離陸速度すれすれ、つまりその飛行機が浮いていられる最低の速度を保ってぎりぎりの着艦をやってのけても、ブレーキの甘い機体で停止するには甲板の長さは短すぎます(*1)。ギア・ブレーキ、つまり車輪のブレーキの利きが甘い飛行機では、まず確実に停止できません。
*1
ブレーキの甘い機体とは、単にギア・ブレーキが効かない機体のことだけでなく、車輪が跳ねやすい(失速状態で接地してすら、機体が滑走路に跳ね返ってジャンプしてしまう)機体も含みます。以下この跳ねやすい機体をバルーニング機と呼びます

標準で選択されるセスナは、かなりブレーキが効く方ですから大丈夫です。
  当然ながら、離陸速度の大きい、つまり最低飛行速度もそれより少し大きいジェット・エンジンの機体では、別記するあるモノが使えない限り、着艦は至難の技となります。では簡単に着艦を紹介していきませう。

機体別の着艦の条件


  着艦する飛行機には、ってゆーか飛行機には、エンジンや大きさの他に、脚の形で2種類の区別があります。
  1)前輪式の機体(主翼下の他に、機首の下に車輪がある飛行機)
  2)尾輪式の機体(主翼下の他に、おしりに小さな車輪があって、停止時に機首が上を向いている飛行機)
  の二つです。前輪式は三輪式ともいって、停止状態でも機体が水平になっている飛行機です。現在一般的な飛行機のカタチですな。尾輪式は、いわゆるゼロ戦のような、クラシカルなレシプロ機(プロペラ機)のカタチに多く見受けられます。また現在でも、アクロバット機のような飛行機、たとえばFS標準の機体でもエクストラ300(コイツの着艦はめまいがするほどムズカシい)などは尾輪式の脚形式をしています。

  2)の尾輪式の機体では、初心者であっても、ギア・ブレーキをアテにした高速度での着艦はできません。
  ひっくりコケちまうからです。

うひゃあ

  飛行機の車輪のブレーキは(ギア・ブレーキ。画面にブレーキという文字が表示される場合に使われているブレーキはコレです)、三輪式でも、尾輪式でも、主翼下の大きな車輪につけられたブレーキがメインです。(ゲンジツの機体では)三輪式では前輪にブレーキの付いた機種もあるようですが、尾輪式では普通小さな後輪にはブレーキが付いていません。とくれば御想像いただくとおのずから解ると思いますが、つまり尾輪式でギア・ブレーキを使った場合は、「前輪に」ブレーキがかかるわけです。そしてFSでは、ブレーキは一段階しかありません。微妙には効きませんので、かけるか、かけないかしかありません。
  例えるなら、高速走行中のバイクの、「フロントブレーキだけ」をいきなりロックするようなものです(コワ)。前二輪ですから左右にふらつきこそしませんが、当然つんのめります。

  したがって、この二つの脚の配置の違いによって、(根性がない場合の)着艦に必要な装備が違ってきます。もっとも根性があっても、ブレーキの効かない機体での着艦は難しいのですがね。バルーニング機などは、減速機能無しでは着艦不可能なくらいです。
  初心者が前輪式(三輪式)の機体で着艦するには、、前述のように強力なギア・ブレーキのあることが肝要になります。尾輪式ならなおさら(ギア以外の)強力な減速機能が肝要です。
  ここでは一旦三輪式の機体での着艦を紹介し、尾輪式の機体の着艦法紹介は別のページに掲載します(このリンクをクリックしてください) 。
  いきなり尾輪式で空母への着艦を試みよう、などとゆー豪快なヒトは少ないでしょうが(いるんかしら)、そーゆー方はいきなりそちらへおいでください。三輪式同様、根性か、あるいは機体選択次第であっさり可能になります。ジェット機による着艦の方法も、上記尾輪式の着艦法のページを御覧ください。
  もちろん、あたしゃあフライトシムの操縦を極めるんでいという方は正統派の方法(単に失速寸前で端っこに着艦する)を根性で練習いただければよいのですが(バルーニング機とジェット機を除く)、初心者には、「強力な減速能力」がなくてはとても着艦はおぼつきません。この三輪式着艦法のページでは、この「強力な減速能力」をアテにした着艦法を紹介します。そんな邪道な手段はつかわねーやい、とゆー方は根性のいる尾輪式着艦法のページを御覧くらはい(*バルーニング機を除く)。ではとりあえずいってみましゃう。

空母へ接近っ!
  まずもって重要なことは甲板との位置関係です。
  このフライトを選択したときに、機体はすでに最適高度、最適方向に進行している状態で空中から開始されますので、要はそのままとんでいって着艦すればいいのですが、着艦に最適な高度で飛んでいると甲板は大変見えづらく、またフライトの開始時に操作が遅れると機体の姿勢が大きく傾くため、ともすると甲板へ向かう方向の感覚が狂いやすくなります。左図を御覧ください。空母には、画面のような位置関係で進入する必要があります。

「甲板」は空母自体に対して斜めに設置されているので、空母の前後軸にまっすぐ進入すると正甲板への着艦はできません(前後軸に沿っても短い甲板がありますので、できないことはないのですが、短い正甲板よりもさらに長さが短いため滑走距離がより短く、さらに難しくなりますから正甲板に向かった方が得策でしょう)。

  画面のように、左に斜めに随伴艦を見る向きで近づけばよい、と覚えておいて進入すればオッケーです(きっかり南向き)。甲板高度は80フィートきっかり・・・なのですが、この高度で飛んでいると着艦には最適なものの空母がほとんど見えず、気づかぬ内に進行方向が変わっちまってたりしますので、ほんの少し高く高度を取って、100〜110フィートくらいで近づくと甲板を捉えやすいでしょう。速度は失速速度の少し上、高度100フィートちこっとを維持できる最低の速度で飛びます。速度の上げすぎに気をつけてください。十分に速度が落ちていないと、ブレーキの効く機体でも停止しきれない場合があります。もちろん、高度が100フィート以下に下がるほど速度が落ちてもイケマセン。ここが難しいんですワ。

  

  機外からの視点で見るとこんなかんじです(下図)。斜めに突っ込んでいます。この視点の位置からは方向がズレているように見えますが、この向きでオッケイなんですね。高度は100フィートとちこっと。速度はこのT3やセスナでは80ノットギリギリっす。高度が上がり下がりしやすいので、スロットルをちょい上げたり、思い切ってゼロまで下げたりしながら、なんとかこの高度を維持します。
この向きで飛んでねっ

見えましぇん
  コクピットから見ていると、ほとんど空母の後部に激突するような感じがしますが(左図の写真ではほとんど重なって見えないくらいです)、おっかないのを我慢して高度を維持してください。この高度でも、実は意外に余裕があります。この、「激突しそうな気がするんだけど実は大丈夫」な高度を、コアイのをふんばって低速で維持するのが着艦の「コツ」です。

  着艦を行うには、白線を引かれた「甲板に対して真っ直ぐ」、「甲板の高度(80フィート)のちょい上の高度で」、「その高度を保てる最低の速度を維持して」接近することが肝要です。速度が速いと、実はこのフライトは向かい風という飛行機には好ましい条件が設定されているのでカンタンに高度が上がってしまい、あわてて高度を戻そうとしますと当然落下するせいで速度が上がり、「車輪は載っても停止できない」、着艦最大の難点に直面することになります。ブレーキが効く機体でも、とにかく速度を落としておかないと、空母への着艦は難しいのです。着艦の難点は「速度が落ちなくて停止できないコト」なのですから、「停止可能な低速で進入するコト」が要点になります。根性のある場合は、ブレーキをアテにせず「失速寸前の速度で」進入・着艦します。

  甲板の白線を目印に、空母に激突しそうな恐怖をこらえながらヨタヨタと、ギリギリの低速で飛んでいき、管制塔の根本がダッシュボードに接するくらいに接近してきたら、ただでさえ下げていたスロットルをアイドリングにまで下げます。「アクセルから脚を離し」ちゃうんですね。するとただでさえヘロヘロ飛んでいたものですから、高度はひゅうっと落ちます。その時図のような位置関係に機体があれば・・・
ぢつはまだ甲板は遠い

コレくらいの位置に接地できれば停止可能
  どすん、とタイヤが甲板の端っこを踏みます。すかさずギア・ブレーキ。ぎゅぎゅっと機体が減速して、甲板の半ばを過ぎる頃、ようやく停止します。ちょいと接地が遅れても、セスナや写真のT3のようなブレーキの効く機体なら、端っこからはみ出る前に停止できるでしょう。
  そう、ここまでやってさえ、最後の「停止」が難しいのです。このために、ブレーキの効く機体でなければならないのです(*バルーニング機ではこの状態でも停止不可能)。

  この状態を機外の視点から見るとこんな感じです(右図)。御覧の通り、ぶつかるように思える高度でも、これっくらいの余裕があります。あとは着艦後に停止できるかどうか、にすべてがかかっています。
まだまだよゆー

実はこっちの方がオモシロイ
  ヴァーチャル・コクピット視点から見るとこんなカンジ。よりおっかなく難しいような気がしますが、速度計を見なくてもだいたいの高度と速度を(わかるのではなく着陸先に対する位置と速度の関係として)相対的に把握できるくらい慣れていれば、実はコッチの方がやりやすかったりします。甲板が海よりずっと高い位置にあることに気をつけてください。

  着艦中に、こりゃあアカン、と思ったら、無理をせず一度空母をやり過ごし、旋回して空母の後方に戻り、遠くからゆっくりとやり直してください。これを何度も繰り返すと、着艦はどんどん巧くなっていきます。
  このやり直しの際、空母後方に近づこうと旋回している内に、空母の位置と方向を見失うことがあります。そんなときは右図を参考に、空母後方の変な島を目印にして、その島を後ろから突っ切るように(赤い矢印のルート)進入すると、空母に接近しやすくなります。慣れない内はALTキーを押してメニューバーを出し、表示→新規ウィンドウ→地図の順にクリックして小さな地図ウィンドウを出し、ズームを切り替えて島と自機の位置を確認しながら飛ぶと進入コースに戻りやすいでしょう。
空母と島の微妙な関係

  んで根性のある場合は、というと、上記の方法で接近し、甲板の高度80フィートぎりっぎりで(最終的に、でオーケーです)、スロットルを「全部抜く」「全開にする」という大胆な手段で時折失速しつつ、甲板寸前で甲板に「ひょいと上がる」カンジで降りれば、ぼっちゃん前に停止することは可能です。三輪式の場合は水平の姿勢を維持し続けることが理想ですが、失速寸前で飛ばないとブレーキをアテにしない着艦は無理なんで、車輪接地時に水平ならヨシ、と考えましょう。とにかく高度と速度です。海抜80フィートを、這うように低速で飛びましょう。ただでさえ失速寸前ですから、くれぐれもピッチに気をつけて、スロットルを大胆に、エレベータをびみょーにびみょーにアテてくらはい。なに、曲がったって文句を言う甲板員はいません。
  ただしバルーニング機を除きます。アレは、尾輪式着艦法の項で紹介するモノがないと着艦不可能です。

  コワイよムズカシイよ、と脅した割にはアッサリした説明なんですが、要は「低高度」、「低速度」、そして「ギアブレーキ」です。
  ギアブレーキの問題以外は、通常のスムーズな着陸法と同じなんで、空母の甲板を正確に捉え続けることと、海面より高い甲板の高度に注意してさえいれば、あとはギアブレーキ次第となります。
  甲板と機体との位置関係を正確に把握できて、高度を上げず下げず維持できれば、甲板への接地そのものはそれほど難しくありません。ただ、ギア・ブレーキが効かないと、「止まれない」んです。本当に失速寸前なら止まれますが・・・
  実際、飛行機というのは速度を落としにくいモノなんで、低速で飛んで、停止することが難しいんですね、元来。とはいえ慣れればできますし(ギア・ブレーキをアテにすれば楽ですし)、成功した時の爽快感はなかなか忘れ得ぬものがありますから、緊張感を楽しんで挑戦する価値は十分にあると思います。
  うまく行きましたら、今度は尾輪式か、あるいはネットをうろついてあるモノを装備したジェット機をゲットし、ジェット機&尾輪式の機体での着艦にチャレンジしてみてください。

ここまで来るのにどれだけの苦労があったことやら

  そりでは皆様、大海原でよい着艦を。豆粒のような空母への着艦を楽しんでみてください。
  それではまたお会いしましょう、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ(^^; <

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